いつも隣に君がいて

sunflower

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目覚め

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「幸の調子はどお?」

あかりが健吾に聞いた。

「まだなにも変わらない。」

「そっか…。」

幸はは突然倒れて意識を失いそのまま眠り続けているのだ。病院に運ばれたが、未だに回復せず2日が経ってていた。文化祭まであと2日。

「文化祭までに起きるといいね。」

あかりがぽそっとつぶやいた。

「そうだね。」

拓也が答えた。

健吾はずっと黙り続けて幸を見つめている。
しばらく幸を見つめてから口を開いた。

「早く目ぇ覚めねぇかなぁ…。」

拓也は笑いながら言った。

「健吾って素直だよね。思ったことすぐに言葉に出して、ときどきこっちが恥ずかしくなるよ。」

「ばっ、べ、別にそういうんじゃなくて、俺はただ…」

「はいはい、分かったって。」

拓也と健吾が騒いでいるところにあかりがさらに付け加えた。

「健吾ってほんとに幸のこと好きだよね~。」

追い打ちをかけた。健吾は超が付くほどの赤面だ。

「うるせ!」

3人はしばらく病室で話してから幸にあいさつをしてから部屋をでていった。



そしてその3日後…
文化祭の前日。

「ごめん、俺先に帰るな。」

「えっ、ちょっと健吾!!」

あかりが声をかけたが健吾は走って帰ってしまった。

健吾は病院に向かっていた。幸が入院してから毎日のようにお見舞いに行っているのだ。いつ目覚めてもいいように…。

「幸…。」

病室に入った健吾は幸の名前を呼んだ。無表情で眠るその姿に少し寂しさを感じてベッドに近づく。
健吾は幸の手をそっと握った。

すると小さな声が微かに聞こえた。

「ん…。」

「えっ?」

健吾は幸の顔を見つめた。

「幸?気がついたのか?」

「けん…ご…?」

健吾はぱっと表情が明るくなった。

「あれ?私…」

幸が何かを言いかけた時幸の目の前には健吾の肩があった。強くそして優しく抱きしめられ、幸の目からは涙が流れていた。

「健吾。私、私ね、」

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