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青い本と棺
ナニカを真似て
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恐ろしい程に歪み、侮辱にも取れる相手からの行為に怒っている蒼月。今までで1番、感情が読み取れたのではないだろうか。
「そ、そうげつさ…」
「蒼柊、人外を裁く場所があると言ったな」
「え?あぁ、はい…」
「犯人を捕まえたら、そこに引きずり込む。最大限の慈悲だ。…柊平の孫の顔に免じて、今日は従ってやる。…だが、それ以外は半殺しだろうが文句言うな」
有無を言わさぬ声音で、そう言い放ち前に進んでいく。
ついて行くと、そこには、以前来た古代遺物研究所があった。
蒼月は歩くスピードを緩めずに中へと突き進んでいく。
まだ数日も経っていないと言うのに、心做しかボロボロのように見えた。
「遅かったか…」
「蒼月…この匂い、血の匂いだよ」
「ああ、そこら中に満ちてるな。蒼柊にも分かるレベルだろう、これは」
「鉄の匂い…くさい…」
施設内に充満する鉄の匂い。ねっとりとした湿度を帯びているようで、吐き気すらしてくる。
薄暗く伸びる廊下、妙に静かな室内。施設に入れば真っ先に出てくるはずの警備員も出てこない。
足音だけが響く室内を、4人で歩いていく。真ん中にフラヴィアーナを置き、囲むようにして進む。
ふと、とある部屋の扉についた小窓を見やる。なにか、赤いものが見えた気がした。が、それも薄暗い中ではよく分からない。
「蒼柊、ここに初めに来た時は、あの部屋にしか入らなかったよな」
「あぁ、はい…。それより奥には行きませんでした…」
「…この奥、かなり血の匂いが酷い。食い物と言えどここまで臭うと嫌なものだな…」
「あ、あの…なんでこんなに、鉄臭いんですか?」
「答えは明白だろう。それだけの血が流れてる、それだけだ」
血が流れている。という事は、動物が傷付いている。
蒼柊は分かりたくなかった。分からざるを得ないが、それでも理解を拒否していた。
─── 人が死んでるだなんて、そんなわけない
「扉を開けるぞ。見たくなければ目を塞げ」
蒼月が手をかけた扉は、「古代遺物解析室」だった。
蒼柊は、小窓を覗くのが怖くなった。それと同時に、開け放たれた扉の正面…蒼月の体越しに見えた向かい側の壁に、目が釘付けになった。
閉じる暇も無いまま、眼前に映し出された「ソレ」は
あの好青年の、無惨な遺体だった。
壁に描かれた滝のように、血痕が青年に向かって伸びている。それだけではなく、視界の端に見えるだけでもまだ、遺体は無造作に転がっているようだ。
足が竦んで動けずにいると、後ろから肩を叩かれた。紅月だった。自分たちがついているというような顔で、蒼柊を安心させるように。
そこで我にかえり、バッとフラヴィアーナを見る。すると、フラヴィアーナは臭いに耐えられなかったのか、目を瞑りながら眉間に皺を寄せ、鼻を押さえていた。
フラヴィアーナに、頭から半ば無理やりパーカーを被せる。そして、手を繋ぎ「それ取っちゃダメだよ」と言った。
「これはひどいな…。あの雑魚は囮か…。本命はこの人間たちの死体を供物にするため…まだ犯行は続いてるな」
「全員…死んでるんですか…」
「ああ。もう心臓は止まっている。それだけでは無い。魂すら抜き取られている。恨みや憎しみ、そういった念を持った霊魂がひとつとして見受けられない」
吸血鬼の嗅覚すら惑わすほどの血の匂い。辺りに充満した湿り気と、ねっとりとした空気が、蒼柊の胃の内容物を全て押し出さんとする勢いだった。
以前来た時に本に囚われていた人間が、今は二度と動かない死体となり転がっていた。
開けた扉より、少し間を開けて隣にある扉。部屋の前後にある扉のうち、後ろと言える扉の目の前には、逃げようともがいたのだろう。扉に手をつけた状態でうつ伏せのまま息絶えている遺体もあった。
「…前の方を開けてよかったな。この部屋には何も無さそうだ…。奥に向かうぞ」
蒼月は、顰め面をしながらも慌てず冷静に行動している。蒼柊はその蒼月の姿勢について行くことで、平静を装っていた。
奥に進むも、遺体の数は増え、血の匂いも濃くなった。それと同時に、寒気、吐き気、頭痛が強まった。それは、蒼柊だけでなく、フラヴィアーナも同様だった。
フラヴィアーナはそれで治まったが、蒼柊に至っては、泣きたい訳でもない、喚く訳でもない。唯ひたすら、深い青の瞳から大粒の涙をボロボロと流していた。
「あ、あれ、ボク、なんで…」
「…お前は霊感が強い。そして優しい。…引っ張られている。フラヴィアーナの手を離すな、お前の戻れる橋はフラヴィアーナだ」
守るはずが守られていることに気付くこともできないまま、フラヴィアーナの左手をぎゅっと握り、一息深呼吸をした。
「…いけます。すいません」
「ふん、濡れた顔で言われてもな。さ、行くぞ。フラヴィアーナ、お前、その上着取る勇気あるか?」
「とっ…。とり、マス!」
上着を自分の頭から取るも、目の前に広がっていた血の海に耐えられず短い悲鳴を上げてしまう。蒼柊の上着を右手でぎゅっと握り、少しだけ震えている。
「この扉の向こうはどうやら講堂の様な場所らしいな。多分ここに…犯人もいるだろう。居たら蒼柊、フラヴィアーナ、紅月で外に逃げろ」
「えっ、蒼月さんは!?」
「私は犯人を8分殺しにしてから合流するさ」
「間違って殺さないでね~蒼月~。昔だって、私より殺すのが得意だったんだから」
「殺しはしないさ、虫の息で止めてやる」
蒼月はそう言い、扉のドアノブに手を掛けた。ギィィと、蝶番が軋む音と共に向こう側の景色が見えてくる。
開ききったそこからは、噎せ返るほどの血の匂いとじっとりとした生暖かい空気が流れ出てきた。
そして、その真ん中に。
「アァ~…?だぁれだ…あ、アハ!獲物がまだいるぅ~!」
こちらを見て不敵に笑う、剛力が居た。
「ご、剛力さん…?」
「アァ~…この身体のオヤジかァ…?」
「は…?」
逃げろと言われた矢先、目の前の人物があまりにも意表を突いてきたために話しかけてしまった。
「逃げろ!」
蒼月に言われ、そして紅月に後ろから引っ張られる。
少しバランスを崩したが、そのまま引っ張られていく。
真ん中をフラヴィアーナにしたまま、元来た道を一直線に戻っていく。
遠く後ろから、高く不快な笑い声が聞こえた。蒼月らしき声は聞こえないが、その汚い笑い声だけが建物の中に谺した。
「こ、紅月さん…蒼月さんは大丈夫なんですか?あの人一体なんなんですか!?」
「多分あれは、剛力さんというその人ではないよ。ドッペルゲンガーというやつだよ」
「ドッペルゲンガー、聞いたことあります!」
「多分、その剛力さんとやらはどこかに閉じ込められているか、もしくはもう…」
そこで切られてしまったが、言わずともなんと言おうとしたかは分かるだろう。
ただ、施設内を全て見回した訳では無いにしろ、まだ剛力本人の姿を見かけていない。
ならば、望み薄でも生きている方に賭けていたい。
そのまま一直線に戻り、施設の外に出て尚走る。
あの建物からとにかく遠ざからねば命が危ない。
一行は森の中に入っていく。血の薄い方へ、薄い方へ。
すると、血の匂いとは打って変わって心地よい香りが漂ってきた。
百合の花だ。
フラヴィアーナと出会ったあの花畑。
「わっ……百合畑?」
「あっ、ここ、フラヴィアーナちゃんと出会った場所です!」
「……ここに来て、蒼月何も言わなかったの?」
「え?」
「随分とまぁ……神聖な場所だこと」
「そ、そうげつさ…」
「蒼柊、人外を裁く場所があると言ったな」
「え?あぁ、はい…」
「犯人を捕まえたら、そこに引きずり込む。最大限の慈悲だ。…柊平の孫の顔に免じて、今日は従ってやる。…だが、それ以外は半殺しだろうが文句言うな」
有無を言わさぬ声音で、そう言い放ち前に進んでいく。
ついて行くと、そこには、以前来た古代遺物研究所があった。
蒼月は歩くスピードを緩めずに中へと突き進んでいく。
まだ数日も経っていないと言うのに、心做しかボロボロのように見えた。
「遅かったか…」
「蒼月…この匂い、血の匂いだよ」
「ああ、そこら中に満ちてるな。蒼柊にも分かるレベルだろう、これは」
「鉄の匂い…くさい…」
施設内に充満する鉄の匂い。ねっとりとした湿度を帯びているようで、吐き気すらしてくる。
薄暗く伸びる廊下、妙に静かな室内。施設に入れば真っ先に出てくるはずの警備員も出てこない。
足音だけが響く室内を、4人で歩いていく。真ん中にフラヴィアーナを置き、囲むようにして進む。
ふと、とある部屋の扉についた小窓を見やる。なにか、赤いものが見えた気がした。が、それも薄暗い中ではよく分からない。
「蒼柊、ここに初めに来た時は、あの部屋にしか入らなかったよな」
「あぁ、はい…。それより奥には行きませんでした…」
「…この奥、かなり血の匂いが酷い。食い物と言えどここまで臭うと嫌なものだな…」
「あ、あの…なんでこんなに、鉄臭いんですか?」
「答えは明白だろう。それだけの血が流れてる、それだけだ」
血が流れている。という事は、動物が傷付いている。
蒼柊は分かりたくなかった。分からざるを得ないが、それでも理解を拒否していた。
─── 人が死んでるだなんて、そんなわけない
「扉を開けるぞ。見たくなければ目を塞げ」
蒼月が手をかけた扉は、「古代遺物解析室」だった。
蒼柊は、小窓を覗くのが怖くなった。それと同時に、開け放たれた扉の正面…蒼月の体越しに見えた向かい側の壁に、目が釘付けになった。
閉じる暇も無いまま、眼前に映し出された「ソレ」は
あの好青年の、無惨な遺体だった。
壁に描かれた滝のように、血痕が青年に向かって伸びている。それだけではなく、視界の端に見えるだけでもまだ、遺体は無造作に転がっているようだ。
足が竦んで動けずにいると、後ろから肩を叩かれた。紅月だった。自分たちがついているというような顔で、蒼柊を安心させるように。
そこで我にかえり、バッとフラヴィアーナを見る。すると、フラヴィアーナは臭いに耐えられなかったのか、目を瞑りながら眉間に皺を寄せ、鼻を押さえていた。
フラヴィアーナに、頭から半ば無理やりパーカーを被せる。そして、手を繋ぎ「それ取っちゃダメだよ」と言った。
「これはひどいな…。あの雑魚は囮か…。本命はこの人間たちの死体を供物にするため…まだ犯行は続いてるな」
「全員…死んでるんですか…」
「ああ。もう心臓は止まっている。それだけでは無い。魂すら抜き取られている。恨みや憎しみ、そういった念を持った霊魂がひとつとして見受けられない」
吸血鬼の嗅覚すら惑わすほどの血の匂い。辺りに充満した湿り気と、ねっとりとした空気が、蒼柊の胃の内容物を全て押し出さんとする勢いだった。
以前来た時に本に囚われていた人間が、今は二度と動かない死体となり転がっていた。
開けた扉より、少し間を開けて隣にある扉。部屋の前後にある扉のうち、後ろと言える扉の目の前には、逃げようともがいたのだろう。扉に手をつけた状態でうつ伏せのまま息絶えている遺体もあった。
「…前の方を開けてよかったな。この部屋には何も無さそうだ…。奥に向かうぞ」
蒼月は、顰め面をしながらも慌てず冷静に行動している。蒼柊はその蒼月の姿勢について行くことで、平静を装っていた。
奥に進むも、遺体の数は増え、血の匂いも濃くなった。それと同時に、寒気、吐き気、頭痛が強まった。それは、蒼柊だけでなく、フラヴィアーナも同様だった。
フラヴィアーナはそれで治まったが、蒼柊に至っては、泣きたい訳でもない、喚く訳でもない。唯ひたすら、深い青の瞳から大粒の涙をボロボロと流していた。
「あ、あれ、ボク、なんで…」
「…お前は霊感が強い。そして優しい。…引っ張られている。フラヴィアーナの手を離すな、お前の戻れる橋はフラヴィアーナだ」
守るはずが守られていることに気付くこともできないまま、フラヴィアーナの左手をぎゅっと握り、一息深呼吸をした。
「…いけます。すいません」
「ふん、濡れた顔で言われてもな。さ、行くぞ。フラヴィアーナ、お前、その上着取る勇気あるか?」
「とっ…。とり、マス!」
上着を自分の頭から取るも、目の前に広がっていた血の海に耐えられず短い悲鳴を上げてしまう。蒼柊の上着を右手でぎゅっと握り、少しだけ震えている。
「この扉の向こうはどうやら講堂の様な場所らしいな。多分ここに…犯人もいるだろう。居たら蒼柊、フラヴィアーナ、紅月で外に逃げろ」
「えっ、蒼月さんは!?」
「私は犯人を8分殺しにしてから合流するさ」
「間違って殺さないでね~蒼月~。昔だって、私より殺すのが得意だったんだから」
「殺しはしないさ、虫の息で止めてやる」
蒼月はそう言い、扉のドアノブに手を掛けた。ギィィと、蝶番が軋む音と共に向こう側の景色が見えてくる。
開ききったそこからは、噎せ返るほどの血の匂いとじっとりとした生暖かい空気が流れ出てきた。
そして、その真ん中に。
「アァ~…?だぁれだ…あ、アハ!獲物がまだいるぅ~!」
こちらを見て不敵に笑う、剛力が居た。
「ご、剛力さん…?」
「アァ~…この身体のオヤジかァ…?」
「は…?」
逃げろと言われた矢先、目の前の人物があまりにも意表を突いてきたために話しかけてしまった。
「逃げろ!」
蒼月に言われ、そして紅月に後ろから引っ張られる。
少しバランスを崩したが、そのまま引っ張られていく。
真ん中をフラヴィアーナにしたまま、元来た道を一直線に戻っていく。
遠く後ろから、高く不快な笑い声が聞こえた。蒼月らしき声は聞こえないが、その汚い笑い声だけが建物の中に谺した。
「こ、紅月さん…蒼月さんは大丈夫なんですか?あの人一体なんなんですか!?」
「多分あれは、剛力さんというその人ではないよ。ドッペルゲンガーというやつだよ」
「ドッペルゲンガー、聞いたことあります!」
「多分、その剛力さんとやらはどこかに閉じ込められているか、もしくはもう…」
そこで切られてしまったが、言わずともなんと言おうとしたかは分かるだろう。
ただ、施設内を全て見回した訳では無いにしろ、まだ剛力本人の姿を見かけていない。
ならば、望み薄でも生きている方に賭けていたい。
そのまま一直線に戻り、施設の外に出て尚走る。
あの建物からとにかく遠ざからねば命が危ない。
一行は森の中に入っていく。血の薄い方へ、薄い方へ。
すると、血の匂いとは打って変わって心地よい香りが漂ってきた。
百合の花だ。
フラヴィアーナと出会ったあの花畑。
「わっ……百合畑?」
「あっ、ここ、フラヴィアーナちゃんと出会った場所です!」
「……ここに来て、蒼月何も言わなかったの?」
「え?」
「随分とまぁ……神聖な場所だこと」
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