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7章 人質姫のもう一つの生活
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「それで、人質な側室を見て、満足されましたでしょうか?」
ぴく。
また眉毛が動く。
神経質そうな方だけど、眉根が寄せられていてもその顔は綺麗なままだ。
男でそんなに綺麗なのって、反則だわ。
「…あの畑を、見ていた」
「はい?」
「あそこが畑になる前から見ていた。お前が土をおこし、タネをまき、あるいは球根を植え、水を撒く姿を、毎日ではないが眺めていた」
…覗き見?
「お前は気付いているか?本宮の目の前の花壇と、お前の畑の成長の違いを」
ギルバート様は身を乗り出してくる。
近い近い。
「…違いますか?」
少し後ろに姿勢を直す。
「違う!お前が育てた方は成長速度が全然違う!なんだ、あのトマトは!もう食えそうじゃないか」
「あら、私ってば庭師の才能があったのかもしれないですね」
ふっ、
ギルバート様に鼻で笑われた。
「庭師の才能はないだろう。植物は育っているが、なんだあのセンスのない花の配置は」
いいですけど…失礼な人ですね。
ちょっと口を尖らせる。
「そう膨れるな。庭師の才能はないが、きっと癒しの才能はある」
「なんですか?それ」
「ずっと見ていたと言っただろう。ここ、離宮だけ時間の流れがおかしい気がする。例えば、ここの侍女だ」
「ジュディがどうかしましたか?」
「普通の侍女より仕事が多いはずなのに、いつも元気だ」
…それは時間の流れではなく、ジュディの体力の問題なのでは…。
「それにこの菓子だ。うまい!」
「それはありがとうございます」
褒められれば単純に嬉しい。
「力が湧いてくるようだ」
「はあ…」
ギルバート様は身を乗り出して力説していた姿勢を元に戻す。
「つまり、何がいいたいかと言うと、」
「言うと?」
私がギルバート様の目を覗き込むと、ギルバート様は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。
「お前と話したかったんだ」
…これは…なんと可愛らしい…!!
美少年が照れて赤くなって口を尖らせる。
これ以上の破壊力を見たことはない。
「あの、その前に焼いたクッキーもありますのよ。召し上がりますか?」
ギルバート様は、顔を赤くしてそっぽを向いたままで答えた。
「…食う」
私はいそいそと戸棚にしまってあったクッキーを取り出してギルバート様の元へと急ぐ。
「さあ、どうぞ。召し上がれ」
「あぁ」
ギルバート様は不貞腐れたようにそっぽを向いてクッキーを食べた。
「美味しいですか?」
「あぁ、うまい」
「また、焼いておきますから、食べに来てくださいね」
私の言葉に反応して、ギルバート様は勢いよくこちらを向いた。
「いいのか!?」
「もちろんですよ」
「こんな、覗きのようなことをしていたわたしだぞ」
「だって、ギルバート様は私とお話ししたかっただけでしょう?そんなこと、気にしません」
微笑んで、紅茶のおかわりを注ぐと、ギルバート様は嬉しそうな表情をした。
でも、すぐに怒ったような顔をして。
「お前もわたしと話したいんだな。よし、また来てやる」
と、腕を組んで偉そうに言った。
こうして、私のお友達は少しずつ増えて行く。
ぴく。
また眉毛が動く。
神経質そうな方だけど、眉根が寄せられていてもその顔は綺麗なままだ。
男でそんなに綺麗なのって、反則だわ。
「…あの畑を、見ていた」
「はい?」
「あそこが畑になる前から見ていた。お前が土をおこし、タネをまき、あるいは球根を植え、水を撒く姿を、毎日ではないが眺めていた」
…覗き見?
「お前は気付いているか?本宮の目の前の花壇と、お前の畑の成長の違いを」
ギルバート様は身を乗り出してくる。
近い近い。
「…違いますか?」
少し後ろに姿勢を直す。
「違う!お前が育てた方は成長速度が全然違う!なんだ、あのトマトは!もう食えそうじゃないか」
「あら、私ってば庭師の才能があったのかもしれないですね」
ふっ、
ギルバート様に鼻で笑われた。
「庭師の才能はないだろう。植物は育っているが、なんだあのセンスのない花の配置は」
いいですけど…失礼な人ですね。
ちょっと口を尖らせる。
「そう膨れるな。庭師の才能はないが、きっと癒しの才能はある」
「なんですか?それ」
「ずっと見ていたと言っただろう。ここ、離宮だけ時間の流れがおかしい気がする。例えば、ここの侍女だ」
「ジュディがどうかしましたか?」
「普通の侍女より仕事が多いはずなのに、いつも元気だ」
…それは時間の流れではなく、ジュディの体力の問題なのでは…。
「それにこの菓子だ。うまい!」
「それはありがとうございます」
褒められれば単純に嬉しい。
「力が湧いてくるようだ」
「はあ…」
ギルバート様は身を乗り出して力説していた姿勢を元に戻す。
「つまり、何がいいたいかと言うと、」
「言うと?」
私がギルバート様の目を覗き込むと、ギルバート様は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。
「お前と話したかったんだ」
…これは…なんと可愛らしい…!!
美少年が照れて赤くなって口を尖らせる。
これ以上の破壊力を見たことはない。
「あの、その前に焼いたクッキーもありますのよ。召し上がりますか?」
ギルバート様は、顔を赤くしてそっぽを向いたままで答えた。
「…食う」
私はいそいそと戸棚にしまってあったクッキーを取り出してギルバート様の元へと急ぐ。
「さあ、どうぞ。召し上がれ」
「あぁ」
ギルバート様は不貞腐れたようにそっぽを向いてクッキーを食べた。
「美味しいですか?」
「あぁ、うまい」
「また、焼いておきますから、食べに来てくださいね」
私の言葉に反応して、ギルバート様は勢いよくこちらを向いた。
「いいのか!?」
「もちろんですよ」
「こんな、覗きのようなことをしていたわたしだぞ」
「だって、ギルバート様は私とお話ししたかっただけでしょう?そんなこと、気にしません」
微笑んで、紅茶のおかわりを注ぐと、ギルバート様は嬉しそうな表情をした。
でも、すぐに怒ったような顔をして。
「お前もわたしと話したいんだな。よし、また来てやる」
と、腕を組んで偉そうに言った。
こうして、私のお友達は少しずつ増えて行く。
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