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祈
総合プロデュース希望
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宮島は私を顎で示して言った。
「こいつんちお金持ちそうだし、養ってもらったら?」
「冗談。自分の食い扶持くらい、自分で稼ぎたいし。恋愛もそうだけど、一人に縛られるのはお断り」
永遠は即答した。
残念ながら、金銭では靡いてくれないのだ。
そこが魅力的でもあるのだが。
「やだ、イスミンったら顔のわりに男らしい! 養って!」
「顔のわりにってどういう意味だよ」
「貢がれるのが当然な女王様みたいなのにカッコイイってこ・と!」
どさくさに紛れて永遠のやわらかな頬をつつこうとした宮島の指を掴んで。
やや乱暴に振り払うと。
「いてて。おっかないボディーガードが着いちゃったみたいだな」
大袈裟に、指にふうふう息を吹きかけて言った。
*****
「今は伊角君のマネージャーのようなものだ」
送迎から、総合プロデュース。
食事の管理もしているしな。
「あ、黒塗りの車がイスミンのこと迎えに来てたって言ってたの、お前だったんだ?」
あえて肯定はせず。
どういうことか訊いてみる。
「黒塗りの車?」
永遠が高級車に乗り降りするところを目撃した、という報告がいくつか入っていたようだ。
特定されないよう、一応、毎日違う車種にさせているが。
見られていたのか。
ファン同士、グループチャットで情報を共有してるようだ。
それは後でチェックしておこう。
目に余るようなら、通信会社に圧力をかけて潰す。
いや、弁護士に頼んだ方が早いか……?
「いちお、許可なく写メ禁止ってルールだから安心しろよ?」
その話は初耳だったようで。
表情を曇らせた永遠に、宮島は慌てて言った。
そういえば。
話している途中に割り込んでくるような者は宮島くらいで。
女生徒らは携帯カメラを向けるでもなく、遠巻きにこちらを見ている。
ずいぶんお行儀が良い子たちだと思っていのだが。
ファンクラブが目を光らせていて、抜け駆け禁止を徹底しているようだ。
目に余る行為は、男でも許されないという。
「女の子の間じゃ単独で声掛けや抜け駆け禁止令とか大変らしいぞ。あんまり近づき過ぎると、男でも呼び出し喰らうから」
ファンクラブに呼び出されるかもしれないとのこと。
気に留めておこう。
「気をつけろよ、ジャーマネさん?」
バシッ、と肩を叩かれ。
見ると、宮島は怪訝そうな顔をしていた。
威圧感を与えないよう猫背にし、着やせして見えるような服を選んでいるのだが。
思ったよりもがっしりしているのを、不思議に思ったのだろう。
「ああ、忠告は聞いておこう。……そろそろ講義の時間だ。行こう」
もう一度、確かめようとする手から、さり気なく避ける。
「あれ、イスミン顔真っ赤だよ? 風邪?」
「何でもない」
永遠は耳まで真っ赤になっていた。
何を考えていたのだろう?
*****
学食のテーブルで、弁当を広げる。
私の弁当は、肉が中心だ。やはり和牛は美味い。
とろけるようである。
これを知ると、外国の肉などサンダルのように感じる。
日本人の舌に合うだけかもしれないが。
「いーなあああ」
カレーライスの皿を前に。
宮島は、欠食児童のように餓えた目で私達の弁当を見ている。
「いいからカレー食え」
永遠は素っ気なく言った。
「料金を払うなら、ついでに注文してもいいが?」
2人前も3人前もそう変わらないが。
奢ってやるほどの仲でもない。
「でもそれお高いんでしょ? 千円以上は無理!」
宮島はわっ、と泣き真似をした。
学食のカレーは380円だそうだ。
驚くほど安いのは、学生相手で多売するからだろうか。
国立は貧富の差も激しいだろう。勤労学生もいる。
それで、赤字覚悟で値段設定を下げているのかもしれない。
「千円? 桁が違う。ランチは一万八千円からだ」
夜は五万からだったか。一見の客でも入れる、そう敷居は高くない店だが。
最高の材料を吟味しているので、自然と価格も上がるのだ。
「ひえええええ、住む世界が違うよう」
そこまで手が届かないほどでもないだろうに。
無意味に高級感を出し、高額な価格を取る店など数多あるが。
「ほら、一切れやるから。黙って食事しなさい」
「神!」
永遠は黙々と弁当を食べている。
好きなおかずがあると、微笑むのが可愛い。
毎日この笑顔を見ていたいものだ。
永遠に見惚れながら。
横目でそろそろと私の弁当に手を伸ばしてくる宮島の手を払いつつ、食事を終えた。
*****
午後の講義も終え。
警備の者が目隠しをしている間に、永遠を車にエスコートする。
今日は特に寄りたいところも無いようなので、そのまま家まで走らせた。
特に尾行されてもいないようだ。
やはり永遠の信奉者はお行儀が良い。嫌われたくないからだろうか。
しばらく見ていて思ったのは、女生徒で永遠に直接声を掛けてくるのは、容姿も並み以上で身形に気を遣っている者ばかりだった。
男でも、合コンの常連らしい、いわゆる”イケメン”ばかりである。
宮島を除いて。
他は憧れの目で見ている。
自分の容姿に相当自信が無ければ、永遠に声を掛ける勇気はないのだろう。
……ということは。
この変装はかえって目立っているのではないだろうか?
気付かれずに観察するのには非常に役立ったのだが。
*****
「何でいつの間にか時計つけてるんだよ……」
家に着いて。
永遠から手を差し出され、恭しい態度で時計を外す。
実は、色違いのをいくつか購入してあるのだが。
それは言わないでおこう。
「こいつんちお金持ちそうだし、養ってもらったら?」
「冗談。自分の食い扶持くらい、自分で稼ぎたいし。恋愛もそうだけど、一人に縛られるのはお断り」
永遠は即答した。
残念ながら、金銭では靡いてくれないのだ。
そこが魅力的でもあるのだが。
「やだ、イスミンったら顔のわりに男らしい! 養って!」
「顔のわりにってどういう意味だよ」
「貢がれるのが当然な女王様みたいなのにカッコイイってこ・と!」
どさくさに紛れて永遠のやわらかな頬をつつこうとした宮島の指を掴んで。
やや乱暴に振り払うと。
「いてて。おっかないボディーガードが着いちゃったみたいだな」
大袈裟に、指にふうふう息を吹きかけて言った。
*****
「今は伊角君のマネージャーのようなものだ」
送迎から、総合プロデュース。
食事の管理もしているしな。
「あ、黒塗りの車がイスミンのこと迎えに来てたって言ってたの、お前だったんだ?」
あえて肯定はせず。
どういうことか訊いてみる。
「黒塗りの車?」
永遠が高級車に乗り降りするところを目撃した、という報告がいくつか入っていたようだ。
特定されないよう、一応、毎日違う車種にさせているが。
見られていたのか。
ファン同士、グループチャットで情報を共有してるようだ。
それは後でチェックしておこう。
目に余るようなら、通信会社に圧力をかけて潰す。
いや、弁護士に頼んだ方が早いか……?
「いちお、許可なく写メ禁止ってルールだから安心しろよ?」
その話は初耳だったようで。
表情を曇らせた永遠に、宮島は慌てて言った。
そういえば。
話している途中に割り込んでくるような者は宮島くらいで。
女生徒らは携帯カメラを向けるでもなく、遠巻きにこちらを見ている。
ずいぶんお行儀が良い子たちだと思っていのだが。
ファンクラブが目を光らせていて、抜け駆け禁止を徹底しているようだ。
目に余る行為は、男でも許されないという。
「女の子の間じゃ単独で声掛けや抜け駆け禁止令とか大変らしいぞ。あんまり近づき過ぎると、男でも呼び出し喰らうから」
ファンクラブに呼び出されるかもしれないとのこと。
気に留めておこう。
「気をつけろよ、ジャーマネさん?」
バシッ、と肩を叩かれ。
見ると、宮島は怪訝そうな顔をしていた。
威圧感を与えないよう猫背にし、着やせして見えるような服を選んでいるのだが。
思ったよりもがっしりしているのを、不思議に思ったのだろう。
「ああ、忠告は聞いておこう。……そろそろ講義の時間だ。行こう」
もう一度、確かめようとする手から、さり気なく避ける。
「あれ、イスミン顔真っ赤だよ? 風邪?」
「何でもない」
永遠は耳まで真っ赤になっていた。
何を考えていたのだろう?
*****
学食のテーブルで、弁当を広げる。
私の弁当は、肉が中心だ。やはり和牛は美味い。
とろけるようである。
これを知ると、外国の肉などサンダルのように感じる。
日本人の舌に合うだけかもしれないが。
「いーなあああ」
カレーライスの皿を前に。
宮島は、欠食児童のように餓えた目で私達の弁当を見ている。
「いいからカレー食え」
永遠は素っ気なく言った。
「料金を払うなら、ついでに注文してもいいが?」
2人前も3人前もそう変わらないが。
奢ってやるほどの仲でもない。
「でもそれお高いんでしょ? 千円以上は無理!」
宮島はわっ、と泣き真似をした。
学食のカレーは380円だそうだ。
驚くほど安いのは、学生相手で多売するからだろうか。
国立は貧富の差も激しいだろう。勤労学生もいる。
それで、赤字覚悟で値段設定を下げているのかもしれない。
「千円? 桁が違う。ランチは一万八千円からだ」
夜は五万からだったか。一見の客でも入れる、そう敷居は高くない店だが。
最高の材料を吟味しているので、自然と価格も上がるのだ。
「ひえええええ、住む世界が違うよう」
そこまで手が届かないほどでもないだろうに。
無意味に高級感を出し、高額な価格を取る店など数多あるが。
「ほら、一切れやるから。黙って食事しなさい」
「神!」
永遠は黙々と弁当を食べている。
好きなおかずがあると、微笑むのが可愛い。
毎日この笑顔を見ていたいものだ。
永遠に見惚れながら。
横目でそろそろと私の弁当に手を伸ばしてくる宮島の手を払いつつ、食事を終えた。
*****
午後の講義も終え。
警備の者が目隠しをしている間に、永遠を車にエスコートする。
今日は特に寄りたいところも無いようなので、そのまま家まで走らせた。
特に尾行されてもいないようだ。
やはり永遠の信奉者はお行儀が良い。嫌われたくないからだろうか。
しばらく見ていて思ったのは、女生徒で永遠に直接声を掛けてくるのは、容姿も並み以上で身形に気を遣っている者ばかりだった。
男でも、合コンの常連らしい、いわゆる”イケメン”ばかりである。
宮島を除いて。
他は憧れの目で見ている。
自分の容姿に相当自信が無ければ、永遠に声を掛ける勇気はないのだろう。
……ということは。
この変装はかえって目立っているのではないだろうか?
気付かれずに観察するのには非常に役立ったのだが。
*****
「何でいつの間にか時計つけてるんだよ……」
家に着いて。
永遠から手を差し出され、恭しい態度で時計を外す。
実は、色違いのをいくつか購入してあるのだが。
それは言わないでおこう。
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