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14章 氷解
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ルーク様のお部屋に入るとすでにルーク様はお支度を済まされて、隊服に身を包み、ご自分の剣を取り出し眺めていた。
チラリと見ると、剣の柄には茶色のリボンが結んである。
……ルーク様、乙女趣味なのかしら……でも、あのリボン、どこかで見たような気もする。前から剣にリボンが付いていたのかな?
確かに無骨な剣にはリボンくらい付いていたほうが可愛いけど。
「ルーク様、朝食をお持ちしました。こちらにご用意しますね」
わたしが食事を並べていると、ルーク様が慌てて駆け寄ってきた。
「何やってるんだ? ニーナ」
「何って……。朝食の準備を」
「そんなこと、しなくていいのに」
「どうしてですか?」
「どうしてって、ニーナはまだ休暇中だろう? だいたい、もうメイドの仕事なんて……」
ふぅ、とため息をついてルーク様に向き直る。
「ルーク様、中身が誰であろうと、わたしは侍女のニーナです。デイヴィス家に戻ってきた以上は、しっかり働きますよ!」
「そんな……」
何故かルーク様は肩を落としている。
「わたしが働いていると、何か不都合がありますか?」
お盆を両手で抱えてルーク様に向かって首を傾げると、ルーク様は恨みがましい目でわたしを見る。
「ニーナが働いていたら、一緒に食事したりできないだろうが。ゆっくりお茶をする時間もなくなる。ニーナの休みの日でない限りはな」
あ、そうか。
侯爵子息であるルーク様と、使用人が一緒に食事をすることなんかできないし、侍女の仕事は割と多忙で、昼間優雅にルーク様とお茶を飲むなんてできない。夜もルーク様が食事や入浴を終えるまではバタバタと働いている。
「でも、使用人じゃなくなったら、デイヴィス家にいられなくなってしまいます……」
しょぼんとわたしが俯いたその時、コンコンとノックの音がした。
「入れ」
ルーク様の声か掛かるとドアが開き、フランクさんとサリーさんが部屋に入ってきた。
怪訝そうな顔をするルーク様に、わたしは慌てて頭を下げた。
「そうでした! 今後のお話があって、フランクさんとサリーさんに部屋にきてくださるようお願いしていたんでした! 言い忘れてごめんなさい」
「いや、いい。オレも必要だとは思っていた。2人とも、ダイニングテーブルではなくソファの方に座ってくれ」
広い部屋の隅のダイニングテーブルから、部屋の中央にあるソファセットにみんなで移動する。
「ルーク様、朝食もそちらに運びましょうか?」
「いや、話が終わってから食べるから、お茶だけみんなの分も入れてくれ」
「はい。かしこまりました」
昨日と同じように、フランクさんとサリーさんは並んでソファに座ったので、その前に紅茶を置く。
遅れて、ルーク様もソファに座ったのでその前にお茶を置いて、わたしもルーク様の隣に腰掛けた。
みんながソファに座ったのを見て、ルーク様がフランクさんとサリーさんに声を掛ける。
「昨日は信じられないような話を信じてくれて、本当に感謝している。それで、今後のことなのだが……」
ルーク様がちらりとわたしをみるので、わたしも声をだす。
「昨日は取り乱してしまって、申し訳ありませんでした。より一層がんばりますので、今後もどうぞよろしくお願いします」
がばっと頭を下げたわたしに、フランクさんはにこやかにこたえてくれる。
「いいえ。いいんですよ。いきなりあんなことを言い出すぼっちゃまも悪いのですから。しかし、今後、とは……?」
フランクさんが怪訝そうな顔をすると、ルーク様が咳払いをする。
「こほん。今後のニーナの処遇だ」
ルーク様の言葉を聞いて、フランクさんは納得したように頷いた。
「あぁ、それでしたら大丈夫ですよ。可及的速やかに退職していただく方向で調整するように、サリーとも話を進めております」
わたしはフランクさんの言葉にびっくりする。
えっ、退職って、それじゃあ、わたし、デイヴィス家に居られないってこと!?
*****************
すみません。
週末の家の用事が忙しく、思ったところまで書けませんでした。
今夜、夜中にもう少し書きますので、明日の朝までにはもう1話更新の予定です。
短くてごめんなさい!
チラリと見ると、剣の柄には茶色のリボンが結んである。
……ルーク様、乙女趣味なのかしら……でも、あのリボン、どこかで見たような気もする。前から剣にリボンが付いていたのかな?
確かに無骨な剣にはリボンくらい付いていたほうが可愛いけど。
「ルーク様、朝食をお持ちしました。こちらにご用意しますね」
わたしが食事を並べていると、ルーク様が慌てて駆け寄ってきた。
「何やってるんだ? ニーナ」
「何って……。朝食の準備を」
「そんなこと、しなくていいのに」
「どうしてですか?」
「どうしてって、ニーナはまだ休暇中だろう? だいたい、もうメイドの仕事なんて……」
ふぅ、とため息をついてルーク様に向き直る。
「ルーク様、中身が誰であろうと、わたしは侍女のニーナです。デイヴィス家に戻ってきた以上は、しっかり働きますよ!」
「そんな……」
何故かルーク様は肩を落としている。
「わたしが働いていると、何か不都合がありますか?」
お盆を両手で抱えてルーク様に向かって首を傾げると、ルーク様は恨みがましい目でわたしを見る。
「ニーナが働いていたら、一緒に食事したりできないだろうが。ゆっくりお茶をする時間もなくなる。ニーナの休みの日でない限りはな」
あ、そうか。
侯爵子息であるルーク様と、使用人が一緒に食事をすることなんかできないし、侍女の仕事は割と多忙で、昼間優雅にルーク様とお茶を飲むなんてできない。夜もルーク様が食事や入浴を終えるまではバタバタと働いている。
「でも、使用人じゃなくなったら、デイヴィス家にいられなくなってしまいます……」
しょぼんとわたしが俯いたその時、コンコンとノックの音がした。
「入れ」
ルーク様の声か掛かるとドアが開き、フランクさんとサリーさんが部屋に入ってきた。
怪訝そうな顔をするルーク様に、わたしは慌てて頭を下げた。
「そうでした! 今後のお話があって、フランクさんとサリーさんに部屋にきてくださるようお願いしていたんでした! 言い忘れてごめんなさい」
「いや、いい。オレも必要だとは思っていた。2人とも、ダイニングテーブルではなくソファの方に座ってくれ」
広い部屋の隅のダイニングテーブルから、部屋の中央にあるソファセットにみんなで移動する。
「ルーク様、朝食もそちらに運びましょうか?」
「いや、話が終わってから食べるから、お茶だけみんなの分も入れてくれ」
「はい。かしこまりました」
昨日と同じように、フランクさんとサリーさんは並んでソファに座ったので、その前に紅茶を置く。
遅れて、ルーク様もソファに座ったのでその前にお茶を置いて、わたしもルーク様の隣に腰掛けた。
みんながソファに座ったのを見て、ルーク様がフランクさんとサリーさんに声を掛ける。
「昨日は信じられないような話を信じてくれて、本当に感謝している。それで、今後のことなのだが……」
ルーク様がちらりとわたしをみるので、わたしも声をだす。
「昨日は取り乱してしまって、申し訳ありませんでした。より一層がんばりますので、今後もどうぞよろしくお願いします」
がばっと頭を下げたわたしに、フランクさんはにこやかにこたえてくれる。
「いいえ。いいんですよ。いきなりあんなことを言い出すぼっちゃまも悪いのですから。しかし、今後、とは……?」
フランクさんが怪訝そうな顔をすると、ルーク様が咳払いをする。
「こほん。今後のニーナの処遇だ」
ルーク様の言葉を聞いて、フランクさんは納得したように頷いた。
「あぁ、それでしたら大丈夫ですよ。可及的速やかに退職していただく方向で調整するように、サリーとも話を進めております」
わたしはフランクさんの言葉にびっくりする。
えっ、退職って、それじゃあ、わたし、デイヴィス家に居られないってこと!?
*****************
すみません。
週末の家の用事が忙しく、思ったところまで書けませんでした。
今夜、夜中にもう少し書きますので、明日の朝までにはもう1話更新の予定です。
短くてごめんなさい!
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