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レティシアにて
イニス:墜ちた世界で
僕は、いじめという名の暴力から永遠に逃れたくて、マンションの屋上から飛び降りた。
……はずだった。
あの高さから、頭から落ちた。意識はあった。
首に激痛が走り、頭蓋骨が砕けるような音を聞いた覚えがある。
そして、意識が途絶えた。
確かに死んだはずだ。
それなのに。
気がついたら薄汚い部屋の固いベッドに寝かされていて。
何故か股間が燃えるように痛かった。
頭がおかしくなりそうなほどの激痛に苦しんでいたら。
左目に眼帯をした、色の黒い男が何か言って、僕にどろっとした苦いものを飲ませた。
それで痛みは薄れた。痛み止めのようだ。
痛みを訴えるたびに、それを飲まされた。
わけがわからなかった。
ここはどこで、何故僕はベッドに身体を固定されて寝かされているのだろうか。この股間の痛みはいったい何なのか。
男は日本人ではないようだ。言葉が通じない。
そして、白衣でもないし、医療関係者でもないと思う。薄汚れた服を着ていた。
見たところ、病院ではないだろう。衛生観念などなさそうな部屋だった。
男は、献身的に看病してくれたが。
それは決して愛情からではないことが、その目つきでわかった。
あれは、モノを見る目だ。覚えがある。
Aたちが僕を見る目。
人を、人として扱わない相手に対してする目だった。
ここは、地獄なのだろうか。
自殺した者は、天国には行けないという。
では、僕のような者への救いは、どこにあるのだろう。
◆◇◆
痛みのあまり、尿意はあるのにおしっこができない。
すると、眼帯の男にパンパンに張った膀胱を押されて。包帯から飛び出ているストローの先から、赤い尿が出た。血尿だった。
痛くて、死ぬかと思った。これなら死んだほうがマシだと思った。
一度、もう死んだはずなのに。
何で死ねずにこんな目に遭っているんだろう。
笑えない冗談だ。
しばらくして、包帯が外されて。
僕は性器を……男である証を、すべて失ったことを知った。
信じられなかった。
何度も見て。
何度も触って確かめたけれど。
そこには何もなかった。尿を通すためのストローがあるだけだった。
事故で失ったのだろうか?
いや、床のあちこちに染み付いたような血。手術の道具のようなもの。
この眼帯の男に切り取られたのだと確信した。
でも、男の目的がわからなかった。何故、そんなことをしたのか。
どんな理由で、僕の性器を切り落としたのか。
悪い夢だと思いたかったけど。
あの痛みは夢ではない。確かに現実だったと教えていた。
怖くて逃げだしたかったけど。
男に逆らったり、逃げようとは思わなかった。
こんな真似をする人間だ。
怒らせたら何をされるかわかったもんじゃない。
今度は逃げられないように足を切り落とされるかもしれない。
幸い、男が僕に蹴ったり殴ったりの乱暴を働くことはなかった。
ただ看病をするだけで。
こういう場合、男を憎むのが正解なのだろうか?
でも、憎しみはわいてこなかった。
どこかまだ、他人事のような気分だったのかもしれない。
僕はただ、困惑していただけだった。
◆◇◆
ストローを引き抜かれて。
しばらくの間は、だらだらと勝手におしっこが垂れてしまっていた。
とても恥ずかしかった。
でも、あるべきものが、突然なくなってしまったのだ。仕方ないと恥ずかしいのを我慢していた。
どうしていいかわからなかったが。
ある日、股間の筋肉をぎゅっと締めると、自分の意思で止められるのがわかった。
徐々にコツがわかり、垂れ流すことはなくなった。
男は僕がもらしても怒ることはなかったけど。
我慢できるようになったら、褒めるように頭を撫でた。それを嬉しく思ってしまった。
眼帯の男は、僕のお尻に油を塗りつけて。度々、先の丸まった棒を差し込んでいた。
その棒は、日に日に大きく、太くなっていった。
初めのうちは、違和感しかなかった。
でも、しばらくして、棒を出し入れされていると、おかしな気持ちになってきた。
ぞくぞくするのに。発散する方法がない。
性器を切り取られたせいだ。
睾丸もない。だから、それを発散できない。
さながら地獄のようだった。
地獄から逃げて、また他の地獄に来てしまったわけだ。
◆◇◆
ある日、足首に、枷をはめられて。
ベッドだけしかない、薄汚い、饐えたにおいがする狭い部屋に連れて行かれた。
枷は、鎖でベッドの支柱と繋げられた。
裸のまま横になるように促され。
そうしていると。
見知らぬ男が入ってきた。
薄暗い部屋だったので、男の顔は覚えていない。
身体はとても大きく、腕は丸太のようで。
何をされるのかと怯える僕に、男は何か言ったようだけど。
言葉はまったくわからなかった。
僕はただ、首を横に振っていた。
男は、諦めたようなそぶりをし、僕をうつ伏せにさせた。
ぐにぐにと、お尻に指を突っ込まれて。
しばらくして、男の性器を突っ込まれた。
犯されたのだ。
痛みに泣き叫ぶ僕の後頭部を押さえつけ、男は腰を何度も打ち付けた。
男の性器は、眼帯の男が使った棒よりも大きくて。お腹が破れるかと思った。
痛くてこわくて、死ぬかと思った。
お腹が熱くなり。
中の性器をきつく締め付けたのがわかった。
男はよくできた、というように僕の頭を熊のように大きな手で撫でて。
行為が再開された。
……はずだった。
あの高さから、頭から落ちた。意識はあった。
首に激痛が走り、頭蓋骨が砕けるような音を聞いた覚えがある。
そして、意識が途絶えた。
確かに死んだはずだ。
それなのに。
気がついたら薄汚い部屋の固いベッドに寝かされていて。
何故か股間が燃えるように痛かった。
頭がおかしくなりそうなほどの激痛に苦しんでいたら。
左目に眼帯をした、色の黒い男が何か言って、僕にどろっとした苦いものを飲ませた。
それで痛みは薄れた。痛み止めのようだ。
痛みを訴えるたびに、それを飲まされた。
わけがわからなかった。
ここはどこで、何故僕はベッドに身体を固定されて寝かされているのだろうか。この股間の痛みはいったい何なのか。
男は日本人ではないようだ。言葉が通じない。
そして、白衣でもないし、医療関係者でもないと思う。薄汚れた服を着ていた。
見たところ、病院ではないだろう。衛生観念などなさそうな部屋だった。
男は、献身的に看病してくれたが。
それは決して愛情からではないことが、その目つきでわかった。
あれは、モノを見る目だ。覚えがある。
Aたちが僕を見る目。
人を、人として扱わない相手に対してする目だった。
ここは、地獄なのだろうか。
自殺した者は、天国には行けないという。
では、僕のような者への救いは、どこにあるのだろう。
◆◇◆
痛みのあまり、尿意はあるのにおしっこができない。
すると、眼帯の男にパンパンに張った膀胱を押されて。包帯から飛び出ているストローの先から、赤い尿が出た。血尿だった。
痛くて、死ぬかと思った。これなら死んだほうがマシだと思った。
一度、もう死んだはずなのに。
何で死ねずにこんな目に遭っているんだろう。
笑えない冗談だ。
しばらくして、包帯が外されて。
僕は性器を……男である証を、すべて失ったことを知った。
信じられなかった。
何度も見て。
何度も触って確かめたけれど。
そこには何もなかった。尿を通すためのストローがあるだけだった。
事故で失ったのだろうか?
いや、床のあちこちに染み付いたような血。手術の道具のようなもの。
この眼帯の男に切り取られたのだと確信した。
でも、男の目的がわからなかった。何故、そんなことをしたのか。
どんな理由で、僕の性器を切り落としたのか。
悪い夢だと思いたかったけど。
あの痛みは夢ではない。確かに現実だったと教えていた。
怖くて逃げだしたかったけど。
男に逆らったり、逃げようとは思わなかった。
こんな真似をする人間だ。
怒らせたら何をされるかわかったもんじゃない。
今度は逃げられないように足を切り落とされるかもしれない。
幸い、男が僕に蹴ったり殴ったりの乱暴を働くことはなかった。
ただ看病をするだけで。
こういう場合、男を憎むのが正解なのだろうか?
でも、憎しみはわいてこなかった。
どこかまだ、他人事のような気分だったのかもしれない。
僕はただ、困惑していただけだった。
◆◇◆
ストローを引き抜かれて。
しばらくの間は、だらだらと勝手におしっこが垂れてしまっていた。
とても恥ずかしかった。
でも、あるべきものが、突然なくなってしまったのだ。仕方ないと恥ずかしいのを我慢していた。
どうしていいかわからなかったが。
ある日、股間の筋肉をぎゅっと締めると、自分の意思で止められるのがわかった。
徐々にコツがわかり、垂れ流すことはなくなった。
男は僕がもらしても怒ることはなかったけど。
我慢できるようになったら、褒めるように頭を撫でた。それを嬉しく思ってしまった。
眼帯の男は、僕のお尻に油を塗りつけて。度々、先の丸まった棒を差し込んでいた。
その棒は、日に日に大きく、太くなっていった。
初めのうちは、違和感しかなかった。
でも、しばらくして、棒を出し入れされていると、おかしな気持ちになってきた。
ぞくぞくするのに。発散する方法がない。
性器を切り取られたせいだ。
睾丸もない。だから、それを発散できない。
さながら地獄のようだった。
地獄から逃げて、また他の地獄に来てしまったわけだ。
◆◇◆
ある日、足首に、枷をはめられて。
ベッドだけしかない、薄汚い、饐えたにおいがする狭い部屋に連れて行かれた。
枷は、鎖でベッドの支柱と繋げられた。
裸のまま横になるように促され。
そうしていると。
見知らぬ男が入ってきた。
薄暗い部屋だったので、男の顔は覚えていない。
身体はとても大きく、腕は丸太のようで。
何をされるのかと怯える僕に、男は何か言ったようだけど。
言葉はまったくわからなかった。
僕はただ、首を横に振っていた。
男は、諦めたようなそぶりをし、僕をうつ伏せにさせた。
ぐにぐにと、お尻に指を突っ込まれて。
しばらくして、男の性器を突っ込まれた。
犯されたのだ。
痛みに泣き叫ぶ僕の後頭部を押さえつけ、男は腰を何度も打ち付けた。
男の性器は、眼帯の男が使った棒よりも大きくて。お腹が破れるかと思った。
痛くてこわくて、死ぬかと思った。
お腹が熱くなり。
中の性器をきつく締め付けたのがわかった。
男はよくできた、というように僕の頭を熊のように大きな手で撫でて。
行為が再開された。
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