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15章 加護
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「ニーナ、ほら、着いたぞ。起きろ」
「う……うん」
こしこしと目を擦って体を起こすと、窓の外にはデイヴィス家の別棟の玄関が広がっている。
わたしはお兄様の馬車に乗せてもらって送ってもらう途中で、寝てしまったようだった。
「あわわ! お兄様、大変失礼いたしました! すみません、寝てしまって……」
わたしは慌てて口元を拭う。
あ、よかった。よだれは出ていなかったみたい。
「ははっ、大丈夫だよ。ニーナが寝こけた顔なんて、なんとも思わないから。それより、疲れただろうから、帰ったらしっかり休めよ」
お兄様は先に降りて、わたしが馬車を降りるのに手を貸してくれる。
「ダメですよー。わたしはこれから侍女としての仕事があるんですから!」
はりきるわたしに、お兄様は眉根を寄せる。
「休ませてもらえよ」
「ダメです! わたし、デイヴィス家の侍女としてのお給金が出るんです。だったら、その分の仕事はしないと!」
わたしが両手で握りこぶしを作って見せると、お兄様はふっと息を吐いた。
「わかったよ。でも、しっかり食べて、休養はしっかりとれよ」
「はい。今日はありがとうございました」
笑顔で手を振って去っていくお兄様を見送って、わたしはデイヴィス家に入って行った。
帰ってすぐ、お仕着せに着替えて、ルーク様のお夕食の様子を見に厨房へと向かった。
「サリーさん、お待たせしました。あと、代わります」
厨房で食事の支度をしていたサリーさんがわたしを振り返る。
「あら、ルーク様は?」
「ルーク様はわたしが帰る頃、光の副官と打ち合わせをしてました。すぐ終わると言っていたので、もうすぐお帰りになると思います」
「そう。ニーナも戻ったばかりでしょう? 少し休んでいいのよ」
サリーさんがそのまま作業を続けようとするので、サリーさんから食器をもらうように手を差し出す。
「いいえ、大丈夫です。だから、やらせてください。昼間何もしていないんですもの。できることはやりたいんです」
にっこりと微笑むと、サリーさんは困った顔をしながらも「そう?」と言って食器を渡してくれた。
わたしは、ルーク様のために何かできるのが嬉しい。
ローゼリア様が、あそこまでルーク様のために何もしてくれないのがわかって、だから、余計にわたしがルーク様のために何かをして差し上げたかった。
食器を温めて、すぐにでもお食事を召し上がっていただけるようになった頃、ルーク様の馬車が到着すると連絡が入った。
玄関に並んで、お出迎えをする。
「おかえりなさいませ」
わたしがルーク様に近付くと、ルーク様はいつものようにわたしに外套を渡し、部屋へと歩いていく。
「腹減った。ニーナ、夕食は早めにしてくれ」
「はい。そうおっしゃると思って、もう準備できています。いつも通り、お部屋にお持ちしてよろしいですか?」
「ああ、頼む」
ルーク様のお部屋に着くと、わたしは外套にサッとブラシを掛けてクローゼットにしまい、急いで厨房へと向かった。
「う……うん」
こしこしと目を擦って体を起こすと、窓の外にはデイヴィス家の別棟の玄関が広がっている。
わたしはお兄様の馬車に乗せてもらって送ってもらう途中で、寝てしまったようだった。
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わたしは慌てて口元を拭う。
あ、よかった。よだれは出ていなかったみたい。
「ははっ、大丈夫だよ。ニーナが寝こけた顔なんて、なんとも思わないから。それより、疲れただろうから、帰ったらしっかり休めよ」
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「休ませてもらえよ」
「ダメです! わたし、デイヴィス家の侍女としてのお給金が出るんです。だったら、その分の仕事はしないと!」
わたしが両手で握りこぶしを作って見せると、お兄様はふっと息を吐いた。
「わかったよ。でも、しっかり食べて、休養はしっかりとれよ」
「はい。今日はありがとうございました」
笑顔で手を振って去っていくお兄様を見送って、わたしはデイヴィス家に入って行った。
帰ってすぐ、お仕着せに着替えて、ルーク様のお夕食の様子を見に厨房へと向かった。
「サリーさん、お待たせしました。あと、代わります」
厨房で食事の支度をしていたサリーさんがわたしを振り返る。
「あら、ルーク様は?」
「ルーク様はわたしが帰る頃、光の副官と打ち合わせをしてました。すぐ終わると言っていたので、もうすぐお帰りになると思います」
「そう。ニーナも戻ったばかりでしょう? 少し休んでいいのよ」
サリーさんがそのまま作業を続けようとするので、サリーさんから食器をもらうように手を差し出す。
「いいえ、大丈夫です。だから、やらせてください。昼間何もしていないんですもの。できることはやりたいんです」
にっこりと微笑むと、サリーさんは困った顔をしながらも「そう?」と言って食器を渡してくれた。
わたしは、ルーク様のために何かできるのが嬉しい。
ローゼリア様が、あそこまでルーク様のために何もしてくれないのがわかって、だから、余計にわたしがルーク様のために何かをして差し上げたかった。
食器を温めて、すぐにでもお食事を召し上がっていただけるようになった頃、ルーク様の馬車が到着すると連絡が入った。
玄関に並んで、お出迎えをする。
「おかえりなさいませ」
わたしがルーク様に近付くと、ルーク様はいつものようにわたしに外套を渡し、部屋へと歩いていく。
「腹減った。ニーナ、夕食は早めにしてくれ」
「はい。そうおっしゃると思って、もう準備できています。いつも通り、お部屋にお持ちしてよろしいですか?」
「ああ、頼む」
ルーク様のお部屋に着くと、わたしは外套にサッとブラシを掛けてクローゼットにしまい、急いで厨房へと向かった。
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