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双新星編
裏本編4 女神様攻略作戦
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「はあ~」
先輩にプレゼントを渡した翌日、ぼくは前線後方の補給拠点で物品検査を行っていた。
(あれから気分が晴れない・・・ううううう・・・こんな気持ち初めてだ!)
「おーい!新人!」
遠くで隊長が呼んでいる。ぼくは手を止め隊長の元へ赴いた。
「どうかしましたか?」
「いや、どうかしましたか?って・・・」
優しい隊長が難しい顔をしている。
「お前のやったとこ滅茶苦茶なんだけど・・・」
「え!?そ、そんな・・・」
「はあ~。お前、どうした?様子おかしいぞ?悩みでもあるのか?」
ぼくは話そうか、話すまいか、迷ったが誰かに聞いてもらいたい気持ちが勝り、隊長に先輩のことは伏せて話すことにした。
「うーん・・・なるほどなぁ。そりゃすっきりしないわな。」
腕を組み『うんうん』と頷く隊長。
「じゃあさ。お前、その子、デートに誘えよ!」
「・・・・え?・・・・・・・ええええええええええ!?」
一瞬固まってしまった。ででででデート!?ぼくが?
「むむむむむ無理です!」
「無理じゃないよ!このままじゃお前さん仕事にならねぇじゃねえか。大丈夫だ。俺が教えてやる。」
そう言って『ドン!』と胸を叩く隊長。
「いいか?先ずはお洒落だ。服装や身だしなみには気を遣え。そして拠点のデートと言えばモールのショッピングだ。本当は第一モールがいいが・・・ちょっと厳しいかもな。んでもってお洒落な喫茶店よ。定番だぜ!そこでプレゼントだ!完璧だ!これでいけ。」
そう言うと隊長は続けて「お前、もう上がっていいぞ。」とニヤニヤしながら言った。
(つまり準備して誘えってことか・・・)
ぼくはポータルで拠点に戻ると一先ず、剣士君の所に行ってみることにした。
先日のプレゼントのことを報告して、何か他に先輩の好きなもの聞いてみようと思ったからだ。
剣士君の病室に行こうとしたら丁度木こりが彼の病室から出てきたところだった。
「お前も見舞いか。」
「あ、ああ・・・それに剣士君に聞きたいことがあって・・・」
「先日のプレゼントはどうだったんだ?」
先に木こりに聞かれてしまい、
「じ、実は・・・」
ぼくと木こりは病室の外のベンチに並んで腰かけ、
先日プレゼントを渡したときの先輩の反応を木こりに話した。
「ふむ・・・それは残念だったな。別のを考えてみたらどうだ?」
「そうなんだけど・・・思いつかなくて・・・それで彼の元を尋ねようと来たんだ。」
「なるほどな。もしかしたら俺が力になれるかもしれない。」
「え?ほ、本当かい?」
「俺は元居た現代では林業に携わる傍ら、その端材で工芸品を作っていた。アクセサリーなんかもな。そんな物でも良かったら作成しようか?」
「願ってもないよ!ぜひ頼む!」
「まあ、ヘッドシューターさんが気に入るか分からないから保険程度に考えて、もっと良いものが見つかったら、そっちにしてくれよ。」
と、言い行ってしまった。
無口で不愛想だけどいつも助けになってくれる木こりに心の中でぼくは感謝した。
剣士君の病室に入るとカーテンが開いていて、手を挙げて迎えてくれる。
「よお!さっきまで木こりが来てたんだよ。」
「うん。さっきそこで会ったんだ。」
「そっか、おデブちゃんもありがとうな。」
ニカッと笑う剣士君。
「実は・・・・剣士君。君から教えてもらった先輩の好物を渡しみたんだけど、・・・お礼を言われたけど、なんだかすごく微妙な笑顔だったんだ・・・」
剣士君はニカッとした笑顔のまま『ピシッ』という擬音が聞こえそうなくらい固まった。
「そ、そっかー・・・」
「なあ、他に何か無いかな・・・?」
「ちょっと・・・分かんないかなー」
引きつった笑顔で答える剣士君。
これ以上は彼の迷惑になるか。
「そうか・・・ごめん。色々、相談に乗ってくれてありがとう。あ・・・そうだ。重ね重ねで申し訳ないんだけどさ・・・もし出来たらだけど、お金を貸してくれないか?」
ぼくは後日、第二モールに来ていた。
見舞いに行った日、彼にお金をお願いしたら、彼はぼくの肩をポンポンと優しく叩き、優しい笑顔で快く貸してくれた。
(あれは何だったんだろう。)
ぼくは第二モールでデート用の服を買い、あとは先輩を誘うだけ、としたが・・・
(なんて、誘えばいいんだ~~~~~!!!)
ぼくの人生で女の子を誘ったことなんて一度もない。
というか、会話すらまともに出来たことがない。
(転移世界でもまともに会話できなかったのに・・・)
ぼくは考え事をしながらモールをウロウロする、すると後ろから肩を叩かれ、
「や、変質者さん。」
見ると装備を付けた女騎士さんが立っていた。
「すまない。任務の帰りに必要なものを買おうと思って寄ってみたら、見知った顔があったのでね。
それに元気がなさそうに見えて・・・どうかしたのかい?」
何故だろう?女の子と話をするのも緊張するのに、この人を見ると頼りがいのある兄貴・・・いや、先生と話しているような感覚になる。
「じ、実は・・・その・・・お、女の子をででで、デートに誘いたくて・・・でも・・・どう誘えばいいか分からなくて・・・」
自信の無さの表れか、最後の方は随分小さい声になってしまう。
女騎士さんは少し考えてから、穏やかな顔で、
「相手の目を見て、君の真剣な気持ちを伝えればいいんじゃないか?私ならそうしてくれたら嬉しい。もしそれでぞんざいな扱いを受けたり、馬鹿にされたり、笑われたりするなら、そんな人はこっちからやめておいた方がいい。人の真剣な気持ちを、真摯な気持ちで受け取れない人は近くに置くべきではないよ。」
「そ、そんなものでしょうか?」
「ああ、だから君はまず自信を持つべきだと思う。大丈夫だ。ヘッドシューターさんなら受け止めてくれるさ。」
「ぼぼぼぼぼくはなにもヘッドシューターさんとは・・・」
「ふふ、そうかい?君の顔にそう書いてあったものでね。それじゃ相手はどなたか分からないが頑張ってね。」
と、確信を得たような顔をして女騎士さんは行ってしまった。
(ううう・・・ばれてる。でも、よし!!!!当たって砕けろだ!)
いや・・・砕けちゃダメなんだけど。
ぼくは、先日と同じく第二食堂の前で先輩を待っていた。
するとこの間と似たような時間帯に先輩が大勢の女の子と現れる。
(き、きた!!!!)
ぼくの前を通り過ぎるとき、
「へ、ヘッドシューターさん!」
今日はしっかりと呼び止めることができた。
しかし前回と同じく取り巻きの女の子が、「あーん!なんだぁ!てめぇ!」とがなる。
ぼくは相手の目をじっと見据えて、
「ヘッドシューターさんにお話があって来ました。お取次ぎお願いしてもよろしいでしょうか?」
と、気圧されず言うことができた。
相手の女の子は「お、おう・・・」と引き下がると、女の子が呼ぶよりも早く先輩がやってくる。
「やっほー。今日はどうしたの~。」
ニコニコといつもと同じ優しい笑顔。
ぼくはじっと先輩の目を見て、
「先輩・・・ぼくとデートしてくれませんか?」
先輩は頭から「ボンッ」と音がするほど、驚き、顔が赤くなる。
取り巻きの女の子が「てめぇ!誰に向かって・・・」とがなるが、ぼくは一切無視しじっと先輩を見据える。
先輩も「みんな待って。」と宥め、
「ええと・・・いつ・・・でしょうか?」
「先輩の都合のいい日に。」
「そ、それじゃあ・・・」
ぼくは食堂の前で佇んでいる。
先輩たちはもう食堂に入っていってしまった。
ぼくは『ふぅー』と深く息を吐き、背中を丸め両手にグッと握りこぶしを作り、そのまま天井に向けて突き上げる。
「~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」
ぼくは先輩との約束を取り付けることに成功した。
ありがとう!女騎士さん!あなたに相談して良かった。
先輩にプレゼントを渡した翌日、ぼくは前線後方の補給拠点で物品検査を行っていた。
(あれから気分が晴れない・・・ううううう・・・こんな気持ち初めてだ!)
「おーい!新人!」
遠くで隊長が呼んでいる。ぼくは手を止め隊長の元へ赴いた。
「どうかしましたか?」
「いや、どうかしましたか?って・・・」
優しい隊長が難しい顔をしている。
「お前のやったとこ滅茶苦茶なんだけど・・・」
「え!?そ、そんな・・・」
「はあ~。お前、どうした?様子おかしいぞ?悩みでもあるのか?」
ぼくは話そうか、話すまいか、迷ったが誰かに聞いてもらいたい気持ちが勝り、隊長に先輩のことは伏せて話すことにした。
「うーん・・・なるほどなぁ。そりゃすっきりしないわな。」
腕を組み『うんうん』と頷く隊長。
「じゃあさ。お前、その子、デートに誘えよ!」
「・・・・え?・・・・・・・ええええええええええ!?」
一瞬固まってしまった。ででででデート!?ぼくが?
「むむむむむ無理です!」
「無理じゃないよ!このままじゃお前さん仕事にならねぇじゃねえか。大丈夫だ。俺が教えてやる。」
そう言って『ドン!』と胸を叩く隊長。
「いいか?先ずはお洒落だ。服装や身だしなみには気を遣え。そして拠点のデートと言えばモールのショッピングだ。本当は第一モールがいいが・・・ちょっと厳しいかもな。んでもってお洒落な喫茶店よ。定番だぜ!そこでプレゼントだ!完璧だ!これでいけ。」
そう言うと隊長は続けて「お前、もう上がっていいぞ。」とニヤニヤしながら言った。
(つまり準備して誘えってことか・・・)
ぼくはポータルで拠点に戻ると一先ず、剣士君の所に行ってみることにした。
先日のプレゼントのことを報告して、何か他に先輩の好きなもの聞いてみようと思ったからだ。
剣士君の病室に行こうとしたら丁度木こりが彼の病室から出てきたところだった。
「お前も見舞いか。」
「あ、ああ・・・それに剣士君に聞きたいことがあって・・・」
「先日のプレゼントはどうだったんだ?」
先に木こりに聞かれてしまい、
「じ、実は・・・」
ぼくと木こりは病室の外のベンチに並んで腰かけ、
先日プレゼントを渡したときの先輩の反応を木こりに話した。
「ふむ・・・それは残念だったな。別のを考えてみたらどうだ?」
「そうなんだけど・・・思いつかなくて・・・それで彼の元を尋ねようと来たんだ。」
「なるほどな。もしかしたら俺が力になれるかもしれない。」
「え?ほ、本当かい?」
「俺は元居た現代では林業に携わる傍ら、その端材で工芸品を作っていた。アクセサリーなんかもな。そんな物でも良かったら作成しようか?」
「願ってもないよ!ぜひ頼む!」
「まあ、ヘッドシューターさんが気に入るか分からないから保険程度に考えて、もっと良いものが見つかったら、そっちにしてくれよ。」
と、言い行ってしまった。
無口で不愛想だけどいつも助けになってくれる木こりに心の中でぼくは感謝した。
剣士君の病室に入るとカーテンが開いていて、手を挙げて迎えてくれる。
「よお!さっきまで木こりが来てたんだよ。」
「うん。さっきそこで会ったんだ。」
「そっか、おデブちゃんもありがとうな。」
ニカッと笑う剣士君。
「実は・・・・剣士君。君から教えてもらった先輩の好物を渡しみたんだけど、・・・お礼を言われたけど、なんだかすごく微妙な笑顔だったんだ・・・」
剣士君はニカッとした笑顔のまま『ピシッ』という擬音が聞こえそうなくらい固まった。
「そ、そっかー・・・」
「なあ、他に何か無いかな・・・?」
「ちょっと・・・分かんないかなー」
引きつった笑顔で答える剣士君。
これ以上は彼の迷惑になるか。
「そうか・・・ごめん。色々、相談に乗ってくれてありがとう。あ・・・そうだ。重ね重ねで申し訳ないんだけどさ・・・もし出来たらだけど、お金を貸してくれないか?」
ぼくは後日、第二モールに来ていた。
見舞いに行った日、彼にお金をお願いしたら、彼はぼくの肩をポンポンと優しく叩き、優しい笑顔で快く貸してくれた。
(あれは何だったんだろう。)
ぼくは第二モールでデート用の服を買い、あとは先輩を誘うだけ、としたが・・・
(なんて、誘えばいいんだ~~~~~!!!)
ぼくの人生で女の子を誘ったことなんて一度もない。
というか、会話すらまともに出来たことがない。
(転移世界でもまともに会話できなかったのに・・・)
ぼくは考え事をしながらモールをウロウロする、すると後ろから肩を叩かれ、
「や、変質者さん。」
見ると装備を付けた女騎士さんが立っていた。
「すまない。任務の帰りに必要なものを買おうと思って寄ってみたら、見知った顔があったのでね。
それに元気がなさそうに見えて・・・どうかしたのかい?」
何故だろう?女の子と話をするのも緊張するのに、この人を見ると頼りがいのある兄貴・・・いや、先生と話しているような感覚になる。
「じ、実は・・・その・・・お、女の子をででで、デートに誘いたくて・・・でも・・・どう誘えばいいか分からなくて・・・」
自信の無さの表れか、最後の方は随分小さい声になってしまう。
女騎士さんは少し考えてから、穏やかな顔で、
「相手の目を見て、君の真剣な気持ちを伝えればいいんじゃないか?私ならそうしてくれたら嬉しい。もしそれでぞんざいな扱いを受けたり、馬鹿にされたり、笑われたりするなら、そんな人はこっちからやめておいた方がいい。人の真剣な気持ちを、真摯な気持ちで受け取れない人は近くに置くべきではないよ。」
「そ、そんなものでしょうか?」
「ああ、だから君はまず自信を持つべきだと思う。大丈夫だ。ヘッドシューターさんなら受け止めてくれるさ。」
「ぼぼぼぼぼくはなにもヘッドシューターさんとは・・・」
「ふふ、そうかい?君の顔にそう書いてあったものでね。それじゃ相手はどなたか分からないが頑張ってね。」
と、確信を得たような顔をして女騎士さんは行ってしまった。
(ううう・・・ばれてる。でも、よし!!!!当たって砕けろだ!)
いや・・・砕けちゃダメなんだけど。
ぼくは、先日と同じく第二食堂の前で先輩を待っていた。
するとこの間と似たような時間帯に先輩が大勢の女の子と現れる。
(き、きた!!!!)
ぼくの前を通り過ぎるとき、
「へ、ヘッドシューターさん!」
今日はしっかりと呼び止めることができた。
しかし前回と同じく取り巻きの女の子が、「あーん!なんだぁ!てめぇ!」とがなる。
ぼくは相手の目をじっと見据えて、
「ヘッドシューターさんにお話があって来ました。お取次ぎお願いしてもよろしいでしょうか?」
と、気圧されず言うことができた。
相手の女の子は「お、おう・・・」と引き下がると、女の子が呼ぶよりも早く先輩がやってくる。
「やっほー。今日はどうしたの~。」
ニコニコといつもと同じ優しい笑顔。
ぼくはじっと先輩の目を見て、
「先輩・・・ぼくとデートしてくれませんか?」
先輩は頭から「ボンッ」と音がするほど、驚き、顔が赤くなる。
取り巻きの女の子が「てめぇ!誰に向かって・・・」とがなるが、ぼくは一切無視しじっと先輩を見据える。
先輩も「みんな待って。」と宥め、
「ええと・・・いつ・・・でしょうか?」
「先輩の都合のいい日に。」
「そ、それじゃあ・・・」
ぼくは食堂の前で佇んでいる。
先輩たちはもう食堂に入っていってしまった。
ぼくは『ふぅー』と深く息を吐き、背中を丸め両手にグッと握りこぶしを作り、そのまま天井に向けて突き上げる。
「~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」
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ありがとう!女騎士さん!あなたに相談して良かった。
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