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塔内編
塔内編その43
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「ねーちゃん・・・」
小さい手でスーパーの値下げシールが付いたおにぎりを手に持ち不安げに私を見上げる四つの目。私は自身の不安や辛さを気取られないよう必死で笑顔を作り彼らに答える。
「いいから。食べちゃいな。」
”ぱあぁ”と表情が明るくなり、二人はおいしそうにおにぎりを頬張る。羨んではいけない・・・。妬んではいけない。汚いところも弱いところも見せてはいけないのだ・・・。彼らには頼るものは私しか居ないのだから・・・。その様な姿は決して見せてはならない。
『ガチャガチャッ』と玄関のドアノブを回す音がする。その音を聞いて私はいつものように二人の手を引き玄関とは真逆のバルコニーに回る。二人の靴はいつも玄関ではなくバルコニーに置いてあるのだ。こういう時の為に・・・。
「二人とも早く!いつもみたいに2、3時間帰ってきちゃだめだよ!」
「で、でもぉ・・・。」
「早くして!」
不安げな様子でバルコニーの柵を乗り越えて、静かに走り去っていく二人を見届けると私は居間に向き直る。程なくして”あいつ”がキッチンと居間の仕切りの引き戸を開けて居間に入ってきた。
「なんで鍵なんて閉めてやがんだ!居たんならとっとと開けろ!!」
「気付かなくて。・・・最近ここらへんも物騒だから・・・。」
私は目を合わせないように部屋に突っ立ったまま、畳の目を一点に見つめながら会話する。
「うちなんて盗るもの無ぇんだから鍵なんて要らねえんだよ!」
”そいつ”はドカッとちゃぶ台に座ってつき、
「で?酒は?」
「・・・ありません。」
「盗ってこい!」
「近くのお店は出禁になってますので・・・。」
「あ゛?」
”そいつ”は立ち上がって私の前に立つ。私より遥かに背が高いそいつが前に立つと私に影が落ちた。私はそいつと目を合わせないように俯き、ただただジッと畳だけを無機質に見つめる。
「だったら!股でもなんでも開きゃいいだろ!女なんだからよぉ!」
顔に衝撃が走り見つめる対象が畳から天井へと変わる。”そいつ”が下卑た笑みを浮かべて、私を上から見下ろしている。呂律の回らない口で訳の変わらないことをボヤキながら、ベタベタと私の身体を撫でまわし、服を脱がせていく。酒臭い息が私の顔にかかり、顔から全身に至るまでナメクジの様な舌が這う。
「・・・ったく、相変わらず、がりっがりの貧相な身体だな。男抱いてるみたいだぜ。」
天井の染みを数えていたら終わるという、よく聞くあれは本当だ。私はいつも天井の木目や染みを見て楽しんでいるもの。そうすればいつも気付けば終わっている。
ユッサユッサユッサユッサ・・・
(あれはコロッケ、あれはエビフライ・・・)
ユッサユッサユッサユッサ・・・
(あれはおいなりさん。あれはからあげ。あれはなんだろうな・・・う~ん・・・う~ん・・・)
「笑ってやがる。気色の悪いガキだぜ。」
彼らには私という拠り所がある。だが、私は誰を拠り所にすればいいのだろう。神様かな?
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…
すぐ真横に走る高架を電車が通過していく。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドン…
神様・・・お願いします。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドン
会ったことも、見たことも無い相手に私は縋る。もうそれしか寄る辺が無いから・・・。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドンドン
お願いします、神様。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドンドンドン
・・・おなか・・・すいた・・・。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドンドンドンドン!!
________________________________
ドンドンドンドン!!!
「最悪の目覚めだわ・・・。」
先日、私がもう元の世界へは戻れないと確信したからだろうか?あの頃の夢を見るなんて・・・。あまりに馬鹿で無知で弱かった頃の自分・・・。そして私の心残り・・・。
ドンドンドンドン!
てか、さっきから私の部屋を誰かが激しくノックしている。緊急の案件なら警報機や笛を鳴らすことになっているから襲撃では無いんだろうけど。おかしいな?今日は特に何もなかったはず?
「はいはーい。ちょっと待ってー。」
私はパジャマの上から一枚上着を羽織り扉を開けに行く。
「なによ~、ぼんぼん君。今日は何にも予定なかったわよね?」
「やっほー。ヘッドシューター!・・・だっけ?命の恩人さん。」
寝ぼけながら扉を開けるとそこに立っていたのは元気はつらつとした青髪の少女アイスエイジと栗髪のかつての腹心アーセナルだった。
「へ?・・・へ?・・・」
「お、おはようございます。隊長。」
「ちょ~~~っと待って!五分!五分頂戴!」
すぐに部屋を閉めて大慌てで身支度を整える。
てか、え?なんで?なんで二人がいるのよ~~~~。いや、住所渡したけども~~~~。どーして誰も起こしてくれないのよ~~~~~~~~~~~~~!!!!
________________________________
身支度を整えた私は自室の二階から一階に降りてテーブルに付く。私の向かい側には次元斬が座り、ぼんぼん君はエプロンを付けて朝食を作っていた。二人はいつも手合わせをしてから食事を取るのでいつも遅めなのだ。
「おはよう・・・。」
私は二人に挨拶すると次元斬からは挨拶代わりに苦笑いが、朝食をテーブルに並べて着座するぼんぼん君からは挨拶が返ってくる。
「おはようございます、先輩・・・って、どうしました?そんな背中丸めて・・・。」
「二人が来てるならどーして起こしてくれないのよ~。かっこ悪いところ見られた~。」
「あはは・・・別に良いじゃないですか。素の先輩も可愛いですよ。」
『いただきまーす』と律儀に手を合わせて朝食を食べ始めるぼんぼん君。次元斬も片手だが手を合わせ、静かに礼をして食べ始めた。
私も彼らに合わせて『いただきます』と手を合わせ食事を始める。
「そーじゃなくて~。部下に~・・・こう・・・示しがつかないって言うか~・・・威厳がさ~。」
「まー、嬢ちゃん。拠点でドンパチしてるわけじゃないんだから、少しくらい良いじゃねえか。」
「うう・・・次元斬はさ~。一匹オオカミだったから関係ないかもだけど。私にはいっぱい部下が居たの。みんな『隊長カッコいい』って言ってくれたもん。イメージがあるの。」
「おいおい。ぼんにはいいのかよ?」
「ぼんぼん君は・・・特別だからもういいの。」
特別という言葉を聞いて彼の顔が”にへらぁ~”とろける。
「へっ・・・男女してるねぇ~。”ごちそうさん”っと。」
食べ終わった次元斬が食器を重ねて台所に持っていく。片腕なのに次元斬はいつも食事を摂るのが早い。だが、さっきの『ご馳走様』には何か別の意味が含まれてるような目をしていた。
「そういえば、アーセナルとアイスエイジは?」
「ぼくらが食事がまだだって聞いて森を散歩してくるって言ってましたね。」
「え・・・?危なくないかしら?迷子とか・・・。」
「おいおい、誰に言ってんだよ?アーセナルが居てるんだぜ?おめぇが鍛えたんだろうが。あいつはお前さんの独七部隊の副長格だろうが。独七っつったら森歩きのエキスパートだろうがよ。しっかりしろよ、ヘッドシュータよぉ~。」
台所から帰ってきた次元斬に半ば呆れられながら言われる。
確かに言われた通りだ。かつて拠点で戦いに明け暮れて居た頃にはそんな心配なんてしたこと無かったのに。戦線というものから離れてから、なるべく勘が鈍らないよう自主トレもしてたけど、やっぱり腑抜けちゃってるのかしら?私?
次元斬はそのまま立てかけてあった木刀を持ち、杖代わりにして外へ出ようとする。
「どこいくの?訓練は終わったんじゃ?」
「今日は特別生徒が居るんだよ。青い髪をしたじゃじゃ馬だ。最近のあいどる?ってのは剣術もするのかねぇ~。俺に臆さず勝負!とか言うんだから歌ったり踊ったりさせとくには勿体ない奴だぜ。」
「先生・・・ほどほどに・・・。」
彼が心配そうに次元斬を見つめる。
「大丈夫だって、ぼん。俺がどうかするとでも?・・・まぁ、こんな体だがな。」
そう言って義足を叩いて苦笑いするが、
「いえ。相手の子が可哀想なので。ほどほどにと思いまして。」
「あ、そっち?りょーかいりょーかい。」
私も後で見に行こう。・・・救急箱を持って。
小さい手でスーパーの値下げシールが付いたおにぎりを手に持ち不安げに私を見上げる四つの目。私は自身の不安や辛さを気取られないよう必死で笑顔を作り彼らに答える。
「いいから。食べちゃいな。」
”ぱあぁ”と表情が明るくなり、二人はおいしそうにおにぎりを頬張る。羨んではいけない・・・。妬んではいけない。汚いところも弱いところも見せてはいけないのだ・・・。彼らには頼るものは私しか居ないのだから・・・。その様な姿は決して見せてはならない。
『ガチャガチャッ』と玄関のドアノブを回す音がする。その音を聞いて私はいつものように二人の手を引き玄関とは真逆のバルコニーに回る。二人の靴はいつも玄関ではなくバルコニーに置いてあるのだ。こういう時の為に・・・。
「二人とも早く!いつもみたいに2、3時間帰ってきちゃだめだよ!」
「で、でもぉ・・・。」
「早くして!」
不安げな様子でバルコニーの柵を乗り越えて、静かに走り去っていく二人を見届けると私は居間に向き直る。程なくして”あいつ”がキッチンと居間の仕切りの引き戸を開けて居間に入ってきた。
「なんで鍵なんて閉めてやがんだ!居たんならとっとと開けろ!!」
「気付かなくて。・・・最近ここらへんも物騒だから・・・。」
私は目を合わせないように部屋に突っ立ったまま、畳の目を一点に見つめながら会話する。
「うちなんて盗るもの無ぇんだから鍵なんて要らねえんだよ!」
”そいつ”はドカッとちゃぶ台に座ってつき、
「で?酒は?」
「・・・ありません。」
「盗ってこい!」
「近くのお店は出禁になってますので・・・。」
「あ゛?」
”そいつ”は立ち上がって私の前に立つ。私より遥かに背が高いそいつが前に立つと私に影が落ちた。私はそいつと目を合わせないように俯き、ただただジッと畳だけを無機質に見つめる。
「だったら!股でもなんでも開きゃいいだろ!女なんだからよぉ!」
顔に衝撃が走り見つめる対象が畳から天井へと変わる。”そいつ”が下卑た笑みを浮かべて、私を上から見下ろしている。呂律の回らない口で訳の変わらないことをボヤキながら、ベタベタと私の身体を撫でまわし、服を脱がせていく。酒臭い息が私の顔にかかり、顔から全身に至るまでナメクジの様な舌が這う。
「・・・ったく、相変わらず、がりっがりの貧相な身体だな。男抱いてるみたいだぜ。」
天井の染みを数えていたら終わるという、よく聞くあれは本当だ。私はいつも天井の木目や染みを見て楽しんでいるもの。そうすればいつも気付けば終わっている。
ユッサユッサユッサユッサ・・・
(あれはコロッケ、あれはエビフライ・・・)
ユッサユッサユッサユッサ・・・
(あれはおいなりさん。あれはからあげ。あれはなんだろうな・・・う~ん・・・う~ん・・・)
「笑ってやがる。気色の悪いガキだぜ。」
彼らには私という拠り所がある。だが、私は誰を拠り所にすればいいのだろう。神様かな?
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…
すぐ真横に走る高架を電車が通過していく。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドン…
神様・・・お願いします。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドン
会ったことも、見たことも無い相手に私は縋る。もうそれしか寄る辺が無いから・・・。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドンドン
お願いします、神様。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドンドンドン
・・・おなか・・・すいた・・・。
ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ドンドンドンドンドンドン!!
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ドンドンドンドン!!!
「最悪の目覚めだわ・・・。」
先日、私がもう元の世界へは戻れないと確信したからだろうか?あの頃の夢を見るなんて・・・。あまりに馬鹿で無知で弱かった頃の自分・・・。そして私の心残り・・・。
ドンドンドンドン!
てか、さっきから私の部屋を誰かが激しくノックしている。緊急の案件なら警報機や笛を鳴らすことになっているから襲撃では無いんだろうけど。おかしいな?今日は特に何もなかったはず?
「はいはーい。ちょっと待ってー。」
私はパジャマの上から一枚上着を羽織り扉を開けに行く。
「なによ~、ぼんぼん君。今日は何にも予定なかったわよね?」
「やっほー。ヘッドシューター!・・・だっけ?命の恩人さん。」
寝ぼけながら扉を開けるとそこに立っていたのは元気はつらつとした青髪の少女アイスエイジと栗髪のかつての腹心アーセナルだった。
「へ?・・・へ?・・・」
「お、おはようございます。隊長。」
「ちょ~~~っと待って!五分!五分頂戴!」
すぐに部屋を閉めて大慌てで身支度を整える。
てか、え?なんで?なんで二人がいるのよ~~~~。いや、住所渡したけども~~~~。どーして誰も起こしてくれないのよ~~~~~~~~~~~~~!!!!
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身支度を整えた私は自室の二階から一階に降りてテーブルに付く。私の向かい側には次元斬が座り、ぼんぼん君はエプロンを付けて朝食を作っていた。二人はいつも手合わせをしてから食事を取るのでいつも遅めなのだ。
「おはよう・・・。」
私は二人に挨拶すると次元斬からは挨拶代わりに苦笑いが、朝食をテーブルに並べて着座するぼんぼん君からは挨拶が返ってくる。
「おはようございます、先輩・・・って、どうしました?そんな背中丸めて・・・。」
「二人が来てるならどーして起こしてくれないのよ~。かっこ悪いところ見られた~。」
「あはは・・・別に良いじゃないですか。素の先輩も可愛いですよ。」
『いただきまーす』と律儀に手を合わせて朝食を食べ始めるぼんぼん君。次元斬も片手だが手を合わせ、静かに礼をして食べ始めた。
私も彼らに合わせて『いただきます』と手を合わせ食事を始める。
「そーじゃなくて~。部下に~・・・こう・・・示しがつかないって言うか~・・・威厳がさ~。」
「まー、嬢ちゃん。拠点でドンパチしてるわけじゃないんだから、少しくらい良いじゃねえか。」
「うう・・・次元斬はさ~。一匹オオカミだったから関係ないかもだけど。私にはいっぱい部下が居たの。みんな『隊長カッコいい』って言ってくれたもん。イメージがあるの。」
「おいおい。ぼんにはいいのかよ?」
「ぼんぼん君は・・・特別だからもういいの。」
特別という言葉を聞いて彼の顔が”にへらぁ~”とろける。
「へっ・・・男女してるねぇ~。”ごちそうさん”っと。」
食べ終わった次元斬が食器を重ねて台所に持っていく。片腕なのに次元斬はいつも食事を摂るのが早い。だが、さっきの『ご馳走様』には何か別の意味が含まれてるような目をしていた。
「そういえば、アーセナルとアイスエイジは?」
「ぼくらが食事がまだだって聞いて森を散歩してくるって言ってましたね。」
「え・・・?危なくないかしら?迷子とか・・・。」
「おいおい、誰に言ってんだよ?アーセナルが居てるんだぜ?おめぇが鍛えたんだろうが。あいつはお前さんの独七部隊の副長格だろうが。独七っつったら森歩きのエキスパートだろうがよ。しっかりしろよ、ヘッドシュータよぉ~。」
台所から帰ってきた次元斬に半ば呆れられながら言われる。
確かに言われた通りだ。かつて拠点で戦いに明け暮れて居た頃にはそんな心配なんてしたこと無かったのに。戦線というものから離れてから、なるべく勘が鈍らないよう自主トレもしてたけど、やっぱり腑抜けちゃってるのかしら?私?
次元斬はそのまま立てかけてあった木刀を持ち、杖代わりにして外へ出ようとする。
「どこいくの?訓練は終わったんじゃ?」
「今日は特別生徒が居るんだよ。青い髪をしたじゃじゃ馬だ。最近のあいどる?ってのは剣術もするのかねぇ~。俺に臆さず勝負!とか言うんだから歌ったり踊ったりさせとくには勿体ない奴だぜ。」
「先生・・・ほどほどに・・・。」
彼が心配そうに次元斬を見つめる。
「大丈夫だって、ぼん。俺がどうかするとでも?・・・まぁ、こんな体だがな。」
そう言って義足を叩いて苦笑いするが、
「いえ。相手の子が可哀想なので。ほどほどにと思いまして。」
「あ、そっち?りょーかいりょーかい。」
私も後で見に行こう。・・・救急箱を持って。
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