転生したらオークたん♪だった件

岸利トオル

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かわいかったら正義だけど…

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「 狂夜御剣きょうやみつるぎ! 魔道具名『御剣おんけん』!!」



 黎明の書のチェーンが、御剣に凄い勢いで絡みついて、ロコックから完全に絡めとろうとしている。



「クソ!捕縛を維持できない!」



 ついに完全に御剣を絡め取った。



「キタコレです!」



 マリアの魔法により、御剣が完全回復される。



「オッケーよクロエちゃん!ケンくんを放して!」



「KI☆TA.collectionデース」



 クロエは御剣を放す気がない、自分の上に掲げるような状態で、ニヤニヤしている。



「クロエ=フリークスさん、何する気ですか?」



 オークたんは尋ねた。



「おそらく御剣は同じ手は喰わないです…つまり必ず勝つです。」



「だからクロエちゃんケンくんを放しなさい。」



「駄目Death…やり直すなら、私は試しておくです。」



 このエロール人最強の肉体が、身体能力だけでどこまでできるのか…をです。



「 御剣おんけん、その秘めたる力を今開放し、我が敵をうつです!!」



 チェーンでぐるぐる巻きの御剣の体が、クロエ=フリークスの身長の三倍はある巨大な剣に変化した。



「きゃー、ケンくん大丈夫なのそれ?」



「大丈夫だ、あれは御剣の力が黎明の書によって引き出されているだけだ」



「そうだけど、私あんなの見た事ないわ」



「おそらく御剣本人も気付いていないのだろう。」



 そう、秘められた力が目覚める余地がないほど強い…それが御剣と言うことだ…



「クロエ!行きます!!」



 一瞬でロコックに衝突するとロコックの体が、溶岩地帯の上を滑るように移動し、沈む前に飛び上がった。



「空中戦です?それも出来るです。」



 ロコックのほうに一直線に飛び上がると、空中に足場を作ってそこで剣を構えた。



「フム…なってないな、身体能力やただのスキルを使うだけでは、私には勝てない」



 クロエは自分が自身の構える剣の間合いよりも、近づきすぎていることに気付いた。



「そのようです…なので一発勝負です。」



 ロコックが間合いを詰めた瞬間、クロエの姿が消えた。



「いくです。狂夜御剣が与えられた、理不尽なまでの凶暴な刃に沈め。」



 ちょうど、オルガーノが 聖母虐ジェノサイド 殺伝説エクストリーム放った場所、ロコックからは数百メートル程度離れた場所だった。



 後ろ!?なんだ?あんな所まで離れて、ここからでは、細かいとこまでは視認できない。



 クロエは、自分の真後ろに向かって真っすぐに刀身を構え、ロコックから刀身が見えないようにだけ気をつけた。



「 星斬剣せいざんけん



 クロエの後ろから、数キロに及ぶ途方もない刀身が現れた。



「Deathです!」



 ロコックに向かって振り下ろされたそれは、とてつもない先端速度で大地ごと全てを切った。



 その切れ味は達人のそれと同じく、見えない程繊細な切断面は、大地には何事も無いままに等しかった。



「なんという理不尽な力www」



 微動だに出来ず、メテオスターに強化された鎧の右肩の一部がそげ、肩から血を垂らしながらも、なお歓喜に震える。



「あっちゃー遠すぎて外れたです。」



 手元で真っ直ぐ振ったようでも、数百メートル先ではわずかにズレていた。



 そしてあることに気付いた。



 自分→ロコック→オークたん達の位置関係が、一直線になっていたことに…なぜなら…



「俺が切れてんだけど…」



 オークたんの袈裟切りにされた体が、ゆっくりとズレだしたのが何となく見えたからだった。



「殺やっちゃったDeathぅ~♪」



 マリアの回復魔法でも切断面はつく感じなく、程なくしてオークたんは事切れた。







 リープ11回目、オークたんの部屋。



「さっきの話だと、今回はクロエちゃんにしたんでしょ?」



「ここまでは覚えているようだな、今回はクロエにして三回目だ」



「ちっ、そっかヒロインじゃないと聖女でも覚えてないんだね」



 すでに聖なるナイフが振り上げられている。



「確認のためだからって、一回目にいきなりやったのかよ」



「あ~やっぱり私やったんだ~、でも私には一回目だから殺す気満々だけど?」



「本当に命を大事だと思ってる?」



「ん?三回目?」



「クロエを邪神化、御剣を魔道具化、ロコックのメテオフルプレートメイル…色々あったぞ」



「お~そこそこ色々あった?」



「ともかくクロエの部屋に行こう。」



 二人はクロエの部屋に行ったが…



「記憶にございません?」



「クロエちゃん本当に何も覚えてないの?」



「ないです、記憶にございませんです。」



『ないぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!?』
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