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パートナー宣言
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一回、どろどろになった身体を風呂で洗われて。
精液でぐちゃぐちゃになったセーラー服は、ゴミ箱に放り投げられた。高価そうなネクタイも一緒に。
風呂から上がってからまた、ベッドで抱かれた。
「ほら、君は私のものなんだ。認めなさい」
痕がつくほど肌を吸われて。
これは、所有の証なのだと言って、あちこちに赤い痕を刻まれた。
拘束を解かれても。
力でかなわないと、身体に教えられてしまった。
「あう、……や、ああ、」
今まで、どれだけ我慢していたか。手加減してきたのかを教えるみたいに。
何度もキスされた。
裸のまま、抱きしめられて。
まるで、恋人にするみたいに。
「私のものだ、郁」
ぎゅっと抱き締められる。
「……いっそ、ここに、一生。君を閉じ込めてしまおうか……」
異常なまでの、執着心。
それって。
「篠塚さん……もしかして、ぼくのこと、好き、なの……?」
★☆★☆★
「……私が、好きでもない男を抱くような人間に見えるのか?」
今更気付いたのか、と呆れられた。
「私は君のことを理想的なパートナーだと言っただろう」
パートナー。
仲間。同伴者。競技など、二人一組の相手。
篠塚さんは、パートナーを配偶者、結婚相手のような意味で言っていたんだ。
もっと軽く捉えてた。
「そもそも、私は好きでもない相手になど、勃たない」
そうだね。
しょっぱなからフル勃起だったね……。
可能なら、毎日だって抱きたかったが。
肛門性交は、受けるほうに負担が掛かるから。何日か間を空けて様子をみていた、という。
単に、ぼくの身体を気遣ってくれてただけだった。
「……だって。篠塚さん、モテそうだし。隣に丁度いい肉奴隷がいたから、遊ばれてるのかと思ってた……」
「君は言葉のチョイスが、度々おかしい……」
篠塚さんが言うには。
引越しの挨拶の時に、ぼくに一目惚れして。
着替えていた時、預かってた猫がうちのベランダへ逃げてしまって。これぞチャンス、とばかりに隣のベランダに侵入して、うっかり見てはいけない光景を目にして。
ああいうことになったんだという。もう開き直るしかないと思ったって? メンタル強すぎだよ。
「一目惚れした相手の、あのようなあられもない痴態を目にして、勃起しない男がこの世にいるとでも?」
いや、ベランダに侵入するのとか、普通に犯罪だからね?
二回目なんて、ディルドに嫉妬して、強引に抱いてしまったのに。
それについて訴えるでもなく。相変わらず、不用心にも窓も開けっ放しで。さらにノリノリでSM道具まで買ってるもんだから。
「てっきり、君も私のことをパートナーとして受け入れてくれたものと思って、浮かれていたのだが……」
★☆★☆★
「だって、篠塚さんの態度、わかりにくかったんから。しょうがないじゃん!」
キスもしないし。
裸になって抱き合うこともないし。すぐに帰ってしまうから、都合のいい時にヤれるセフレみたいな扱いなのかと思ってた、と言うと。
「いや、愛していると言ったし。キスも、数えきれないほどしていたのだがね。忘我の状態で、覚えていなかったのか?」
「え、してたの?」
まだ正気の時には、キスしようとすると避けてた? だって恥ずかしかったんだもん。
抱いてる最中に、何度も愛してるって言ってたし、たまらなくなって、何度かキスもしてたっていうけど。
全然記憶にない……。
本当に? って聞いたら、本当だ、ってキスされた。
すぐに帰ってたのは、単に、篠塚さんの仕事が忙しいからだったけど。
これから、ぼくが一緒に眠るのを望むなら。
合鍵も渡すので。ここで、朝まで過ごして欲しいと言われた。
可能なら、毎日でもいて欲しい、って。
手を取られて。
まっすぐに見詰められる。
「愛している、郁。生涯のパートナーとなって欲しい」
いやだ、なんて思わなかった。
やっぱり。
エッチする時も、しない時でも。キスされたいし。抱き締めて欲しいし。
もっと一緒にいて欲しいと思う。
それは。
この、犯罪者気質で、どうしようもなく変態な隣人を。
いつの間にか、好きになってしまったからだ。
★☆★☆★
「……郁、返事は?」
色々敏感になったせいかな? 篠塚さんが、緊張してるってわかった。
ぼくの返事を待って。不安に思ってる。
いつだって自信満々で堂々としてるように見える篠塚さんでも、緊張するんだ。
「ぼくね、篠塚さんの気持ちがよくわからなくて、不安だったんだ」
篠塚さんの手を握った。
「マンションに引きこもり気味だったのは、今まで仕事で忙しかったのもあるけど。人と関わるのが煩わしくて。面倒だったから。人見知りだし。でも、篠塚さんは違った」
現れ方がかなり尋常じゃなかったせいもあるかもしれない。
でも、篠塚さん相手だと普通に喋れたし。触られるのも、嫌じゃなかった。
驚いたドキドキを、恋のときめきと勘違いしたのかもね。
勘違いでも。
「ぼく、篠塚さんのこと、好きだよ。だから、朝まで一緒にいて欲しい」
そう伝えると。
「ああ、喜んで」
篠塚さんは、嬉しそうに僕を抱きしめて。
いっぱいキスしてくれた。
精液でぐちゃぐちゃになったセーラー服は、ゴミ箱に放り投げられた。高価そうなネクタイも一緒に。
風呂から上がってからまた、ベッドで抱かれた。
「ほら、君は私のものなんだ。認めなさい」
痕がつくほど肌を吸われて。
これは、所有の証なのだと言って、あちこちに赤い痕を刻まれた。
拘束を解かれても。
力でかなわないと、身体に教えられてしまった。
「あう、……や、ああ、」
今まで、どれだけ我慢していたか。手加減してきたのかを教えるみたいに。
何度もキスされた。
裸のまま、抱きしめられて。
まるで、恋人にするみたいに。
「私のものだ、郁」
ぎゅっと抱き締められる。
「……いっそ、ここに、一生。君を閉じ込めてしまおうか……」
異常なまでの、執着心。
それって。
「篠塚さん……もしかして、ぼくのこと、好き、なの……?」
★☆★☆★
「……私が、好きでもない男を抱くような人間に見えるのか?」
今更気付いたのか、と呆れられた。
「私は君のことを理想的なパートナーだと言っただろう」
パートナー。
仲間。同伴者。競技など、二人一組の相手。
篠塚さんは、パートナーを配偶者、結婚相手のような意味で言っていたんだ。
もっと軽く捉えてた。
「そもそも、私は好きでもない相手になど、勃たない」
そうだね。
しょっぱなからフル勃起だったね……。
可能なら、毎日だって抱きたかったが。
肛門性交は、受けるほうに負担が掛かるから。何日か間を空けて様子をみていた、という。
単に、ぼくの身体を気遣ってくれてただけだった。
「……だって。篠塚さん、モテそうだし。隣に丁度いい肉奴隷がいたから、遊ばれてるのかと思ってた……」
「君は言葉のチョイスが、度々おかしい……」
篠塚さんが言うには。
引越しの挨拶の時に、ぼくに一目惚れして。
着替えていた時、預かってた猫がうちのベランダへ逃げてしまって。これぞチャンス、とばかりに隣のベランダに侵入して、うっかり見てはいけない光景を目にして。
ああいうことになったんだという。もう開き直るしかないと思ったって? メンタル強すぎだよ。
「一目惚れした相手の、あのようなあられもない痴態を目にして、勃起しない男がこの世にいるとでも?」
いや、ベランダに侵入するのとか、普通に犯罪だからね?
二回目なんて、ディルドに嫉妬して、強引に抱いてしまったのに。
それについて訴えるでもなく。相変わらず、不用心にも窓も開けっ放しで。さらにノリノリでSM道具まで買ってるもんだから。
「てっきり、君も私のことをパートナーとして受け入れてくれたものと思って、浮かれていたのだが……」
★☆★☆★
「だって、篠塚さんの態度、わかりにくかったんから。しょうがないじゃん!」
キスもしないし。
裸になって抱き合うこともないし。すぐに帰ってしまうから、都合のいい時にヤれるセフレみたいな扱いなのかと思ってた、と言うと。
「いや、愛していると言ったし。キスも、数えきれないほどしていたのだがね。忘我の状態で、覚えていなかったのか?」
「え、してたの?」
まだ正気の時には、キスしようとすると避けてた? だって恥ずかしかったんだもん。
抱いてる最中に、何度も愛してるって言ってたし、たまらなくなって、何度かキスもしてたっていうけど。
全然記憶にない……。
本当に? って聞いたら、本当だ、ってキスされた。
すぐに帰ってたのは、単に、篠塚さんの仕事が忙しいからだったけど。
これから、ぼくが一緒に眠るのを望むなら。
合鍵も渡すので。ここで、朝まで過ごして欲しいと言われた。
可能なら、毎日でもいて欲しい、って。
手を取られて。
まっすぐに見詰められる。
「愛している、郁。生涯のパートナーとなって欲しい」
いやだ、なんて思わなかった。
やっぱり。
エッチする時も、しない時でも。キスされたいし。抱き締めて欲しいし。
もっと一緒にいて欲しいと思う。
それは。
この、犯罪者気質で、どうしようもなく変態な隣人を。
いつの間にか、好きになってしまったからだ。
★☆★☆★
「……郁、返事は?」
色々敏感になったせいかな? 篠塚さんが、緊張してるってわかった。
ぼくの返事を待って。不安に思ってる。
いつだって自信満々で堂々としてるように見える篠塚さんでも、緊張するんだ。
「ぼくね、篠塚さんの気持ちがよくわからなくて、不安だったんだ」
篠塚さんの手を握った。
「マンションに引きこもり気味だったのは、今まで仕事で忙しかったのもあるけど。人と関わるのが煩わしくて。面倒だったから。人見知りだし。でも、篠塚さんは違った」
現れ方がかなり尋常じゃなかったせいもあるかもしれない。
でも、篠塚さん相手だと普通に喋れたし。触られるのも、嫌じゃなかった。
驚いたドキドキを、恋のときめきと勘違いしたのかもね。
勘違いでも。
「ぼく、篠塚さんのこと、好きだよ。だから、朝まで一緒にいて欲しい」
そう伝えると。
「ああ、喜んで」
篠塚さんは、嬉しそうに僕を抱きしめて。
いっぱいキスしてくれた。
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