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【47】酒場 ② ーガールズトークー
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話題によくあがるサニーだが、実際には休暇以来会ってないのだ。
彼と何かが起きるなんてありえない。
全ては自分がみせた白昼夢に違いない。
「それならさ、今サニーが現れたらどうする?」
「そりゃぁ、一発ぶん殴ってやるわよ」
ダニエルの答えに、アリはギョッとする。
「なんで?」
「だってぇ、アイツ!あたしの身体を開発しやがったのよ!?だれが!そんなことしてくれって頼んだのよぉ!」
「でも気持ちよかったんでしょ?」
セレーナに訊ねられ、ダニエルは二へと笑って肯定した。
「どれくらい良かった?」
「んー、二番目かな」
「一番じゃないのぉー?」
「そりゃ、一番は好きな人と…………」
言いかけて、ダニエルは固まる。
ーーディディ、俺のお姫様
ーーディディ!
頭の中で、悪魔の声と愛する人の声が交錯する。
絡まった二人の声が螺旋階段のようにグルグルと木霊した。
「ダニー?ダニー!?」
アリに肩を揺すられ、ダニエルは我にかえった。
「どうかした?急に止まって」
「……なんでもない。それよりセレーナのほうはどうなのよぉ?最近良い人できたんでしょ?」
二日に一回、彼女のもとには男の人から手紙が届く。
セレーナはそれを誰にも知られたくないようで、ダニエルにも隠れて読んでいるのだ。
「いやぁ…そんなんじゃないよ!弟みたいな感じで、手紙もらってるだけで」
酔っ払ってホンワカしていたのに、急に慌てだすセレーナ。
なんだか怪しいぞ!
「そんなこと言っちゃって!本当はその男が気になってるんでしょ?」
「そうよ、白状しなさいよ!あたし達にも秘密なんて水臭いぞ」
背の高いダニエルとアリに両脇を抑えられ、セレーナはタジタジだ。
「まぁ、セレーナが話したくなったらでいいか……アリのほうはどうなの?前の男と別れたんでしょ?あの売れない画家!」
アリは思い出したくもないと、顔を歪めた。
「あの子どもみたいな絵を描く人でしょ?」
「あれが認められるなら、あたしでも画家になれるよ!」
「そうよねぇー」
本人がいないので、言いたい放題のダニエルとセレーナである。
「アイツ!私がいない間に、女を連れ込んでいたのよ!ヒモの分際で……っと、図々しいんだから!」
アリが用意したアパルトマンで、アリに生活費を貰って暮らしていたのに、女を連れ込むなんて……なんて馬鹿なヒモ男なんだ。
「しかもアイツ!なんて言ったと思う!?……君が任務ばかりで寂しかった。女性の軍人はもっと暇だと思ったって、ブァーカ!バァーカ!!」
「なんだそいつ!バーカバーカ!」
「近衛隊を舐めてるね、バーカバーカ!!」
三人はワインを飲み干しながら、バーカを連呼した。
彼と何かが起きるなんてありえない。
全ては自分がみせた白昼夢に違いない。
「それならさ、今サニーが現れたらどうする?」
「そりゃぁ、一発ぶん殴ってやるわよ」
ダニエルの答えに、アリはギョッとする。
「なんで?」
「だってぇ、アイツ!あたしの身体を開発しやがったのよ!?だれが!そんなことしてくれって頼んだのよぉ!」
「でも気持ちよかったんでしょ?」
セレーナに訊ねられ、ダニエルは二へと笑って肯定した。
「どれくらい良かった?」
「んー、二番目かな」
「一番じゃないのぉー?」
「そりゃ、一番は好きな人と…………」
言いかけて、ダニエルは固まる。
ーーディディ、俺のお姫様
ーーディディ!
頭の中で、悪魔の声と愛する人の声が交錯する。
絡まった二人の声が螺旋階段のようにグルグルと木霊した。
「ダニー?ダニー!?」
アリに肩を揺すられ、ダニエルは我にかえった。
「どうかした?急に止まって」
「……なんでもない。それよりセレーナのほうはどうなのよぉ?最近良い人できたんでしょ?」
二日に一回、彼女のもとには男の人から手紙が届く。
セレーナはそれを誰にも知られたくないようで、ダニエルにも隠れて読んでいるのだ。
「いやぁ…そんなんじゃないよ!弟みたいな感じで、手紙もらってるだけで」
酔っ払ってホンワカしていたのに、急に慌てだすセレーナ。
なんだか怪しいぞ!
「そんなこと言っちゃって!本当はその男が気になってるんでしょ?」
「そうよ、白状しなさいよ!あたし達にも秘密なんて水臭いぞ」
背の高いダニエルとアリに両脇を抑えられ、セレーナはタジタジだ。
「まぁ、セレーナが話したくなったらでいいか……アリのほうはどうなの?前の男と別れたんでしょ?あの売れない画家!」
アリは思い出したくもないと、顔を歪めた。
「あの子どもみたいな絵を描く人でしょ?」
「あれが認められるなら、あたしでも画家になれるよ!」
「そうよねぇー」
本人がいないので、言いたい放題のダニエルとセレーナである。
「アイツ!私がいない間に、女を連れ込んでいたのよ!ヒモの分際で……っと、図々しいんだから!」
アリが用意したアパルトマンで、アリに生活費を貰って暮らしていたのに、女を連れ込むなんて……なんて馬鹿なヒモ男なんだ。
「しかもアイツ!なんて言ったと思う!?……君が任務ばかりで寂しかった。女性の軍人はもっと暇だと思ったって、ブァーカ!バァーカ!!」
「なんだそいつ!バーカバーカ!」
「近衛隊を舐めてるね、バーカバーカ!!」
三人はワインを飲み干しながら、バーカを連呼した。
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