小さなベイビー、大きな野望

春子

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授業風景

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学校に入りたての生徒に関しては、最初から、難しい内容は、課されない。学校の敷地は、広大で、多くの生徒を学ばせる為の施設等も、設備されている。
今回の授業内容は比較的、初めに行われる、実地による探索の授業だ。配られた資料を手にしながら、植物、動物等を見て、触れて、生態を知る。

晴れ渡る蒼い空。生い茂る森の中で授業をしている一年生。先生からの注意を聞いている。
「いいですか。奥には行かない。あの赤いラインを越さない。見つけたものは、その紙に、丸をつけること。その紙に書かれてないものは、触れない。先生に報告すること。わかりましたか?」
「はーい!」
先生があらかじめ、行ってはいけない境界線に赤い、太いテープで、木に張っていた。
その先は、許可なく、立ち入り禁止としている。
「では、はじめ。」
わらわらと、皆、探しにいく。植物や動物の特徴が書かれてる紙を見ながら、探す。
「あ!ツユリ草だよ!」
珍しくない植物ではあるが、ポーション等の回復薬には、必ず、入ってる薬草。
キザキザしていてる葉っぱに、一見、雑草と見間違える位に似ている。
「本当だ!」
子供が知らずに引っこ抜くほど、あちこち、生えてるため、珍しくない植物。
キャっキャしながら、見つけていく、難易度は低め。
「ア…アルミン…。」
エドガーは、アルミンに集まる小鳥の多さに戸惑いつつ、授業をこなしていく。
フランは、「あ!芋虫だあ。」と触り、カルマからやめろと窘められながらも進めている。
ノアは、一生懸命、資料とにらみ合いながら、後ろからオリバーが誘導している。
「…どうしたの?」
オフィーリアは、歩調を緩めた、リーサに聞く。あとは、コモゾリスを見つけるだけ。
「ねーね。あの上にいるの、なんだろう!」
「え?」
オフィーリアは見上げる。生い茂る木の上にはさっきから小鳥やら小動物が見受けられている。どれも危険性の低い生物。
「猿?」
なんだ、あれ。猿だろうか?白くて、フサフサしていて、目が遭うと、くりくりな目。
オフィーリアが叫ぶ。
「キャアアアア。」
オフィーリアの叫びに反応したゴットリーが転移。
「あれは!!」
視線の先には、サトリと呼ばれる未来予知が可能だと言われてる生物で、本来なら、ここにいないはず。何故?
サトリは危害を加えてこない。こちらからなにかを仕出かさなければ。
「お猿さんだあ。」
アルミンがキラキラ。エドガーがしまったとアルミンにいう。
「ダメだよ!あれは、学校の森にいるやつだよ!コルルおば様に叱られたでしょ?生き物、拾ってきたらだめって。」
拾い癖が治らない息子にアルミンの母は、再三、こっぴどく、アルミンに注意を促してるが、八割、失敗。
「でもさ?」
アルミンは、サトリを見ると、アルミンが気づいた。くりくりな目がアルミンを捉える。
通じ合う。
エドガーが間に入るが、サトリがアルミンに抱きつく。懐いたのだ。
「アルミン。その猿、飼うの?」
「バカっ。」
エドガーは、リーサを睨む。
ゴットリーが困惑しながらも、アルミンから、サトリを引き離すように動くが、引き剥がせない。
アルミンマジック。
「エドガーがにらんだあ!」
「…。」
リーサはプクっ。


担任のゴットリーにより、家庭に通達がいく。
家では、コルルが叫んでること等、知らないアルミンは、可愛い!可愛い!とサトリを抱っこ。大きなぬいぐるみを抱えた幼児、そのもの。
呼び出しを食らったコルルによる、説教が始まるまで、もう少し…。


「ねえねえ。何で、リーサまでここにいなきゃだめなの?」
「あなたがサトリを見つけたからですよ。」
「コルルおばちゃん。お怒りマン?」
「そうでしょうね。」
説教大嫌いなリーサは、ゴットリーにリーサはいいこだと説明してとしがみつく。リーサを逃がさないように、抱っこしているゴットリーは頭が痛いわとため息を溢す。
ちなみに授業は、中止。クラスメートからは、アルミンがまたペットを拾ったみたいだと、納得。


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