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狂夜御剣は何時でも初見

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タイムリープ7周目、聖女マリアとオークたんは、色々な感情が整理され落ち着いていた。



「この段階でやり直しは、なんとか耐えれるわ…けど、アルケ王子イベントはキツすぎる。」



「まあ俺は、基本やることやってるだけだから、耐えてられるのかもな」



「ともかく、出来るだけやり直しは避けましょう。」



 あの後、気絶から目覚めると、ロコックが目の前におり、マリアをったのはお前かの問に、ったのは私です。と答え、一瞬で殺された。



 ここで二人は、お互いの記憶の擦り合わせと、お互いが得た情報を共有した。



「アンタ、私をヒロインに設定してたんだ」



「何を基準に選んでいいか、基準なかったからな、今はそこから間違ってたかもって思う。」



「実際、アンタにまったく心揺るがないしね」



「そこでだ、次にループした場合、共有しなければ不味いことがない限り、別の人間をヒロインに選ぶ」



「ロコック様?」



「それが正解じゃなかったら、一番まずそうだと思うが?」



「…そうね、とりあえずはクロエちゃんかしら?」



「そうだな、それが妥当か…あと記憶継承の条件とか、リープ脱出の条件だな…」



「魔王倒して終わりなんじゃないの?」



「それなら今回のリープ、説明がつかないじゃん」



 こうして二人は、いくつかのことを決めた。



 一つ、とりあえず魔王を倒して生きて帰還する。



 二つ、もしリープしたら、共有の必要がない限り、ヒロインを変更する。



 三つ、全てが上手く行っても、私達はありえない。(パートナーとして)



 そして、クロエを連れてツヴァイハンダーゲットに向かった。マリアは、気まぐれの優しさから、なんとなくその現場を撮影しておいた……が!クロエが確認したのち、厳しいカメラ指導が始まった。



 それから逃げるようにマリアとオークたんは、魔王城へと向った。



 

「タンさんってオークだったんですね~」



「シュワシュワさすな、呼び捨てか殿にしてくれ」



「確かにそうだけど、コッチはコーラないよね?」



 魔王城に入る前に、正体を表したオークたん、御剣はその姿を、どう思っているのだろうか?



「ちなみに俺は、戦闘力が一切ない、入ってスグにある吊り天井で、速攻殺されるほど駄目駄目だ、それと、俺の知る限りを伝えておこう。」



 とりあえず、マリアも記憶を保持していることは伏せて、サキュバス部屋までの話をした。



 結局、御剣がいれば超絶楽なので、三人は、ほぼ談笑を交えながらサキュバス部屋までたどり着いた。



「流石は御剣、ロコック様の懐刀ふところがたななだけはあるぅぅ、それに引き換え…」



 オークたんはアルマと何やら話をしている。



「え~・・・マジで、じゃあ俺みたいな高性能オークって超やばいじゃん」



「はい、相当な高値で取引されるはずです。」



 オークたんは野生のオークに出会わなかった理由に驚愕していた。



「回復力の強いオークの血は、ポーションの材料にも出来るし、アンタ御剣と違って、素材としての価値しかないんだからね」



 マリアの冷たい言葉に、狂夜御剣は苦笑いしながら声をかけた。



「ははは、マリア仕方ないさ、きっと彼には別の役割があるのさ」



 そう、神器に選ばれた彼にしか出来ない、世界の運命に影響する意味がね……



「……御剣が言うならしかたないわね」



 そして扉の前のサキュバスに、なぜか腕を組んで大威張りで声をかけるオークたん。



「おいサキュバス、四天王の秘密などを、全て話せ!」



 マリアは、高圧的なオークたんの左ケツに、聖なるナイフを突き立てた。



「ギニャーアぁァ!、?」



 そして魔力を込めて、内側から焼く。



「私、店員さんとかに高圧的なのキライなの」



「だからって焼くなや!メッチャ痛い!」



「どうせヤッたら、性交回復で治るでしょ!」



「性交回復!?」



 サキュバスが食い付いてきた。



「そうよ、世にも珍しい性技スキル性技持ちオークよ~」



「キャ~~!御一本様、ご挿入で~~す。」



 サキュバスは、オークたんを捕まえて、扉の奥に入っていった。



「アルマ、すぐに入ってアイツが聞き出す情報を覚えて」



 頷くと、オークたんを追ってサキュバス部屋に入る。



 扉が閉まったのを確認し、ゆっくりと御剣の方に振り返る。



「ねぇ、私達はどうする?」



「えっ?」



 私は…『えっ』っと答えるのは、喰われるヤツだと思う。



 だって…



 自分の中に明確な返答がないか、対処できないから、困惑をもって『えっ』っと…



「してるよ…」



「えぇっ、なにを…」



 私は喰う方だからわかる…



「御剣には、モンスターじゃなくて…」



 御剣の胸にそっと手を添える。



「私がしてあげる。」 
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