羊頭狗肉のベルゼブブ

人の心無いんか?

文字の大きさ
93 / 157
塔内編

後夜祭

しおりを挟む

「ふひ~、えがった~。」

「サブぅ・・・。イッたか~?賢者タイムか~?」
 
 建物から出てきたら、手ごろなブロックに腰かけている姐さんに話しかけられる。

「姐さん・・・そう言うこと言わんでくださいよ~。」

「きししし。で、何点?」

「ん~・・・ずばり80点!じゃんけんで勝てて3人目でしたから、まだキツキツでした!」

「そうかそうかぁ。」

「姐さんにしては綺麗に残してくれたんで、特に顔が殆どダメージ無しってのはやっぱそそりますね~。」

「今回は私も職人技だったろ~?」

「そりゃもう!」

「で?あと何人くらいだぁ?」

「10人って所じゃないすか?」

「まだそんなに居るのか・・・私はいつ拷問できるんだ?おおん!?」
 まずい!姐さんがイライラしてきている。このままだと団員が別の意味で昇天しちゃう!

「あああああーと、姐さん!ブーのエサやりは?」

「もう終わった。たらふく食べてあそこで寝てる。」

 姐さんが指さす方向には日の光が当たる芝生に気持ちよさそうに寝転がって、鼻提灯を作っているブーが。頼む!起きてくれブー!そしてお前の飼い主の相手をしてくれーーー。
 だが、そんな思いも空しくフガフガ言いながらいびきをかいて幸せそうに寝ている。なんとかせねば・・・なんとかせねば・・・

「あ、そーだ!姐さん。お持ち帰りの選定は?」

「もう終わった。」

「・・・」

「・・・」

 すまねぇ・・・みんな。あっしはここまででさぁ・・・。

「よし、じゃあやるか。」
 姐さんが立ち上がり建物に入って行く。

「おらぁ!お前らいつまでチンタラチンコ突っ込んでるんだ!さっさとしまわないと私が噛みちぎるぞぉ。ヒヒヒイヒヒヒヒ。」

 悪魔のような笑いに蜘蛛の子散らすように逃げていく。

「どお?雑魚ちゃん。女としての喜びは感じられたかしらぁ?」

 男の体液塗れのオトナシ氏の口が辛うじて動くが、アソコが噛まれないよう、すでに歯を全てへし折られている彼女は上手く喋れないのか、何と言ってるのか分からなかった。
 
「さあ、休憩時間は終わりよお。またよろしくねぇ・・・それじゃ先ずは指からいきましょう。」

「ううううううううううううううううううううううう!!!!」

「まだ親指折っただけなのに~。こんなに痛がっていたらフルコース持つかしら~?」

 姐さんはそれから手足の指を一本ずつ反応を楽しむかのように丁寧に折っていった。その度に建物内に悲鳴が木霊する。

「さーて次は・・・あらぁ?」

 オトナシ氏は手足の指が全部へし折られた時点で気絶してしまっていた。
 あーきっとアレだな・・・。あっしは荷物を漁っていつものを取り出す。

「ダメよ。寝てちゃ~。サブぅ、アレ。」

「へい。用意してやす。」

「流石ね。準備がいいじゃない。じゃあ、行くわよぉ。」

 姐さんはオトナシ氏の髪を掴み持ち上げる。ぶちぶちぶちと髪が抜け落ちるがお構いなしに。そしてあっしから受け取ったのこぎりで乳房を切り取っていく。

「ほーら、ぎーこぎーこ♪」

「あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 オトナシ氏はあまりの痛みに覚醒して血をまき散らしながら暴れ出す。姐さんはそんなこと構わずノコを引き乳房を切り取ってしまう。

「死なないよう止血しやすか?」

「そうねぇ・・・お願い。」
 髪の毛をパッと離すと、糸が切れたあやつり人形のように地面に転がる。あっしが止血をしようと近づくが・・・

「あ、姐さん・・・こいつ・・・。」

「ん?」

 オトナシ氏は血まみれの床を両手両足を何とか使い姐さんに近づいていく。姐さんの足元まで来ると、姐さんを見上げてボソボソと口を動かし、その御足をぺろぺろと舐め出した。ぺろぺろと舐めては見上げて口を動かす。

(”殺してくれ”・・・か。あー、完全に折れたなぁ~。)

 姐さんはその様子を暫くはつまらなそうに見下ろしていたが、おもむろに足を上げると・・・

「ううううううううううううううううううううう!!!!!」

 思いっきり腕を踏んずけた。変な折れ方をしたのか骨が皮膚を破り突き出している。オトナシ氏は叫んだ後も必死に足を舐め慈悲を乞う。
 それでも破壊の女王は足を振り上げ・・・今度は逆の手を蹴り飛ばした。

「んんんんんんんんんんんん!!!!」

 また、オトナシ氏の嘆きが響く。その様子に我らがクィーンは絶頂してるんじゃないかという程、恍惚とした表情を浮かべるのだった。
 結局両手両足を完全に破壊し終えた所でオトナシ氏は舐めるのをやめた。いや・・・もう出来なくなったが正しいか。今はピクリとも動かない。

「どうだ?」

「死んでますね。まー、当然と言っちゃ当然ですが・・・。」

「じゃあ記念撮影するからセッティングよろしくねぇ。」

「クイーン。」

「ん?」

「今回は・・・。」

「今回はぁ?なんだ?」

「超優しかったですね!」
 あっしがそう言うと満足そうに笑い、

「だろぉ~?可愛らしい絶命乞いしたから一日で終わらせてやった。」

「前は一週間拷問とか普通でしたもんね!」

「惚れなおしたかぁ?」

「濡れやした。」

「それはメスのセリフだ、馬鹿やろう。」

「へへ・・・すいやせん。じゃあちょっくらセッティングに吊ってきますね。」

 あっしは事切れたオトナシ氏の遺体をズルズルと引きずっていく。外に持ち出すと既に中央の広場には他の団員が準備を完了させつつあった。あっしはオトナシ氏を絞首刑の処刑場のようにつると、その場から少し離れて手カメラを作り、その光景を覗く。

「ん~、ばっちしっすね~。」

「おーできたかぁ~。」

「姐さん!ちょうど呼びに行こうと思ってやした。」

「じゃあ撮るか。皆入りなさいよぉ!報告用に使うんだからぁ。」

 最後は渾身のオブジェをバックに仕事仲間全員、笑顔でピースしながら記念撮影。いや~今回は素晴らしい仕事でやんした。今日はぐっすり寝れそうですな!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

〈完結〉βの兎獣人はαの王子に食べられる

ごろごろみかん。
恋愛
α、Ω、βの第二性別が存在する獣人の国、フワロー。 「運命の番が現れたから」 その一言で二年付き合ったαの恋人に手酷く振られたβの兎獣人、ティナディア。 傷心から酒を飲み、酔っ払ったティナはその夜、美しいαの狐獣人の青年と一夜の関係を持ってしまう。 夜の記憶は一切ないが、とにかくαの男性はもうこりごり!と彼女は文字どおり脱兎のごとく、彼から逃げ出した。 しかし、彼はそんなティナに向かってにっこり笑って言ったのだ。 「可愛い兎の娘さんが、ヤリ捨てなんて、しないよね?」 *狡猾な狐(α)と大切な記憶を失っている兎(β)の、過去の約束を巡るお話 *オメガバース設定ですが、独自の解釈があります

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

処理中です...