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1章
23話:悪夢②
しおりを挟むその後、話し合って僕に接触して来てから穏便に済ませる事を約束してもらった。
皆さんは何処か納得いっていなくてしぶしぶって感じだったけど.....
「あぁ、そう言えばセナには身分証をまず作って貰おうと思う」
「身分証ですか?」
「あぁ、私達と離れなければ良い話だが不足の事態が起こる事も良くある。次の街で落ち合おうとなった時や、森ではぐれてしまった時など真っ先に街に戻るが1人では入れないだろう?」
「そうですね....わかりました!」
「うむ。では気分や体調が良くなりしだい冒険者ギルドへ行こう」
「ぼうけんしゃぎるど?」
「あぁ....国の方で身分証を作ってしまうとこの国から出た時は使用出来ないからな....冒険者ギルドならば各国に存在し、共通の身分証になる」
「ふえー」
冒険者....なんか僕とは無縁の世界って感じだな.....
「あの、体調等は大丈夫ですので今から行けませんか?」
「うむ?それは....大丈夫なのか?」
「はい!なんか、体を動かしたい気分なので!」
「セナ君がそれ言うとヤバい.......クる....どこにとは言わないけど」
「はい?」
「.......ハンス、ちょっと外で話をしようか」
そうクリスさんがハンスさんの背後から肩に手を置いて言うと、無言で肩に乗っていない方の手を頭に乗せた。
「え?.......う、嘘っスよ!冗談!!え?クリスさん...なんで頭を掴むん...いだい!!!いたいたいたいたいたいたいたいぃい!!!!すみません!すみません!!持ち上げるの辞めて貰っていいですか!?頭を!!頭ァァアァ!!」
バタン
見てはいけないものって奴ですね.....。
「さて、体調の話だが」
え?この状況で話始めるんですか?
「本当に大丈夫だろうか?余り無理をされても困る。特に精神面で負担を負うのは時に肉体的負担を凌駕する時がある....」
「?」
「.....簡単に言うとだな...肉体的には致死に至らないまでだが、精神面で致死に至ってしまっては人間は生きていけないものだ」
..............
「......大丈夫ですよ。僕、此処に来て皆さんとは短い間しか関わって無いですが.......とても、とても救われました」
「そうか、なら良いが....では、しばらくしてから向かおう。ハンスは直ぐに立った方が良いと言っていたが、私とクリスが入れば大抵は対処できるのでな.......ゆっくりして行こう。我が国初の街だろう?」
「はい!ありがとうございま.......我が国?」
「あぁ.....我が国と言っても継承とか何もせずに放浪としているだけだがな....問題があれば国に報告ぐらいはするさ」
はい?
「え?あ.......え??ふ、ふぇーるずさん?って.......」
「ふむ?言って無かったかな?私はこの国の王子だ.......と言っても、先程言った通り国王の継承権は無い肩書きだけの一般人さ」
どうしよう.......王子様に泣き喚いたりおんぶしてもらったりしちゃった.....不敬罪なら一発アウトだね!!さようなら!僕の第2人生!!
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