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カイヤが愚痴を溢しにきた
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カイヤがジオルクと共に、やって来た。
お土産には、ショコラケーキを携えて。
「聞いてちょうだい。」
「話しは聞いてるわよ!フィルにお茶は用意してもらってるの!中に入って。」
フィルは外出する予定があるため、お茶の用意をしてくれた。
「いらっしゃい。」
「お邪魔します。」
リビングに向かう。フィルの見立てた紅茶で、爽やかな味が口の中を癒す。
「おばちゃんがいいこにしててねって。ジオルクをちゃんと帰すのよって。」
「今日も頑張ろうね!」
「リーサは、いつも頑張りっ子。」
自画自賛は誰にも負けない。
「もうー最悪だわ!ジンが、頑張って、競ってくれたのよ!今回のトピアの真珠は、小粒だったのだけど、素晴らしかったわ!あんなに輝く真珠の白さ…!1800万まで上がってね!ジンが2000万で落としてくれるはずだったのに!いきなり横やりが入ったのよ!いきなり5000万まで上げて!ジンは張ってくれたのよ。でも…!流石に8000万まであげられたら…!」
「富豪なの?その落とした方?随分資金をお持ちね?」
「最近羽振りがいいと言われる会社の夫人よ。貿易会社の…!」
その夫人は、最近、オークション参加した新参者。
まあ、落とされるのは、競りの鉄板ではあるが…!
「オークションには、暗黙なルールがあるわ。競りのあげ方は、大体は、二百万ずつから、値あげるのものなのに…!」
「あまり、馴染みがなかったのかも知れないわ。私も前に行かせてもらったオークションでは、やり方を知らない方々もいたもの。」
「その女があの゙競上げの女王"でも?」
「なんですって?」
ピクッ。
「そうよ。あなたが前に欲しがっていたあのシルクベルトのドレスを横から奪ったやつよ。あの女、羽振りがいい貿易会社の社長と結婚してたのよ。」
ツェリが以前、違うオークションで素晴らしいドレスを欲しがり、マルクスが参加した。
競り落とせる充分な資金だった筈だ。
しかし、蓋をあければ、今のカイヤと同じ。
横やりが入り、ドレスは手に入らなかった。
「競上げ女王のやり方には、不満の声もあちこちで出始めてるのよ。でも、暗黙なルールに従うつもりはないっていうのよ!」
肩をすくめる。
むしゃくしゃしたときには、糖分の摂取と愚痴である!
「ねえねえ。ままとカイヤの背後が真っ黒。」
「見ちゃダメ。」
鬱憤が溜まった母親の姿は見ないほうがいい。
「今日、パパいないの。」
「んー。うちも用事があっていなくてね。母さんの機嫌を直せなくて。ツェリおばさまならと思ったけど…共感しちゃったね。」
「しかも自慢の仕方がムカつくのよ!見てちょうだい。この掲示板…!」
「腹立つわ!何が優雅に…!」
しきりに、文句つらつら。
「ままたちの方が、かわいい!」
リーサがズイッと、掲示板を見る。確かに、整ってるが、二人の美貌に比べたら平凡。
「あら!当然だわ!」
「そうね。」
「…ままとカイヤのおしゃれしたの、見たい!」
「任せなさい。カイヤ、一旦帰る…?」
「そうね。準備してくるわ!ジオルク、あなたは待ってなさい。」
リーサが乗せた。
「母さん、あの前に買った白ワンピースとほら、サンダルを見せてあげたら?」
「そうね。」
息子に言われ、確かにお披露目にいい。
「こうしちゃいられないわ!」
二人は行動開始。
「マッキーたちに叱られたら、一緒に謝って。」
「いいよ。」
双子たちはなぜ、あの二人を乗せた?と言われるに決まってる!
突如、リビングにお披露目になっているツェリとカイヤを見て、従兄弟たちは、気配を完全に消して、自室に向かう。
リーサとジオルクが責任もってあげている。
「写真とっていい?」
「もちろんだわ!」
キメポーズは、子供に負けない。
フィルが帰宅するまで続いた。
お土産には、ショコラケーキを携えて。
「聞いてちょうだい。」
「話しは聞いてるわよ!フィルにお茶は用意してもらってるの!中に入って。」
フィルは外出する予定があるため、お茶の用意をしてくれた。
「いらっしゃい。」
「お邪魔します。」
リビングに向かう。フィルの見立てた紅茶で、爽やかな味が口の中を癒す。
「おばちゃんがいいこにしててねって。ジオルクをちゃんと帰すのよって。」
「今日も頑張ろうね!」
「リーサは、いつも頑張りっ子。」
自画自賛は誰にも負けない。
「もうー最悪だわ!ジンが、頑張って、競ってくれたのよ!今回のトピアの真珠は、小粒だったのだけど、素晴らしかったわ!あんなに輝く真珠の白さ…!1800万まで上がってね!ジンが2000万で落としてくれるはずだったのに!いきなり横やりが入ったのよ!いきなり5000万まで上げて!ジンは張ってくれたのよ。でも…!流石に8000万まであげられたら…!」
「富豪なの?その落とした方?随分資金をお持ちね?」
「最近羽振りがいいと言われる会社の夫人よ。貿易会社の…!」
その夫人は、最近、オークション参加した新参者。
まあ、落とされるのは、競りの鉄板ではあるが…!
「オークションには、暗黙なルールがあるわ。競りのあげ方は、大体は、二百万ずつから、値あげるのものなのに…!」
「あまり、馴染みがなかったのかも知れないわ。私も前に行かせてもらったオークションでは、やり方を知らない方々もいたもの。」
「その女があの゙競上げの女王"でも?」
「なんですって?」
ピクッ。
「そうよ。あなたが前に欲しがっていたあのシルクベルトのドレスを横から奪ったやつよ。あの女、羽振りがいい貿易会社の社長と結婚してたのよ。」
ツェリが以前、違うオークションで素晴らしいドレスを欲しがり、マルクスが参加した。
競り落とせる充分な資金だった筈だ。
しかし、蓋をあければ、今のカイヤと同じ。
横やりが入り、ドレスは手に入らなかった。
「競上げ女王のやり方には、不満の声もあちこちで出始めてるのよ。でも、暗黙なルールに従うつもりはないっていうのよ!」
肩をすくめる。
むしゃくしゃしたときには、糖分の摂取と愚痴である!
「ねえねえ。ままとカイヤの背後が真っ黒。」
「見ちゃダメ。」
鬱憤が溜まった母親の姿は見ないほうがいい。
「今日、パパいないの。」
「んー。うちも用事があっていなくてね。母さんの機嫌を直せなくて。ツェリおばさまならと思ったけど…共感しちゃったね。」
「しかも自慢の仕方がムカつくのよ!見てちょうだい。この掲示板…!」
「腹立つわ!何が優雅に…!」
しきりに、文句つらつら。
「ままたちの方が、かわいい!」
リーサがズイッと、掲示板を見る。確かに、整ってるが、二人の美貌に比べたら平凡。
「あら!当然だわ!」
「そうね。」
「…ままとカイヤのおしゃれしたの、見たい!」
「任せなさい。カイヤ、一旦帰る…?」
「そうね。準備してくるわ!ジオルク、あなたは待ってなさい。」
リーサが乗せた。
「母さん、あの前に買った白ワンピースとほら、サンダルを見せてあげたら?」
「そうね。」
息子に言われ、確かにお披露目にいい。
「こうしちゃいられないわ!」
二人は行動開始。
「マッキーたちに叱られたら、一緒に謝って。」
「いいよ。」
双子たちはなぜ、あの二人を乗せた?と言われるに決まってる!
突如、リビングにお披露目になっているツェリとカイヤを見て、従兄弟たちは、気配を完全に消して、自室に向かう。
リーサとジオルクが責任もってあげている。
「写真とっていい?」
「もちろんだわ!」
キメポーズは、子供に負けない。
フィルが帰宅するまで続いた。
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