異世界転移して最強のおっさん……の隣に住んでいる。

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第1章

鉱石や宝石を探す

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ミリアが家の管理を完璧にこなしてくれるようになったことで、俺は自分の時間を自由に使えるようになった。

(さて、そろそろ異世界貿易の準備を本格化させるか)

 この世界には、俺の元いた世界では見たこともないような鉱石や宝石が存在する。
 もし、それらをうまく持ち帰れれば、かなりの金になる可能性がある。

 まずは市場調査だ。



---

 俺は王都の商業区へ向かい、鉱石や宝石を扱っている店を回った。

 貴族や商人向けの高級品を扱う店から、冒険者向けの鍛冶屋まで、様々な場所で情報を集める。

「すまない、この鉱石について教えてくれ」

「お客さん、これは『ミスリル鉱石』だ。高純度の魔力伝導率を持ち、武具や魔道具の素材として使われる」

「なるほど……」

 ミスリルか。元の世界でどの程度の価値がつくかは分からないが、科学研究の分野で需要があるかもしれない。

「こっちの青い石は?」

「ああ、それは『ルナストーン』っていうんだ。夜になると淡い光を放つ宝石で、装飾品として人気があるが、一部の魔道具にも使われる」

(なるほど、元の世界なら珍しい発光鉱石として価値がありそうだな)

---

(市場で買うのもいいが、自分で掘り出せればもっと安く手に入るはずだ)

 そこで俺は、実際に鉱石が採れる場所を調べることにした。

 ギルドや商人たちに話を聞いて、いくつかの有望な採掘地をリストアップした。

① 王都近郊の鉱山(低リスク / 一般的な鉱石が採れる)

一般的な鉄鉱石や銀鉱石、低純度のミスリルが採掘できる。

危険度は低めだが、競争相手も多い。


② 竜骨山脈の洞窟(中リスク / 高純度の鉱石あり)

ミスリルやアダマンタイトが採れる可能性がある。

魔物が生息しており、戦闘が必要になる。


③ 魔導鉱脈の廃坑(高リスク / レア鉱石が眠る)

魔道具の素材になる特殊鉱石が多く存在する。

しかし、魔力を吸収する鉱石の影響で、魔物が凶暴化している。



---

「さて、どこを狙うか……」

 俺は候補地を見比べながら、どこから手をつけるか考える。


---

(やっぱり、俺一人で鉱石を掘るのは無理があるよな……)

 採掘は専門の技術が必要な作業だ。
 ただ闇雲にツルハシを振ればいいってもんじゃない。

(となると、鉱夫を雇うしかないか)

 俺は再びギルドへ向かい、受付嬢に話を持ちかけた。

「すまない、鉱石の採掘に詳しいプロを雇いたいんだけど、そういう人の登録はあるか?」

「鉱夫の仕事をしている方でしたら、いくつか紹介できますよ」

 受付嬢は手元の書類を確認し、候補を挙げてくれた。


---

ギルドが紹介してくれた鉱夫たち

① ガルス(42歳 / 元王国鉱山組合の鉱夫)

採掘歴20年以上のベテラン。

道具の扱いに精通し、採掘ルートの見極めもできる。

ただし、性格は頑固で職人気質。


② ドルゴン(35歳 / 獣人 / 山岳地帯専門の鉱夫)

体力があり、ハードな環境でも耐えられる。

鉱石の見分けも得意で、採掘スピードが早い。

ただし、口下手で無愛想。


③ ラミア(28歳 / ドワーフ / 魔導鉱脈専門の採掘師)

魔力を含む鉱石の扱いに長けている。

精密な採掘ができ、無駄がない。

ただし、酒癖が悪い。



---

「この三人が現在、採掘の依頼を受けられる状態ですね」

 受付嬢が微笑みながら説明してくれた。

(なるほど……)

 どの候補もそれぞれ強みがあるが、俺の目的に合うのは――。


---

選択肢

① ガルス(経験豊富なベテラン)を雇う

安全重視で確実な採掘が可能。

ただし、気難しく扱いにくい。


② ドルゴン(山岳採掘のプロ)を雇う

力仕事に長け、スピーディーな採掘が可能。

ただし、無愛想でコミュニケーションが難しい。


③ ラミア(魔導鉱脈の専門家)を雇う

貴重な魔導鉱石を確実に採掘できる。

ただし、酒癖が悪く、管理が大変かも?



---

「じゃあ、ラミアを雇いたい」

 俺はギルドの受付嬢にそう伝えた。

「かしこまりました。それでは、ラミアさんに連絡を取りますので、少々お待ちください」

 受付嬢が奥の部屋へ向かい、しばらくすると、ずんぐりした小柄な女性が姿を現した。


---

「おお、あんたが雇い主か? ラミアだ。よろしく頼むぜ!」

 元気よく握手を求めてきたのは、酒臭いドワーフの女性だった。

 ラミアは背が低く、筋肉質な体つきをしている。
 肩まで伸びた銀色の髪と、赤みがかった瞳が特徴的だ。

 何より、手にはすでに酒瓶が握られていた。

「えぇと……飲んでるのか?」

「当たり前だろ、酒はドワーフの血液みたいなもんよ! ってことで、契約内容を聞こうじゃねぇか!」

(大丈夫かこいつ……)


「まず、採掘の報酬についてだけどな」

 ラミアは酒瓶を振りながら言う。

「基本は採掘した鉱石の価値の三割を報酬にしてくれりゃいいぜ。それとは別に、酒代は雇い主負担な?」

「酒代込みか……」

「酒さえ飲めりゃ、どんな危険な鉱脈でもガンガン掘ってやるぜ!」

(酒でここまでモチベーションが変わるのか……)

 しかし、魔導鉱石を専門に扱うドワーフの採掘師なんて、滅多に見つかるもんじゃない。
 報酬の三割と酒代くらい、レア鉱石を掘れるなら安いもんだろう。

「分かった。それで契約成立だ」

「よっしゃ、交渉成立! んじゃ、早速掘りに行くか?」

「まずは場所を決めないとな」



「どの鉱脈に行くか考えてるんだけど、プロの意見が聞きたいな」

 俺はラミアに、王都近辺の鉱脈について説明した。

 ラミアは地図を覗き込みながら、ニヤリと笑う。

「なるほどね……でも、やっぱり魔導鉱脈の廃坑がいいんじゃねぇか?」

「廃坑か……あそこは魔物も多いって聞いたが」

「そりゃそうさ。でも、魔導鉱脈ってのは、魔力を含んだ鉱石が豊富に採れるんだぜ?」

 ラミアは酒瓶を振りながら続ける。

「普通の鉱山じゃ、ミスリルとか鉄鉱石が主流だけど、魔導鉱脈は特殊鉱石がゴロゴロしてる」

「なるほどな……」

「しかも、魔力が濃い場所だからな。掘り方を間違えると魔力暴走して爆発することもあるが……まぁ、酒さえ飲んでりゃ大丈夫だ」

(それでいいのか……?)

ラミアとの契約を終え、いよいよ魔導鉱脈の廃坑へ向かう準備に取り掛かることになった。

「まずは採掘に必要な道具を揃えないとな」

「おう! 道具がしっかりしてなきゃ、鉱脈に行く意味がねぇからな」

 ラミアが酒瓶を傾けながら答える。

(こいつ、本当にずっと飲んでるな……)



 俺たちは王都の鍛冶屋兼道具屋へ向かった。

「おう、いらっしゃい! 何を探してるんだ?」

 店主は筋骨隆々の男性で、腕を組みながら俺たちを見下ろしてきた。

「採掘に必要な道具を一式揃えたい」

「ほう、それなら鉱山用のツルハシから魔導鉱脈向けの特殊ツルハシまで揃ってるぜ」

「おうおう、なかなか分かってんじゃねぇか」

 ラミアが店主の説明に頷く。

「魔導鉱脈は魔力が濃い場所だから、普通のツルハシじゃすぐに魔力干渉で壊れちまう。できれば魔力耐性のあるツルハシを選ぶのがベストだな」

「それなら、ミスリル合金のツルハシがいいな。強度もあるし、魔力にも耐えられる」

「いくらだ?」

「金貨15枚だな」

「まぁ、妥当な値段だな」

(高いが、レア鉱石を掘れるなら十分元は取れるだろう)

「よし、それを一つ頼む」

「へい、まいど!」

 加えて、**ランタン、ピッケル、掘削用の小型魔法具(発熱式)**なども購入した。


 採掘だけなら問題ないが、魔導鉱脈の廃坑は魔物が生息している。
 戦闘に備えて、装備の強化と情報収集も進めることにした。

 俺はギルドへ戻り、受付嬢に尋ねる。

「魔導鉱脈の廃坑について、最近の魔物の情報はあるか?」

「はい、少しお待ちください……」

 受付嬢が記録を調べ、報告してくれた。

「最近、魔導鉱脈の影響で"魔力暴走体"と呼ばれる魔物が増えているようです」

「魔力暴走体?」

「はい。廃坑に長年溜まった魔力を吸収したことで、通常の魔物よりも不安定な魔力を持ち、異常な挙動をする個体のことです。魔導鉱脈では時折発生しますが、最近特に数が増えているとの報告が……」

(なるほど、ちょっと厄介そうだな)

「攻撃属性の傾向は?」

「魔力を溜め込んでいるため、魔法攻撃を多用する傾向にあります。特に暴発型の爆裂魔物には注意が必要です」

「爆裂魔物か……」

 つまり、適当に攻撃すると暴発して爆発する可能性がある魔物が出るということだ。

(普通に殴ればいいってわけじゃなさそうだな)

「他に弱点とかは?」

「暴走している魔力は不安定なので、封じる系の魔法や、魔力吸収系の技が有効です」

(なるほど……だったら、俺の魔力制御スキルを活かせるかもしれないな)

「情報助かった、ありがとう」

「お気をつけてくださいね」



---

 準備を進めた後、俺は家に戻り、バルトとティナに話をした。

「お前ら、魔導鉱脈の廃坑に行く予定なんだが、どうする?」

 バルトは少し考えてから答えた。

「俺は行ってみたいけど……正直、俺の剣じゃ魔物相手にどこまでやれるか分からねぇな」

「……魔法の敵、苦手」

 ティナも慎重な意見を出す。

(確かに、今回は魔法戦主体の戦闘になる可能性が高い)

「お前らはまだ剣術の修行中だし、無理に連れて行く必要はないな。今回は俺とラミアだけで行くことにする」

「了解! しっかり掘ってきてくれ!」

「……気をつけて」

 二人は素直に引き下がってくれた。


---

「よし、準備は整ったな」

 俺とラミアは王都の外へ向かい、目的の魔導鉱脈の廃坑へと向かった。

「よっしゃ! 掘るぜぇぇぇ!!」

 ラミアはすでに気合十分。

(……こいつ、本当に酒さえあれば何でもやるな)

 俺たちは目的地へと進み、未知の鉱脈へと挑む――!



「じゃあ、魔導鉱脈の廃坑に行くとして、何が必要だ?」

「まずは採掘道具だな。俺のツルハシは特製品だから問題ないが、あんたも最低限の装備を揃えておけ」

 ラミアはガンガン酒を飲みながら言う。

「あと、魔導鉱脈は魔物が出る可能性が高い。戦闘準備も忘れんな」

「まぁ、それは俺に任せろ」

「頼もしいねぇ。じゃあ、準備が整ったら出発しようぜ!」

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