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失敗は焦りと怠惰で出来ている。
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オークたんとクロエの二人は、見聞を広める旅をする神官を装って、普通に第一高官国に入国した。
「自由解放協会のおかげで、難なく入国です。」
二人は、いつもの白黒仮面ではなく、神官の服を着て、修行者などが使う白い仮面を付けている。
「つーかジカイ的には、クロエの方が上になってんだな」
「商品開発してるおかげです。」
二人のもつ、ジカイの手形が有れば、手荷物検査などはスルーで入国できる。ただし、クロエルは、ダークエルフなので、ハイラインごと、別のルートで先に入国していた。
目指すは三大神器館、そこには、この十三の高官国で神器と言われる3点、ロコックの『メテオスター』、魔法の全てが書かれていると言われる『黎明の書』、世界でもっとも人を切り殺したと言われる『斬人刀』、が一般公開されており、大きな門を開くと、大聖堂が三つあり、右から、メテオスター・黎明の書・斬人刀用の聖堂となっている。
「なんだか黎明の書の聖堂は人気がないです。」
確かに、左右の二つの聖堂に比べ、明らかに人の並びが違うどころかなかった。
「そうだな、入り口で買ったパンフレットによると、黎明の書は、ただの展示のみのようだな、斬人刀は、アナタが適正者かも?触ってみよう体験が、無料で出来るようだし、メテオスターの方は、聖騎士ロコックが、実際に使用したさいの映像が見れるらしい。」
「お~、ちょっとみたいです。」
クロエは目をキラキラさせて、パンフレットを奪った。
「コレがメテオスターの姿、なんだかデッカイとげとげ真珠?そんな感じの色てす。」
「俺的には、オパールの方が近いか…」
「あとで実物を見るです。」
そう二人の目的は、まぐれでも残人刀を盗み出すための下見、それと触れるかどうかの確認がさきである。
「斬人刀の列に並ぶか?」
「ですです。」
斬人刀は神器のくせに、雑な展示に見えた。
「なんだろうこの雑な感じ?」
「声出てるです。」
そう、パンフレットでも、三つのうち二つの神器は、キチンと飾られ、掲げられ、兵士が四人ずついた。
なのに斬人刀は、通路の途中で、急に地面むき出しの岩に、刺さっている感じの展示がされていた。
「斬人刀は、適正者以外には、触れる事が出来ません。それを試したいと言う方や、適正者の発見のため、こういう展示になったと聞いております…ですってよマサハル様」
マサハルとは、この場限りのオークたんの偽名である。ちなみにクロエの偽名はサダ。
クロエが近づいて柄をつかむと、摩擦が全く無く、引き抜ける気がしなかった。
「こんなツルツルなの、抜けないです。」
素早く何度も手を上下させているよこで、パンフレットの解説を読む。
「え~ツルツルなのではなく、見えないくらい、僅かな隙間が空いているからである。それにしても…」
クロエは飽きずに手を上下させている。
「ローションでも使って、手コキしてんのかっていうくらいスベりまっ…ッイッッテ!!」
スネを蹴られた。
「いいから早くするです!豚野郎!!」
「え~、豚野郎ってオレはオークかっつ~の~」
そう言いながらパンフレットを渡し、柄を握ると、人と握手でもしているかのように、ガッシと吸い付くのがわかる。
おー、コレは絶対適正者だな……しかしこの刀は、完全に日本刀だな、俺の適正武器は、切ることに特化していることが条件なのかもな……
色々と深く考えるオークたんのよこで、クロエが目を輝かせ、手を何度も何度も刀身にスイスイくぐらさて遊んでいる。
「磁石で反発させて遊んでるみたいです。」
クロエは刀身をくぐらせる途中で、手を止めてみると、手を弾こうと、反発で手が揺れるが強引に留めて、反対の手でパンフレットをみる。
「え~注意点、強引に途中で止めると、いずれその部分が裂けます。コワッッす!!!!」
ビクっとしながら、素早く手を引っ込めた。
ふと回りをみると、次の人が若干苛立ってまっていた。残人刀の横に、もし抜ける方がいたら、コチラの鞘にしまい、係員に申し出て下さいと書いてある立て札と鞘が見えた。
「あッ、抜けたときようの鞘ですって」
急かす様に、考え込むオークたんの肩を叩いていった。
「あッごめ、そうなん?ちょと考えてた。」
オークたんは観光客たちの中で、残人刀を抜き鞘にしまった。
「……」
「……」
沈黙の後、二人はハモった。
『…………しまったぁぁぁぁぁぁあ!!(刀を鞘に)』
「自由解放協会のおかげで、難なく入国です。」
二人は、いつもの白黒仮面ではなく、神官の服を着て、修行者などが使う白い仮面を付けている。
「つーかジカイ的には、クロエの方が上になってんだな」
「商品開発してるおかげです。」
二人のもつ、ジカイの手形が有れば、手荷物検査などはスルーで入国できる。ただし、クロエルは、ダークエルフなので、ハイラインごと、別のルートで先に入国していた。
目指すは三大神器館、そこには、この十三の高官国で神器と言われる3点、ロコックの『メテオスター』、魔法の全てが書かれていると言われる『黎明の書』、世界でもっとも人を切り殺したと言われる『斬人刀』、が一般公開されており、大きな門を開くと、大聖堂が三つあり、右から、メテオスター・黎明の書・斬人刀用の聖堂となっている。
「なんだか黎明の書の聖堂は人気がないです。」
確かに、左右の二つの聖堂に比べ、明らかに人の並びが違うどころかなかった。
「そうだな、入り口で買ったパンフレットによると、黎明の書は、ただの展示のみのようだな、斬人刀は、アナタが適正者かも?触ってみよう体験が、無料で出来るようだし、メテオスターの方は、聖騎士ロコックが、実際に使用したさいの映像が見れるらしい。」
「お~、ちょっとみたいです。」
クロエは目をキラキラさせて、パンフレットを奪った。
「コレがメテオスターの姿、なんだかデッカイとげとげ真珠?そんな感じの色てす。」
「俺的には、オパールの方が近いか…」
「あとで実物を見るです。」
そう二人の目的は、まぐれでも残人刀を盗み出すための下見、それと触れるかどうかの確認がさきである。
「斬人刀の列に並ぶか?」
「ですです。」
斬人刀は神器のくせに、雑な展示に見えた。
「なんだろうこの雑な感じ?」
「声出てるです。」
そう、パンフレットでも、三つのうち二つの神器は、キチンと飾られ、掲げられ、兵士が四人ずついた。
なのに斬人刀は、通路の途中で、急に地面むき出しの岩に、刺さっている感じの展示がされていた。
「斬人刀は、適正者以外には、触れる事が出来ません。それを試したいと言う方や、適正者の発見のため、こういう展示になったと聞いております…ですってよマサハル様」
マサハルとは、この場限りのオークたんの偽名である。ちなみにクロエの偽名はサダ。
クロエが近づいて柄をつかむと、摩擦が全く無く、引き抜ける気がしなかった。
「こんなツルツルなの、抜けないです。」
素早く何度も手を上下させているよこで、パンフレットの解説を読む。
「え~ツルツルなのではなく、見えないくらい、僅かな隙間が空いているからである。それにしても…」
クロエは飽きずに手を上下させている。
「ローションでも使って、手コキしてんのかっていうくらいスベりまっ…ッイッッテ!!」
スネを蹴られた。
「いいから早くするです!豚野郎!!」
「え~、豚野郎ってオレはオークかっつ~の~」
そう言いながらパンフレットを渡し、柄を握ると、人と握手でもしているかのように、ガッシと吸い付くのがわかる。
おー、コレは絶対適正者だな……しかしこの刀は、完全に日本刀だな、俺の適正武器は、切ることに特化していることが条件なのかもな……
色々と深く考えるオークたんのよこで、クロエが目を輝かせ、手を何度も何度も刀身にスイスイくぐらさて遊んでいる。
「磁石で反発させて遊んでるみたいです。」
クロエは刀身をくぐらせる途中で、手を止めてみると、手を弾こうと、反発で手が揺れるが強引に留めて、反対の手でパンフレットをみる。
「え~注意点、強引に途中で止めると、いずれその部分が裂けます。コワッッす!!!!」
ビクっとしながら、素早く手を引っ込めた。
ふと回りをみると、次の人が若干苛立ってまっていた。残人刀の横に、もし抜ける方がいたら、コチラの鞘にしまい、係員に申し出て下さいと書いてある立て札と鞘が見えた。
「あッ、抜けたときようの鞘ですって」
急かす様に、考え込むオークたんの肩を叩いていった。
「あッごめ、そうなん?ちょと考えてた。」
オークたんは観光客たちの中で、残人刀を抜き鞘にしまった。
「……」
「……」
沈黙の後、二人はハモった。
『…………しまったぁぁぁぁぁぁあ!!(刀を鞘に)』
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