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訪ね歩くは本の虫
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ビオンは、ソファに座り直すと、2人に向け話をし始めた。
「2年前、だからセイカが引きこもって1年くらい。その時、皆普通の生活を送ってたんだ。でも、とある日の朝突然、至る所に花が咲き始めたんだ」
『あのおっきい花?』
「そう。たしかセラは植物に詳しかったよね?でも、セラでも分からない花だと思う」
『うん、わかんなかった!』
「あの花はとても美しいから、皆目を奪われてね。勿論、ボクも綺麗だと思ったよ。それで、あの花に触れた人間がみんな……みたかな?黒い…煤けた人間になったんだ。触ったからなのかは定かじゃないけど、黒く煤けると、そこからまたあの花が生える。それで、花になって跡形もなく消えるんだ」
「そりゃまたエグい話だな……」
「そうなんだ!だから怖くてボクも外に出られてないんだ……」
ビオンがそう話すと、セイカは少し考えるような動作をした。
セイカが顎に指を置き、静かに考える様は、端正な顔立ちによく似合っていた。
「なぁビオン、お前、ハトの便は取ってるか?」
「え?あぁうん、引きこもるようになってからは……」
「おれはアレをずっと使ってる訳だが、最近どうも手紙や物資が届きにくい。慣れてしまって麻痺してたが、何かあったんじゃないかと思ってアンジュに手紙を出したんだ。けど、その返事も来ない」
「え?……アンジュちゃんに、何かあったのかな?」
「さぁな……。それに、お前カレンダーは見てるか?」
「あっ、それが……最近、うちの妖精のララに捲ってもらってはいるけど…引きこもるとなんも予定ないからね、見てないよ」
「今、冬季3周なのは知ってるか?」
「えッ!?と、冬季!?」
ビオンの反応はもっともだった。こんな日照り続きで、この酷暑ともなれば。
ビオンは驚いた後、セイカと似たようなポーズを取り考え込む。
「冬季3周なら、もう……雪は降ってるよね?」
「ああ、そうだな」
「クラウド卿にも、何かあったかもしれないって……事だよね?」
「……そうだな」
ビオンとセイカは、2人で考え込む。セイカが冷たいお茶を飲むと、入れられた氷がカランと部屋に響いた。
「…おいビオン」
「なぁに?」
「これ、もしかしてなんもしねぇと俺達もやばいんじゃないか」
「…スー…そう、だねぇ」
「一緒に行くよな?」
「そう、なるね」
ビオンは答える度に顔を覆った。出なければいけないが、しかしまだ恐怖が勝つようだった。
「ねぇ、外って今どうなってるの?」
「あー。薬の街からここに来るまでは、1匹…一人…?黒くすすけてる、花が咲き掛けてるやつに追われたくらいであとは静かなもんだった」
「そ、そっか。この街にも何もいない?」
「ああ、静かすぎて不気味なくらいだ」
「そうなんだ…ありがとう、ちょっと安心したよ」
様子から察するに、ビオンはあの花になる途中の人々が街に蔓延るのを間近で見てしまったのだろう。
街の管理をする魔法使いにも関わり方が様々あるが、ビオンは案外、街の人々と交流がある方だった。
セイカは自分から行くのではなく、街の住人が世話を焼きに来るから仲が良かっただけである。
自分が愛していた住人達が怪物と成り果てていく光景は、地獄そのものだろう。
「セイカ」
「なんだ?」
「実はボク、あの花に触ったんだ」
「…!」
「人間はみんな、1度触れたら皆消えていった。でも、ボクはなんともないんだ。だから、許容量的なものがあるのかもしくは、魔法使いには無効なのかもしれない。…みんなの所に行きたくて、何度も触ってみたんだ。…無意味だったけどね」
そう言ったビオンの顔は、少し悲しそうだった。
「……。おれは、お前が生きててくれて嬉しいぞ」
「!…セイカ…?」
「……とっ…、友達ッ、が、…いなくなったら!……寂しいだろ」
セイカは顔を背けてそう言い放った。セイカの口から出た言葉。それは、長年ビオンが、セイカの口から聞きたかった単語だった。
セイカには友達が居ない。いつも1人だった。魔法学院に通っていた時代も、いつも木陰で本を読むか、講義室で寝るか、寮の部屋に引きこもるかだった。
そんなセイカと、付かず離れず一緒に居てきたのがビオンだった。同室だったのもあるが、ただそれだけだった。
だから、セイカに自分がどう思われているのか、とても気になっていたのだ。
「ごめんねっ!居なくなんないよ!」
「ん、よし」
「よし!ね、出るのはいいけどどこに行こうか?」
「ああ…。魔法使いには影響がない仮説が正しいか分かんねぇが、確か魔法使いだけの村があったよな?ゴールドが指揮してる」
「あるね。ここから6km東に」
「じゃあ、そこに行こう。きっと人がいるはずだ」
氷が溶けて、結露で濡れたグラスを持ちグイッと飲み干した。
トンッ、とテーブルにグラスを置いて、セイカは立ち上がる。
「えっ!?もう行くの!?」
「ン?早い方がいいだろ」
「いやでももう暗いし!それに休んでないでしょ?少し寝ていきなよ!」
「……それもそうだな」
セイカは、引きこもりで面倒臭がりだが、1度決めると即行動しようとする癖がある。研究もそのひとつだった。
研究したいものを見つけた途端、面倒臭がりが嘘のように消える。寝ずにやり続け、気づけば朝になっていた。
「本当に良くないクセだよセイカ。もう…。ご飯食べてる?ほらお腹すいてない?」
「本当にお前は…。……すいた」
「ほら!じゃあご飯にしよう!セイカ何が食べたい?お肉?お魚?」
「……にく」
「うん!すぐに作るね!待っててねセイカ!」
ビオンは、意気揚々と席を立った。満面の笑みで、厨房の方へと向かう背中を、セイカは見つめた。
ふぅ、とため息をついた。それは何か悩みがある訳では無い。ただ、詰まった息を吐き出したかった。
久しぶりの外に出てこの有様だ、息も詰まるだろう。
ビオンの図書館は、広いが落ち着く空間だった。多分、ビオンが同じ寮に同室で住んでいた頃も本に囲まれていたからだろう。
あれが日常になっていた。
セイカの日常は、しばらくは街の風景だった。でも今はそれがない。
望み薄で訪ねたビオンが笑顔で迎えてくれたのは救いだった。
今は、それだけでいい。
「…アンジュとか、クラウド卿も、なんともないといいけどな」
『やっぱり、心配?』
「そりゃあ…一応、アンジュは幼なじみだし、クラウド卿は師匠だからな…」
『そうだよねぇ。…無事だといいなあ』
ビオンの夕食が出来上がるまで、セイカとセラは黙り込んだ。
時折、セイカの腹の虫が鳴き声をあげる程度しか、その空間に音はなかった。
「できたよー!おいでふたりとも!」
「わかったー」
パンとスープと、良い焼けた肉の匂いが鼻をくすぐる。
セイカは立ち上がり、ビオンが居る方へと進んだ。
厨房兼リビングの部屋には、暖かいスープと、香ばしいパンと、ソースに絡まった美味しそうなステーキが並んでいた。
ほぼ薬草しか食べていないセイカは、すぐに口の中が唾液でいっぱいになった。
「これを糧に良き日を」
「『良き日を』」
ビオンに続いて、食前の祈りを捧げ食べ始める。
その全てが、口の中でホロホロと無くなっていく。
満たされる幸福に、暫し包まれていた。
「2年前、だからセイカが引きこもって1年くらい。その時、皆普通の生活を送ってたんだ。でも、とある日の朝突然、至る所に花が咲き始めたんだ」
『あのおっきい花?』
「そう。たしかセラは植物に詳しかったよね?でも、セラでも分からない花だと思う」
『うん、わかんなかった!』
「あの花はとても美しいから、皆目を奪われてね。勿論、ボクも綺麗だと思ったよ。それで、あの花に触れた人間がみんな……みたかな?黒い…煤けた人間になったんだ。触ったからなのかは定かじゃないけど、黒く煤けると、そこからまたあの花が生える。それで、花になって跡形もなく消えるんだ」
「そりゃまたエグい話だな……」
「そうなんだ!だから怖くてボクも外に出られてないんだ……」
ビオンがそう話すと、セイカは少し考えるような動作をした。
セイカが顎に指を置き、静かに考える様は、端正な顔立ちによく似合っていた。
「なぁビオン、お前、ハトの便は取ってるか?」
「え?あぁうん、引きこもるようになってからは……」
「おれはアレをずっと使ってる訳だが、最近どうも手紙や物資が届きにくい。慣れてしまって麻痺してたが、何かあったんじゃないかと思ってアンジュに手紙を出したんだ。けど、その返事も来ない」
「え?……アンジュちゃんに、何かあったのかな?」
「さぁな……。それに、お前カレンダーは見てるか?」
「あっ、それが……最近、うちの妖精のララに捲ってもらってはいるけど…引きこもるとなんも予定ないからね、見てないよ」
「今、冬季3周なのは知ってるか?」
「えッ!?と、冬季!?」
ビオンの反応はもっともだった。こんな日照り続きで、この酷暑ともなれば。
ビオンは驚いた後、セイカと似たようなポーズを取り考え込む。
「冬季3周なら、もう……雪は降ってるよね?」
「ああ、そうだな」
「クラウド卿にも、何かあったかもしれないって……事だよね?」
「……そうだな」
ビオンとセイカは、2人で考え込む。セイカが冷たいお茶を飲むと、入れられた氷がカランと部屋に響いた。
「…おいビオン」
「なぁに?」
「これ、もしかしてなんもしねぇと俺達もやばいんじゃないか」
「…スー…そう、だねぇ」
「一緒に行くよな?」
「そう、なるね」
ビオンは答える度に顔を覆った。出なければいけないが、しかしまだ恐怖が勝つようだった。
「ねぇ、外って今どうなってるの?」
「あー。薬の街からここに来るまでは、1匹…一人…?黒くすすけてる、花が咲き掛けてるやつに追われたくらいであとは静かなもんだった」
「そ、そっか。この街にも何もいない?」
「ああ、静かすぎて不気味なくらいだ」
「そうなんだ…ありがとう、ちょっと安心したよ」
様子から察するに、ビオンはあの花になる途中の人々が街に蔓延るのを間近で見てしまったのだろう。
街の管理をする魔法使いにも関わり方が様々あるが、ビオンは案外、街の人々と交流がある方だった。
セイカは自分から行くのではなく、街の住人が世話を焼きに来るから仲が良かっただけである。
自分が愛していた住人達が怪物と成り果てていく光景は、地獄そのものだろう。
「セイカ」
「なんだ?」
「実はボク、あの花に触ったんだ」
「…!」
「人間はみんな、1度触れたら皆消えていった。でも、ボクはなんともないんだ。だから、許容量的なものがあるのかもしくは、魔法使いには無効なのかもしれない。…みんなの所に行きたくて、何度も触ってみたんだ。…無意味だったけどね」
そう言ったビオンの顔は、少し悲しそうだった。
「……。おれは、お前が生きててくれて嬉しいぞ」
「!…セイカ…?」
「……とっ…、友達ッ、が、…いなくなったら!……寂しいだろ」
セイカは顔を背けてそう言い放った。セイカの口から出た言葉。それは、長年ビオンが、セイカの口から聞きたかった単語だった。
セイカには友達が居ない。いつも1人だった。魔法学院に通っていた時代も、いつも木陰で本を読むか、講義室で寝るか、寮の部屋に引きこもるかだった。
そんなセイカと、付かず離れず一緒に居てきたのがビオンだった。同室だったのもあるが、ただそれだけだった。
だから、セイカに自分がどう思われているのか、とても気になっていたのだ。
「ごめんねっ!居なくなんないよ!」
「ん、よし」
「よし!ね、出るのはいいけどどこに行こうか?」
「ああ…。魔法使いには影響がない仮説が正しいか分かんねぇが、確か魔法使いだけの村があったよな?ゴールドが指揮してる」
「あるね。ここから6km東に」
「じゃあ、そこに行こう。きっと人がいるはずだ」
氷が溶けて、結露で濡れたグラスを持ちグイッと飲み干した。
トンッ、とテーブルにグラスを置いて、セイカは立ち上がる。
「えっ!?もう行くの!?」
「ン?早い方がいいだろ」
「いやでももう暗いし!それに休んでないでしょ?少し寝ていきなよ!」
「……それもそうだな」
セイカは、引きこもりで面倒臭がりだが、1度決めると即行動しようとする癖がある。研究もそのひとつだった。
研究したいものを見つけた途端、面倒臭がりが嘘のように消える。寝ずにやり続け、気づけば朝になっていた。
「本当に良くないクセだよセイカ。もう…。ご飯食べてる?ほらお腹すいてない?」
「本当にお前は…。……すいた」
「ほら!じゃあご飯にしよう!セイカ何が食べたい?お肉?お魚?」
「……にく」
「うん!すぐに作るね!待っててねセイカ!」
ビオンは、意気揚々と席を立った。満面の笑みで、厨房の方へと向かう背中を、セイカは見つめた。
ふぅ、とため息をついた。それは何か悩みがある訳では無い。ただ、詰まった息を吐き出したかった。
久しぶりの外に出てこの有様だ、息も詰まるだろう。
ビオンの図書館は、広いが落ち着く空間だった。多分、ビオンが同じ寮に同室で住んでいた頃も本に囲まれていたからだろう。
あれが日常になっていた。
セイカの日常は、しばらくは街の風景だった。でも今はそれがない。
望み薄で訪ねたビオンが笑顔で迎えてくれたのは救いだった。
今は、それだけでいい。
「…アンジュとか、クラウド卿も、なんともないといいけどな」
『やっぱり、心配?』
「そりゃあ…一応、アンジュは幼なじみだし、クラウド卿は師匠だからな…」
『そうだよねぇ。…無事だといいなあ』
ビオンの夕食が出来上がるまで、セイカとセラは黙り込んだ。
時折、セイカの腹の虫が鳴き声をあげる程度しか、その空間に音はなかった。
「できたよー!おいでふたりとも!」
「わかったー」
パンとスープと、良い焼けた肉の匂いが鼻をくすぐる。
セイカは立ち上がり、ビオンが居る方へと進んだ。
厨房兼リビングの部屋には、暖かいスープと、香ばしいパンと、ソースに絡まった美味しそうなステーキが並んでいた。
ほぼ薬草しか食べていないセイカは、すぐに口の中が唾液でいっぱいになった。
「これを糧に良き日を」
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