異世界転移したおっさんが、凡庸スキルで現実的に成り上がる

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第一章

王都への帰還、そして次の鉱石へ

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「これでマグネリウム結晶は確保できたな。」

俺たちは、"岩を砕く巨人"を倒した後、鉱山内に散らばるマグネリウム結晶を慎重に回収した。

「しかし……まさか、あんな化け物が出てくるとはな。」

エドガーが戦闘の余韻を振り返るように呟く。

「正直、危なかったわね。」

リディアも戦いの疲れを滲ませながら、軽く息を整える。

「だが、これで目的の鉱石は手に入った。王都に戻ろう。」

俺たちは荷物を整理し、フォス鉱山を後にした。


---


鉱山から王都までの道のりは、行きと同じく約1日。

街の門をくぐると、相変わらずの活気ある光景が広がっていた。

「さて、まずはハロウに報告だな。」

俺は通信端末を取り出し、ハロウに連絡を取る。

ピピッ……ウィーン……

「ハロウです! あ、ジン! 帰ってきた?」

「おう、マグネリウム結晶を確保した。」

「やったぁ! ありがとう、ジン!」

ハロウの声が弾む。

「今どこにいる?」

「王都の宿にいるよ! すぐ来て!」

俺たちはそのまま宿へ向かうことにした。


---



「おかえり、ジン!」

ハロウは相変わらずのぬいぐるみ姿で俺たちを迎えた。

「ただいま。ほら、マグネリウム結晶だ。」

俺はストレージから鉱石を取り出し、ハロウに手渡す。

「おおお~! これはいい品質だね! これで通信系の修理が進むよ!」

ハロウは鉱石をスキャンしながら満足そうに頷いた。

「これでリバティの修理が一歩前進だな。」

「うん! でも、まだアダマス合金が必要だよ!」

「よし、それについても情報を集めよう。」


---



「アダマス合金は、沈黙の遺跡に残されている可能性が高い。」

俺はギルドで得た情報をハロウに伝えた。

「なるほど……昔の高度な技術で作られたものが残ってるかもしれないってことか。」

ハロウも考え込む。

「でも、古代遺跡か……きっと厄介なことになりそうね。」

リディアが不安げに呟く。

「まぁ、間違いなくただの観光じゃ済まないだろうな。」

エドガーが肩をすくめる。

「沈黙の遺跡か……どういう場所なんだ?」

「王都の北東に位置する遺跡で、かつて高度な鍛冶技術を持つ王国が存在していたらしい。」

「そこに、アダマス合金があるかもしれないってわけね。」

「ただし、"沈黙の遺跡"と呼ばれる理由は、内部に入った者が二度と戻らないことがあるかららしい。」

「……マジかよ。」

エドガーが苦い顔をする。

「何があるか分からないが、慎重に進むしかない。」

「ジン、準備を整えてから行く?」

「もちろんだ。簡単な探索じゃ済まないだろうしな。」

俺たちは沈黙の遺跡探索に向けて、装備を整えることにした。


---

遺跡を探索するなら、言語学者のトリアスがいたほうがいい。

「トリアスを連れていくべきじゃないか?」

俺の提案に、エドガーとリディアが頷く。

「確かに、遺跡ならあいつの知識が役に立つな。」

「何が書かれているか分からなければ、手掛かりを見落とすかもしれないし……。」

俺たちはギルドでトリアスを探し、事情を説明した。

「沈黙の遺跡……あそこに行くのか?」

「お前も興味があるんじゃないか?」

「もちろんだ。古代王国の記録が残っているなら、ぜひ調査したい。」

「なら、決まりだな。」

こうして、トリアスも加わり、遺跡の探索に向かうことになった。


「まずは装備を見直そう。」

俺は王都の鍛冶屋へ向かい、武器と防具の強化を行うことにした。

「沈黙の遺跡に入るなら、最低限の備えは必要だ。」

「私も魔法具を買い足しておくわ。」

「エドガーは?」

「俺は防具を新調しておく。」

俺たちはそれぞれ必要な装備を揃え、万全の準備を整えた。

「よし、これで準備完了だな。」

「いよいよ、沈黙の遺跡ね……。」

「気を引き締めて行こう。」

こうして俺たちは、アダマス合金を求め、沈黙の遺跡へと向かうのだった――。


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