スマホ片手に異世界ライフ! ~神様のアプリで無敵冒険者~

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第1章

昇級試験

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朝――。

ガアラが目を覚まし、階下に降りると、キッチンから香ばしい匂いと静かな調理音が聞こえてきた。

「おはようございます、ガアラさん。今ちょうど焼き上がるところです」

「……うん。助かる」

フェリアが落ち着いた手つきでパンを切り分け、スープ皿にハーブ入りのスープを注ぐ。
朝の光とともに、淡く立ち昇る湯気が食卓を温めていた。

やがてリィナとカリアもやってくる。

「今日の匂い、ちょっと特別じゃない?」

「焼きバターとチーズ、だと思う。……いや、天才では?」

「いつもながら、ありがとなフェリア」

「皆さんのお身体が元気でいてくださるのが、何よりです」

静かで穏やかな声。
三人が席につき、食器の音だけがしばしリズムを奏でた。

「……さて、食ったら今日も行くか」

 



ギルド前の広場。

朝の人通りの中、三人は並んで依頼掲示板に目を走らせる。

「最近、南東ルート沿いのオーク出没頻度が増えてるって話、聞いた?」

「うん。これとか……“オーク3体、警戒討伐”って内容。悪くない」

「報酬も銀貨3枚。動きやすい内容だし、やる?」

「決まりだな」

リィナが申請用紙を剥がし、受付へと持っていく。

手際よく処理を済ませ、三人はすぐさま森へと向かった。

 



森の奥――。

オークの足音と気配を捉え、ガアラは手を挙げて止まる。

「3体。配置は広め……左に1体、中央に主、右に護衛型かも」

「じゃあ、右から行く。風で牽制する」

「わたし、左を釘付けにしておく」

「中央は俺が引きつける。連携頼む」

静かな頷き。

三人が踏み出すと同時に、戦闘が始まった。

――ゴオォッ!

カリアの風の衝撃波が走り、リィナの短剣が素早く脇から迫る。
中央の主格オークが咆哮をあげ、棍棒を振り上げるが――

「――遅い」

ガアラの斬撃が喉元に鋭く走る。

それはほんの数十秒の戦闘だった。

 



ギルドに戻り、報告を済ませると、受付の青年が彼らを呼び止めた。

「ガアラさん、リィナさん、カリアさん――少々お時間いただけますか?」

「ん? なんだ?」

「三名とも、累積戦績と戦闘評価により、Cランク昇級試験の対象者となりました」

「……!」

三人の視線が交差する。

「試験は近日中に行われる予定です。ご希望があれば、本日中に申し込みを」

「……決まりだな」

「やるしかないわね」

「こうなったら上がってやろうじゃん」

三人は申し込みを済ませた。

次なるステージ――“Cランク冒険者”への道は、もう目前だった。


翌日。ギルドの一角。
木製の扉の奥、関係者しか入れない部屋にて――

ガアラたち三人は、ギルド職員の説明を受けていた。

「今回のCランク昇級試験は、実地形式になります。
内容は“制限区域での特別依頼”の完遂。依頼は複数のチームで並行進行され、内容は公平性を保つため、現地で開示されます」

「制限区域って……つまり、ダンジョン?」

「それに近いです。グラストールから南西、ギルドが管理している試験用の封鎖洞窟“ラズ・セリア鉱窟”が舞台です。元は魔石採掘場で、現在は試験や訓練に利用されています」

ガアラが顎に手をやった。

「魔物の危険度は?」

「主にE~Dランクの個体ですが、条件によってはCランク級も。
危険を回避するか、倒して進むかは参加者次第です」

「……なるほどな」

「試験は三日後の朝。現地集合、もしくはギルド前からの合同出発も可能。
なお、今回の参加申請者は五組。あなた方を含めて、すでにライバルはいます」

「へぇ……どんな奴ら?」

職員は苦笑しつつ言葉を濁す。

「実力は申し分ありません。中には“長くDで留まっていた者”も。用心なさってください」

リィナが小さく笑った。

「面白くなってきたじゃない」

 

ギルドを出た三人は、街の広場で足を止めた。

カリアが小さく息を吐く。

「Cランクかあ……実感湧かないけど、そっちに立ったら見える景色も変わるんだろうね」

「上に行くほど、求められるのは“安定感”と“判断力”よ。力だけじゃ足りない」

「……そんじゃ、しっかり準備しとかねぇとな」

ガアラが空を見上げた。
グラースの空は、いつもと変わらず穏やかだった。

けれど、その向こうには、次の戦いが確かに待っている――そんな気がした。

「帰って装備の点検。それと……スマホのアプリ設定も、ちゃんと調整しておこう」

「支援モードは事前に組んどく? 今のうちにパターン登録とかさ」

「あ、私も魔力制御アシストの表示、試してみたい!」

彼らの足取りは軽い。だがその奥に、確かな決意の色が宿っていた。

次なる試験。
それは、彼らの実力と信頼が試される、“新しい戦場”だった。


ガアラは静かにスマホを手に取り、支援モードの設定画面を開いた。
リィナとカリアの顔が認識され、既にチーム構成は登録されている。
しかし、今回はCランク試験。従来の設定だけでは、確実とは言い難い。

「今回の試験は、何が来るか分からない。回避よりも、補助と視認性優先でいく」

AR支援表示の項目を開き、ガアラは『敵位置の追跡表示』『味方の状態表示』『魔力流の可視化』を有効化。
特に最後の『魔力視』は、最近実装されたばかりのアプリ機能だった。

「……この“魔力視”って、どんな感じなの?」

カリアが覗き込みながら尋ねる。ガアラは軽く笑って言った。

「敵の魔力量や、魔法の発動タイミングが“色”で見える。青は低濃度、赤は高密度……魔法の構えが視覚で分かるようになるってさ」

「わあ、それすごい……! でも、使いこなすには慣れがいりそうだね」

「だから、今夜あたり訓練モードで試してみるつもり」

リィナは腕を組んでガアラを見た。

「あんたは新しい機能、すぐ試したがるよね。まぁ、それで助けられてるけど」

「信用してくれてんだな、俺の“好奇心”」

夕食後、三人は室内を片付け、ガアラは自室でスマホと向き合った。

訓練モードを起動し、過去の戦闘ログから模擬戦データを選択する。
相手は“崖王オーガ”。魔力視を有効にし、仮想空間へ没入――見えたのは、魔力の“波”だった。

(これは……面白い)

敵の腕が動く直前、肩から先に赤い波が溢れ、魔法を使う際には腹部から光の粒子が集まっていく。

(発動までの“予兆”が、可視化されてる……!)

 


朝――。

「準備、できてる?」

リィナの声に頷き、ガアラは剣を背負い、スマホを起動。

「支援モード、全機能オン。魔力視も問題なし」

「カリア、支援画面、ちゃんと表示されてる?」

「うん! めっちゃ便利! ガアラの動きと位置、HPゲージも見えるし、これは心強いよ」

三人はギルドの集合時間に向け、家を出た。

その背中は、次なる階層への挑戦に向けて、確かに高まっていた――。


---
ギルド中庭。
昇級試験の最終説明を受けた帰り、ガアラたち3人がベンチに腰を下ろした瞬間――

「おーい、そこの新顔3人組ぃ!」

ガアラが振り向くと、眩しい朝日を浴びて輝くスキンヘッドが3つ。
近づいてきたのは、ガタイのいい男3人組――そう、噂に聞く「スキンヘッド三兄弟」だった。

「チーム名“バリカンズ”な、よろしく。お前らも試験参加者か?」

声をかけてきたのは、真ん中の兄貴格、ギズマ。
無愛想そうな顔に反して、手を出してくる仕草はフレンドリーだった。

「……ガアラだ。こっちはリィナとカリア。よろしくな」

「おう、丁寧だな! 俺はギズマ。こっちはグリルで、こっちはゲーラ。見ての通り、兄弟だ」

「兄貴、俺紹介されるの久しぶりだからテンション上がってるわ。……あ、あの子、かわいくね?」

「ゲーラ、顔がニヤけてるって」

兄弟間でわちゃわちゃやっているのを見て、カリアが小声で「何この人たち……怖そうなのに、なんか和むんだけど」と呟いた。

「でよ、お前ら、試験の心得とか、聞いてるか?」

ガアラが警戒しつつも頷く。

「一応、制限区域の討伐任務って聞いてるが……それだけじゃないんだろ?」

ギズマがドン、とガアラの肩を軽く叩く。

「お、話せるじゃねぇか。そうそう、実は“環境トラップ系”が結構ある。通路崩落とか、毒ガスとか。過去に“走り抜けろ”って出されたことあるぜ」

グリルが補足する。

「あと、何組か同時進行だからな? 他のパーティーの妨害が来るときもある。“協力型”の名の下に、情報交換とか求められたりもする」

「……つまり、他人に構ってると、自分の条件満たせない」

ガアラがそう呟くと、ギズマがやけに豪快に笑った。

「それ! まさにそれで毎回落ちてるのが、俺たちだ! だが後悔はねぇ!」

「はぁ……」

「だってよ、誰かが怪我して倒れてんのに“自分の試験だから!”とか言ってスルーすんの、無理じゃね? 正直に言ってみ?」

ガアラは少し目を見開いて、やがて微笑んだ。

「……分かる気がする。ありがとう、参考になった」

「おう。ま、初参加だろうが関係ねぇ。生き残ってこそ冒険者。気合入れとけよ!……あと、水は多めに持っとけ。中、やたら乾燥してっから」

そう言い残して、兄弟3人はまたバカ話をしながら歩いていった。

リィナがふっと笑う。

「思ったよりずっと、いい人たちだったわね」

「うん。最初、めっちゃ絡まれるかと思ったけど……親切な兄貴だった」

ガアラは小さく頷いた。

(――優しさで損をしてるタイプ。けど、それを誇れる強さ。
そういうのも、“冒険者のカッコよさ”なんだろうな)

試験前日の空は、どこまでも高く澄んでいた。


---
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