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12章 告白への道のり
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最近、お城の中はバタバタしている。
近々、ギルバート様がおっしゃっておられた夜会かあるのでその準備と、ディリオン様の盗賊捕縛作戦の失敗で慌ただしいらしい。
今日はジュディが町に下りているので、私が1人で本宮に食材やお菓子の材料を取りに行っている。
「こんにちは~」
食糧庫に顔を出すも、いつも居るはずの倉庫番がいない。
そんなに忙しいのかしら?
困ったわ。誰もいないと、持って行っていい食材がわからない。
たまにポールも罰当番で倉庫番をやっているから、ポールを探して聞いてみよう。
メイド休憩室と厨房は、もはや私の庭なので、迷わず厨房まで進んだ。
入口まで来ると、明らかに使用人ではない人が、厨房に向かってブツブツ言っているのが見えた。
「なんで城の厨房なのに、菓子の一つも用意出来んのだ」
メガネを掛けてストレートの髪を後ろでひとつに結わっている人が、イライラとした様子で立っている。
ポールが困ったように、その人に返事をする。
「だから、ないと言っているのではなくて、作るにしても1時間やそこらはかかるので、待っててくださいと言っているんですが……」
「これだけ頭を使っているんだ!すぐにでも糖分が必要なのだ」
「じゃあ、紅茶にでもたんまり砂糖を入れたらいいじゃないですか…」
「なにっ!?」
「あ、いえ、なんでもないです。独り言です」
「紅茶に砂糖はもうやったわ!」
「やったんかい!」
……コントかしら?
はっと、我に返ったポールが慌てて頭を下げる。
「申し訳ありません!つい、突っ込んでしまって!悪気はなかったんです」
「ふん。これくらいのことで罰したりせぬわ」
2人のやり取りを見ていると、どうしても口が挟めない。
でも、誰かに聞かないと食材は持っていけないし…。
困っていると、ポールが私に気が付いた。
「あ、ロッテ!いいところに!」
ホッとした表情で、ポールが私を手招きした。
「ねぇ、ロッテの作ったお菓子、余ってないかなあ。今調理部は夜会の献立の打ち合わせでてんやわんやなんだけど、王太子様の執務室で、どうしても甘いお菓子が必要って言われて…」
「なにっ、菓子があるのか?」
2人がすごい勢いでこちらに迫ってくる。
「あ、あの、あるにはありますけれど、少しお待ちいただけます?」
私が数歩後ずさって言うと、メガネの貴族様は頷いた。
「了承した。用意が出来たらすぐに執務室へ持って来てくれ」
私は腰を折って、礼をした。
「かしこまりました。用意ができたらリサさんを探して持って行っていただきます」
「ダメだ」
「えっ!」
ダメって、じゃあどうしたらいいのかしら…?
まさかギルバート様のように離宮にいらしていただくわけにもいかないし…。
「リサを探す時間がもったいない。お前が持って来い」
「でも、私は執務室がある中央棟への出入りが許可されたメイドではありません…」
私がそう言うと、メガネの貴族様はポケットからチーフを取り出した。
「これは我がアヴェーヌ家の紋章の入ったポケットチーフだ。これを見せれば入れる」
「か、かしこまりました」
メガネの貴族様は、言い終わるとすぐに踵を返して去って行った。
「ロッテ~、助かったよ」
ポールが半泣きで私の方にやってきた。
「ポール…私に厄介ごとを押し付けないで欲しかったわ」
「いや、だってしつこくてさー。こんなところまできて食いもんにぎゃーぎゃー言う偉い人なんて、あの人くらいだよ」
「あの方は?」
「あの人は王太子の側近で、ディリオン・アヴェーヌ様だよ」
あぁ、そういえば、ボナールの城で王太子と一緒に会ったことがある。……気がする。
「もぉっ!ポールのせいで余計な仕事ができてしまったのだから、責任取ってね!今から食糧庫に私と行って、離宮の食材を私にちょうだいな」
「そんなことで良ければ、いくらでも!!ロッテ、ありがとうな!」
ポールは私と食糧庫に行き、離宮用の食材を渡してくれた。
ちょっと、いつもよりいいお肉をせしめたのは、料理長さんにはナイショです。
近々、ギルバート様がおっしゃっておられた夜会かあるのでその準備と、ディリオン様の盗賊捕縛作戦の失敗で慌ただしいらしい。
今日はジュディが町に下りているので、私が1人で本宮に食材やお菓子の材料を取りに行っている。
「こんにちは~」
食糧庫に顔を出すも、いつも居るはずの倉庫番がいない。
そんなに忙しいのかしら?
困ったわ。誰もいないと、持って行っていい食材がわからない。
たまにポールも罰当番で倉庫番をやっているから、ポールを探して聞いてみよう。
メイド休憩室と厨房は、もはや私の庭なので、迷わず厨房まで進んだ。
入口まで来ると、明らかに使用人ではない人が、厨房に向かってブツブツ言っているのが見えた。
「なんで城の厨房なのに、菓子の一つも用意出来んのだ」
メガネを掛けてストレートの髪を後ろでひとつに結わっている人が、イライラとした様子で立っている。
ポールが困ったように、その人に返事をする。
「だから、ないと言っているのではなくて、作るにしても1時間やそこらはかかるので、待っててくださいと言っているんですが……」
「これだけ頭を使っているんだ!すぐにでも糖分が必要なのだ」
「じゃあ、紅茶にでもたんまり砂糖を入れたらいいじゃないですか…」
「なにっ!?」
「あ、いえ、なんでもないです。独り言です」
「紅茶に砂糖はもうやったわ!」
「やったんかい!」
……コントかしら?
はっと、我に返ったポールが慌てて頭を下げる。
「申し訳ありません!つい、突っ込んでしまって!悪気はなかったんです」
「ふん。これくらいのことで罰したりせぬわ」
2人のやり取りを見ていると、どうしても口が挟めない。
でも、誰かに聞かないと食材は持っていけないし…。
困っていると、ポールが私に気が付いた。
「あ、ロッテ!いいところに!」
ホッとした表情で、ポールが私を手招きした。
「ねぇ、ロッテの作ったお菓子、余ってないかなあ。今調理部は夜会の献立の打ち合わせでてんやわんやなんだけど、王太子様の執務室で、どうしても甘いお菓子が必要って言われて…」
「なにっ、菓子があるのか?」
2人がすごい勢いでこちらに迫ってくる。
「あ、あの、あるにはありますけれど、少しお待ちいただけます?」
私が数歩後ずさって言うと、メガネの貴族様は頷いた。
「了承した。用意が出来たらすぐに執務室へ持って来てくれ」
私は腰を折って、礼をした。
「かしこまりました。用意ができたらリサさんを探して持って行っていただきます」
「ダメだ」
「えっ!」
ダメって、じゃあどうしたらいいのかしら…?
まさかギルバート様のように離宮にいらしていただくわけにもいかないし…。
「リサを探す時間がもったいない。お前が持って来い」
「でも、私は執務室がある中央棟への出入りが許可されたメイドではありません…」
私がそう言うと、メガネの貴族様はポケットからチーフを取り出した。
「これは我がアヴェーヌ家の紋章の入ったポケットチーフだ。これを見せれば入れる」
「か、かしこまりました」
メガネの貴族様は、言い終わるとすぐに踵を返して去って行った。
「ロッテ~、助かったよ」
ポールが半泣きで私の方にやってきた。
「ポール…私に厄介ごとを押し付けないで欲しかったわ」
「いや、だってしつこくてさー。こんなところまできて食いもんにぎゃーぎゃー言う偉い人なんて、あの人くらいだよ」
「あの方は?」
「あの人は王太子の側近で、ディリオン・アヴェーヌ様だよ」
あぁ、そういえば、ボナールの城で王太子と一緒に会ったことがある。……気がする。
「もぉっ!ポールのせいで余計な仕事ができてしまったのだから、責任取ってね!今から食糧庫に私と行って、離宮の食材を私にちょうだいな」
「そんなことで良ければ、いくらでも!!ロッテ、ありがとうな!」
ポールは私と食糧庫に行き、離宮用の食材を渡してくれた。
ちょっと、いつもよりいいお肉をせしめたのは、料理長さんにはナイショです。
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