雑食読書日記

日本の古典

『とはずがたり』 著：後深草院二条

『とはずがたり』
著：後深草院二条
訳：佐々木和歌子

大河ドラマ『光る君へ』が始まる前に古典を読んでおこうと思って買ってみた。
なんで『源氏物語』じゃないかって？初心者にあの文量はきついよ……

実際読んでみると『源氏物語』や『伊勢物語』、『古事記』など有名どころの話が出てきてこっち先に読むべきだったなと後悔。

あらすじは後深草院の１４歳で女房として後宮に入った二条が、本妻の東二条院を差し置いて後深草院からの寵愛を受けたり、後深草院の兄弟である有明の月から寵愛を受けたり、後深草院に隠れて雪の曙と関係を持ったりなど、とにかく多くの男に求められる話。

読んでて後深草院にドン引きした。
なんで有明の月と二条のＮＴＲを楽しんだと思ったら二条に嫉妬心をぶつけるって。
近衛の大殿に二条を与えて満足するのも人としてどうなんだと思う。
昔の時代の貴族の恋愛観は本当にわからない。

こういう価値観のずれのせいで古典は今まで挫折した事が多かったのだが、今回読み切れたのは現代語訳が良くて読みやすかったのと、最初のページにある服の解説と日本の伝統色一覧があったお陰。
これがなかったら途中から意味わからなくなって読むのやめてた。

また『源氏物語』や『伊勢物語』を読み終えた時に再読したい。