転生したらオークたん♪だった件

岸利トオル

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餓狼の伝承

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「クーオ様、つまりは私が物資を運ぶには、かなりの制限が掛かるです。」


 クロエの説明はこうだった。


 人や生物の場合、ある程度の接触があれば、瞬間移動で連れていけるが、物質のなると、自分が持ち上げられる程度しか難しい、その上、運び屋に従事するほど暇ではないとのこと…


「まあ、エロ水晶の撮影があるもんな」


「実は、こっちにもイイ娘いないか、物色も兼ねてるです。」


 その手には、撮影用カメラをキチンと持っている。


「ですので、これ以上無理です!」


 前回の三人からの情報で、ムカイ―の場所はわかっているが…


「マジで栽培はしてないんだな」


「この国の人間は、知能は戦闘にしか使わないです。」


 エロール国で育つ作物は、気候や風土にあった、もともと自然繁殖しているもののみで、まともな農業と言えるものはなかった。


「よく今まで保ててたな」


「この国は、肥沃な土地と水源があるです。それに魔力を人間が使わないのに、地上のモンスターを狩りまくったので、結果、行き場を失った自然魔力により、ダンジョンが発達しました。」


 そう、魔王城側から流れ出てくる魔力が、地上ではなく、地下を通って広がり、地上に影響を及ぼさなくなり、ダンジョンが形成されたのである。
 

「この国の奴らは、ダンジョンも放置です。」


 つまり、これからすることは、この街の責任者に許可を撮り、高官国の避妊などの魔紋の持ち込みと、物資移動のための転送場所の設置、そして作物の生産である。


「じゃあ、とりあえず町の責任者にあうか…」


 クロエは帰り、邪神猫とロコックの三人で会いに行く、場所は町長の家の道場、町の実力者や若者たちに囲まれた中、交渉開始し、程なく、俺たちと町長の間に、邪神猫がトコトコとやって来て、町長の方を向いた。


「弱肉強食、エロールの掟に従うニャ♪」


 町長が身構えるよりも先に襲い掛かった。


「ク・ロ・ミ・ン・膝ひざ!!それは!青天の霹靂へきれき、布団が吹っ飛んだ!!」


 猫の膝蹴りで町長は壁に大の字にめり込んだ、ロコックは大喜びでなにか叫んでいる。


「あっじゃあ俺は、立会人として、見守るとしよう、そちらの立会人は、誰がする?」


 戦闘は回避するにこしたことはない。


「その女にするニャ。」


 猫の指定したのは、この屈強な男ばかりのなか、唯一の女だった、エロール人らしく、褐色アスリート体型、胸は大きくないが、お尻はしっかりしていい形をしている。


 どうやら、胸よりお尻の文化とみた。


「いいな?」


 女が頷いた。


「では開戦!」


 猫が、次々と膝蹴りを繰り出す中、ロコックは一騎打ちを求めている。


「改めて名乗ろう、タン=クーオだ」


「私はメロウス=ガロウ、いいのか?あの男は、この中では最強だぞ?」


「いいさ、言って聞くような女ではない、それよりもその顔、本当に心配しているのだな、優しい女だ…」


「なッ…」


 猫は男達と広場に出ていってしまった。しかたがないので…


「俺は外を見てくる。あの猫が負けるとは思えんが、一応の確認だ…」


 広場では、男達の肩から肩を、飛び回るように連続膝蹴り(スキップ)する猫がいた。


「ニャ~、平和になったニャ~」


 あっという間に男達はのされてしまった。町長の家を出れば広場なので、片付いたなら、ロコック達もこっちで闘えば、道場の被害も少ないだろう。


 猫は、意見に納得しながらも、面倒そうに男達をはしにポイポイと寄せていた。


 道場内に戻ると、二人はほぼ移動せずに、その場で殴り合いを行っていた。


「外は終わってる、こっちはまだ様子見か?」


 その言葉に、メロウスが驚いていたが、余力を感じる。おそらくメロウスには全力に見えているのだろうが…


「二人共!一旦止まれ!」


 ロコックが瞬間的に止まる。


「なんだタン?ここからだぞ?」


 状況を説明し、外に出るように言うが…


「こんな建物どうでもいいだろう。」


 猫の勝利に、狼牙達は驚いていたが、俺たちには当たり前の出来事、それよりも…


「ロコック外に出ろ!俺を怒らせたいか!」


 言うことを聞かないと、晩ゴハンにピーマンと言うのはわかっている筈だ…ロコックの体がビクッと硬直し、そそくさと外に向かう。


 何が起きたかわからない二人は、神妙な驚きをもってコチラを見ている。


「俺が勝てば、あの女はもらう…」


「俺に言うなよ」


 横をすり抜ける狼牙の言葉に、目線無く答えた。


「なあ、いいのか?」


「いいさ、それはロコックの決めることだ」


 タンはメロウスの顔を見つめる。


「俺は野蛮なのが嫌いでな、用のない破壊やケガはゴメンなんだ。」


「わっわかんかったから見るな」


 何を言ってるかわからないが、俺がわかっていることがある。


「だから、キミに危害が及びそうなら、俺が守る。」


 やりたい女を守る。オスとして当然である。なぜなら、やりたい女を無茶苦茶にするのは、自分の仕事だから。


「なッ…」


 広場にでると、山積みにされた男達な、メロウスは驚愕した。中央では、ガロウとロコックが向き合って構えている。


「ロコック殿、某それがしが貴殿に勝ったなら、某の者となってもらおうか?」


「ごちゃごちゃ言わずに、力づくでモノにすればいいだろう」


「ならばそうしよう」


「そうだ、ならばお前には、男でも賭けてもらおうか?」


 え!?男をかけるッッ!???


 いやいやいや、今回はこんな上玉の女が隣にいるでしょうが!TS展開いらないでしょうが!!


 オークたんを尻目に、トントン拍子に進み、契約が決まった。


 にらみ合う二人、あからさまな闘気、狼牙は両の拳に、見てわかる大量の闘気を帯びていた。


「餓狼拳、この辺りに伝わる、両手の闘気を、狼の牙に例えた技よ、彼は狼牙名乗ることを許された。免許皆伝者よ」


「関係ないニャン!どうせロコックが勝にゃんwww」


 猫は余裕そうにしている。


 展開はわかり易かった。


 狼牙の爪のように相手を削り取るような攻撃を、ロコックがサラサラと躱して勝った。同じ孤を描くタイプ攻撃なら、剣術のほうが厄介と言ったところだろう。


「はい勝った~~www」


「まさか敗れるとはな…ますますモノにしたくなった。」


「そんな気になるかしら?クロミ~ンお願~い♪」


「おまかせニャ!お前の男、いただくニャ~」


「なっなに!?わっ、なんだこの首の!?」


 あ~あ、今回はショートカットの似合う、ムチムチお尻と思ってたのに…


「なっなん…声…体が…」


 変化を確認する狼牙を確認する。


 ふむ、あの腕を振るような斬撃を生み出すには、しなやかな肉体が必要と言うことか…


 バレーボールをやっていそうな、ポニーテールの似合う長身細身の巨乳がいた。


「どうも~、オークになっちゃうタン=クーオで~~~す。」


 こちらの姿に警戒しているようだ、それはオークと女が同じ空間にいるのだから当たり前だが…
 

 TSだなんてまったく……


 …ホントにもう…


 性技(せいぎ)の血が滾る。
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