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華麗なる少年王の半生
麗しき少年王、秘密を語る
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「や、優しくすると約束したではないか、誓いを破るつもりか?」
にじり寄るアルベルトから逃げようとするが。
すぐに追い詰められてしまう。
「痛みを与えずに、正直にお話ししたくなるような方法はいくらでもありますが。……御身体に教えて差し上げましょうか?」
アルベルトは魅惑的な笑顔で俺の手を取り、手の甲にキスをした。
痛みを与えず自白させる方法……。
快楽で?
だったらちょっと興味あるけど。
初めてなのに、拷問じみたエッチは嫌だな。
っていうか。
やだこの人、エロい拷問にもめちゃくちゃ精通してそうで怖いんですけど!
*****
さて。
万事休す、だ。
誰かのせいにしたら、そいつの命が風前の灯火どころか即ジ・エンドである。
……この先、一生添い遂げるということだし。
重大な秘密を抱えたままでは、こうやって疑いを持たれたりすることも多くなるだろう。
正直に、俺が異世界から転生してきたことを話しちゃった方がいいだろう。
プライベートでそういうぶっちゃけた話が出来る相手がいると、俺も少しは気が楽になるかもしれないし。
「わかった。何故私が誰にも教えられていない知識を持っているか、答えよう。……これから話すことは、私の名にかけて全て真実だ」
そう言うと。
俺に迫っていたアルベルトは神妙な顔をして、身体を起こした。
俺も座り直して。
俯き、しばらく溜めてから言う。
「信じられないかもしれないが。私は元々異世界の住人だったが29歳で事故死し、その記憶を持ったままここに王子として生まれ変わったのだ」
ドヤ!
異世界転生だぞ! 驚いただろう! 腰を抜かしてもいいんだぞ!
と顔を上げてアルベルトを見たら。
「ああ……異世界……成程、それで……」
頷いていた。
何この人、めちゃくちゃ納得してるんですけど!?
やはりいくら王室でロイヤルな教育を受けて演技しようと、生まれ持っての平民オーラというか、オタクオーラが滲み出ちゃってたのか!?
見た目と血筋がロイヤルでも、29年間染み付いたオタ臭は隠せなかったのか!?
*****
「やはり、唯一無二の魂だと感じたのは間違いなかったようです。そんな陛下だからこそ、これほどまでに人の心を惹きつけるのでしょう」
アルベルトは爽やかに、にこっと笑った。
「実は、騎士の位を頂いた時が初めてではなかったのです。……初めて貴方と出逢ったのは、私が12の時でした」
突然始まったアルベルトの自分語り。
というか、昔話?
アルベルトが12歳の時って。俺が3歳の時か?
会ってた?
記憶にないが。
「陛下……当時は殿下ですね。殿下は中庭で、不思議な歌を歌っておられました。それはそれは愛らしい声で、聴いた事のない言語、旋律を……」
と。
思わず聴き惚れるような美声で、高らかに歌ったのは。
バリバリのアニソンだった。
続いて歌われたのは、エロゲーのOPとED。
やめてえ、そんな腰が砕けそうな良い声でそんなしょーもない歌を歌わないでー!! 歌唱力の無駄遣い、イクナイ!
っていうか、一度聴いただけで覚えたのか? 記憶力すげえな!
ああ、そうだった。
3歳といえば、まだ、異世界の言葉を覚えられなくてイライラしてた頃だ。
しかも巻き舌とか、発音がやたら難しかったので。
とりあえず舌が回るよう、歌でも歌って発声練習しようと思って。人けのない中庭で特訓してたんだっけ。
あと、ストレス解消?
「殿下はその後、幼児用の絵本を一生懸命に読み上げておられました。先程の歌とは違い、まだ拙い発音がそれはもう、愛らしくて愛らしくて……!」
ナニ悶えてんだお前。
まあ幼児の俺も、尊みあふれるプリティさだっただろうがな!
*****
「物陰に潜んでいた衛兵に、あの愛らしい子はどこのご子息かと誰何したところ。我が国の王子、クリスティアン殿下と伺い。それは是非、ご挨拶をさせていただこうと、殿下の御前に参ったのです」
えっ。
うまく城から抜け出したつもりだったが。近衛騎士たちから生暖かく見守られてたのかよ。
うう、恥ずかしい。
「私は殿下に名と身分を名乗り、よろしければ絵本の読み聞かせをさせていただけないか請うたのですが……」
ふっ、とやるせない表情をした。
「殿下はいきなり絵本を私の眉間にぶつけ、城へ戻ってしまわれたのです」
俺の記憶にはないが。
それは多分、びっくりしたんだ。
誰もいないと思ってたのに、忍んで来たから。
不審者だと勘違いしたんだな。
まだ名乗られても、身分とか、よくわかんなかった頃だろうし。
アルベルトは自分の顔を撫でつつ言った。
「正直に申し上げますが。この顔に生まれて以来、見惚れる者はいても攻撃されたことは一度たりともありませんでした。士官学校でも笑顔を見せるだけで皆、敵意を失うほどで……」
お前……。
自分の顔が綺麗なこと、ガッツリ自覚してたんだな……。
「私は王宮勤めの騎士になることを決め、家を出ました。そして騎士の位を戴き、殿下のお傍付き近衛騎士に抜擢されたのです。しかし。……殿下は私の顔を一切覚えておられませんでした……。その上、ご不快そうなお顔をされて……」
当時のことを思い出したのか、がっくりしている。
ご自慢の美貌が通用しなかったことが、よほどショックだったようだ。
だって。
いくら綺麗でも、男じゃん?
おいおいまた新しいイケメンが来たよ……ってうんざりしてたんだろう。
……お、復活した。
「ですが、顔合わせの後、殿下は近衛騎士である私の手を引いてお茶に誘ってくださり、遊びに加えてくださった。私は、天にも昇る心地でした」
嬉しそうに言った。
リーゼロッテと二人でババ抜きしてもつまんないから、アルベルトも誘ったんだっけ。
そういやあの時も、嬉しそうだったっけ。
にじり寄るアルベルトから逃げようとするが。
すぐに追い詰められてしまう。
「痛みを与えずに、正直にお話ししたくなるような方法はいくらでもありますが。……御身体に教えて差し上げましょうか?」
アルベルトは魅惑的な笑顔で俺の手を取り、手の甲にキスをした。
痛みを与えず自白させる方法……。
快楽で?
だったらちょっと興味あるけど。
初めてなのに、拷問じみたエッチは嫌だな。
っていうか。
やだこの人、エロい拷問にもめちゃくちゃ精通してそうで怖いんですけど!
*****
さて。
万事休す、だ。
誰かのせいにしたら、そいつの命が風前の灯火どころか即ジ・エンドである。
……この先、一生添い遂げるということだし。
重大な秘密を抱えたままでは、こうやって疑いを持たれたりすることも多くなるだろう。
正直に、俺が異世界から転生してきたことを話しちゃった方がいいだろう。
プライベートでそういうぶっちゃけた話が出来る相手がいると、俺も少しは気が楽になるかもしれないし。
「わかった。何故私が誰にも教えられていない知識を持っているか、答えよう。……これから話すことは、私の名にかけて全て真実だ」
そう言うと。
俺に迫っていたアルベルトは神妙な顔をして、身体を起こした。
俺も座り直して。
俯き、しばらく溜めてから言う。
「信じられないかもしれないが。私は元々異世界の住人だったが29歳で事故死し、その記憶を持ったままここに王子として生まれ変わったのだ」
ドヤ!
異世界転生だぞ! 驚いただろう! 腰を抜かしてもいいんだぞ!
と顔を上げてアルベルトを見たら。
「ああ……異世界……成程、それで……」
頷いていた。
何この人、めちゃくちゃ納得してるんですけど!?
やはりいくら王室でロイヤルな教育を受けて演技しようと、生まれ持っての平民オーラというか、オタクオーラが滲み出ちゃってたのか!?
見た目と血筋がロイヤルでも、29年間染み付いたオタ臭は隠せなかったのか!?
*****
「やはり、唯一無二の魂だと感じたのは間違いなかったようです。そんな陛下だからこそ、これほどまでに人の心を惹きつけるのでしょう」
アルベルトは爽やかに、にこっと笑った。
「実は、騎士の位を頂いた時が初めてではなかったのです。……初めて貴方と出逢ったのは、私が12の時でした」
突然始まったアルベルトの自分語り。
というか、昔話?
アルベルトが12歳の時って。俺が3歳の時か?
会ってた?
記憶にないが。
「陛下……当時は殿下ですね。殿下は中庭で、不思議な歌を歌っておられました。それはそれは愛らしい声で、聴いた事のない言語、旋律を……」
と。
思わず聴き惚れるような美声で、高らかに歌ったのは。
バリバリのアニソンだった。
続いて歌われたのは、エロゲーのOPとED。
やめてえ、そんな腰が砕けそうな良い声でそんなしょーもない歌を歌わないでー!! 歌唱力の無駄遣い、イクナイ!
っていうか、一度聴いただけで覚えたのか? 記憶力すげえな!
ああ、そうだった。
3歳といえば、まだ、異世界の言葉を覚えられなくてイライラしてた頃だ。
しかも巻き舌とか、発音がやたら難しかったので。
とりあえず舌が回るよう、歌でも歌って発声練習しようと思って。人けのない中庭で特訓してたんだっけ。
あと、ストレス解消?
「殿下はその後、幼児用の絵本を一生懸命に読み上げておられました。先程の歌とは違い、まだ拙い発音がそれはもう、愛らしくて愛らしくて……!」
ナニ悶えてんだお前。
まあ幼児の俺も、尊みあふれるプリティさだっただろうがな!
*****
「物陰に潜んでいた衛兵に、あの愛らしい子はどこのご子息かと誰何したところ。我が国の王子、クリスティアン殿下と伺い。それは是非、ご挨拶をさせていただこうと、殿下の御前に参ったのです」
えっ。
うまく城から抜け出したつもりだったが。近衛騎士たちから生暖かく見守られてたのかよ。
うう、恥ずかしい。
「私は殿下に名と身分を名乗り、よろしければ絵本の読み聞かせをさせていただけないか請うたのですが……」
ふっ、とやるせない表情をした。
「殿下はいきなり絵本を私の眉間にぶつけ、城へ戻ってしまわれたのです」
俺の記憶にはないが。
それは多分、びっくりしたんだ。
誰もいないと思ってたのに、忍んで来たから。
不審者だと勘違いしたんだな。
まだ名乗られても、身分とか、よくわかんなかった頃だろうし。
アルベルトは自分の顔を撫でつつ言った。
「正直に申し上げますが。この顔に生まれて以来、見惚れる者はいても攻撃されたことは一度たりともありませんでした。士官学校でも笑顔を見せるだけで皆、敵意を失うほどで……」
お前……。
自分の顔が綺麗なこと、ガッツリ自覚してたんだな……。
「私は王宮勤めの騎士になることを決め、家を出ました。そして騎士の位を戴き、殿下のお傍付き近衛騎士に抜擢されたのです。しかし。……殿下は私の顔を一切覚えておられませんでした……。その上、ご不快そうなお顔をされて……」
当時のことを思い出したのか、がっくりしている。
ご自慢の美貌が通用しなかったことが、よほどショックだったようだ。
だって。
いくら綺麗でも、男じゃん?
おいおいまた新しいイケメンが来たよ……ってうんざりしてたんだろう。
……お、復活した。
「ですが、顔合わせの後、殿下は近衛騎士である私の手を引いてお茶に誘ってくださり、遊びに加えてくださった。私は、天にも昇る心地でした」
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