33 / 56
総帥・オンステージを見せつけられました。
しおりを挟む
鏡の中で。
ヴィットーリオと視線が合って。微笑まれる。
なんて綺麗な笑顔なんだろう。
何度見ても、目を奪われてしまう美貌。
こんな美しい男が。
僕だけを死ぬほど愛しているだなんて。
本当に、夢のようだ。
上からも、横からも。
色々な角度から、ヴィットーリオに貫かれている姿を見せ付けられた。
自分が誰に抱かれているかを、ちゃんと自覚しろ、というように。
こうして見せられなくても。
もう、嫌と言うほど理解してるのに。
この世の誰でもない。
ヴィットーリオ以外に、こんな。
自分の全てをさらけ出すような、恥ずかしいことをさせるなんて、ありえないって。
*****
「すっかりここも感じるようになったね? 私が、そうなるようにしたのだが。美味しそうな色だ」
くにくにと乳首を捏ねられて。
その度に、中に入ってるものをきゅっと締め付けてしまっているのがわかる。
「ひ、あっ、あ、……ん、ああ、」
鏡の壁に手をついて。
立ったまま、後ろから、貫かれてる。
ヴィットーリオは動いてないのに、勝手に腰が揺れてしまう。
悦い場所に当たるよう、求めて。
「ほら、俯かないで。顔を上げて、私によく見せなさい。快楽に蕩けた君の顔を」
……鏡で、ぜんぶ見えてるくせに。
それはお互い様だけど。
もう、体重を支えている手にも足にも力が入らなくなってきた。
内股が、がくがくと震えて。
「あぁ、も、おねがい。こっちじゃなくて、」
胸を弄っている手を、僕の腰に回して、しっかり掴んで欲しい。
嵐のような激しさで。
めちゃくちゃに揺さぶって、突き上げて欲しい。
ねだると、すぐに願い通りにしてくれた。
焦らすつもりだったけど、自分も我慢できなくなってしまった、という。
焦らすなっての!
*****
お湯で濡らし、絞ったタオルで身体を拭われて。
シャワーを浴びてくるから、ここで見ていて、と言われた。
「……?」
ベッドから動く気力はないけど。
何だろう。
ヴィットーリオが浴室に入って、風呂場の電気が点いたら。
鏡だったのが、向こう側が丸見え状態に。
ああ。マジックミラーって、こんなはっきり見えるもんなのか。
ヴィットーリオは、するりとバスローブを脱いで。
こちらを向いて、シャワーを浴びはじめた。
口元は薄く笑みを浮かべてるけど。
また何かろくでもないこと考えてるんだろうな。
……何だか手つきが妙にいやらしいんだけど。
どういうつもりだろう。
こちらが見えてるのかと思うくらい正確に、まっすぐ僕のほうに視線を向けながら。
まるで見せ付けるみたいに、自分の手で身体を洗ってる。
手が動くたびに、筋肉が隆起して。
天才彫刻家の彫り上げた最大傑作の如く完璧な肉体。
全身が芸術品と言ってもいいくらいだ。
思わず、見惚れてしまう。
ヴィットーリオの手は、見事に割れた腹筋から、下腹部へ。
通常時でも大きな性器を持ち上げた。
ああ、剥けてるから洗いやすいだろうな、と思ってしまう火星人。
ボディソープって、割りとしみるよね。
*****
宗司、と言ったのは。
唇の動きでわかった。
自慰するように、性器を握っている手を動かしている。
……何を見せられているんだろうか。
内心は、ヴィットーリオの謎の行動に呆れてるのに。
何故か、身体は勝手に熱くなってきている。
中が、疼いてる。
あれで、貫かれたいと。
抱き締められたいと。
身体が切望している。求めている。
すっかり男に……、いや、ヴィットーリオに抱かれる身体にされてしまったから。
「……ヴィック、」
名前を呼んだら。
身体を拭くのもそこそこに、こっちに戻ってきた。
「それ、……入れて?」
足を抱え上げると。
熱い身体が覆い被さってきた。
*****
僕はもう、ぐったりした状態で。
指一本動かせない状態だというのに。
ヴィットーリオは、手早く着替えて、僕に服を着させると。
ひょいと抱き上げて、自分の上着を僕の腰に掛けた。
ああ、上着でスカートの中が見えないようにガードするのか……。紳士だね。
使用済みのコンドームはゴミ箱に捨てず、小さな袋に入れていた。
僕の精液は、持って帰るらしい。
その後、それをどう処置するつもりなのかは、恐ろしくて聞けない。
「可愛い私の宗司。日本に来る用事は、この先もまだ何度かあるはずだな。その後はまた、こうして愉しもうか」
ヴィットーリオは、やたら上機嫌だ。
ああ、一周忌とか三周忌とかあるんだっけ?
それで日本に来るから?
法事のすぐ後にラブホ直行って、バチ当たりな気もするけど。
そういうの、外国にはない行事みたいだし。
イベントみたいに考えてるのかな?
故人の死を悼むより、生きてる者はこの世を謳歌して人生を楽しめ、みたいな感じか。
ラテンのノリで。
「プール付きというのもあるそうだが。盆の後にでもどうだろう」
いや、ラブホテル体験はもう充分。
お腹いっぱいだよ!
*****
ヴィットーリオは、料金の支払いを済ませて。
スキップでもしそうな軽い足取りで部屋を出て、出口に向かっている。
あんなに精力と体力を使った後なのに。
何でこんなに元気なんだろう……。
本当は人類じゃないって言われても、信じられる自信がある。
駐車場に戻ると。
恭しく一礼した南郷さんが車のドアを開けてくれた。
「ありがとう」
お礼を言うと、にっこり笑った。
「対象、無事到着。じゃ、皆撤収してくれ。ごくろうさん」
インカムで、誰かに指示をした。
今回に限り、領収書の名前は上様でも受領するぞ、とか言ってる。
何かと思ったら。
このホテルの全部屋に、南郷さんの部下が前もって控えていたらしい。
セキュリティの都合上、それが一番簡単だったとか。
普通にホテルを取る場合も、警備をするには最上階の端が望ましく。
近接の部屋は関係者が確保。できれば真下の部屋も抑えておきたいとか。
VIPの警備って、ホテルに泊まるのすら、色々考えないといけないのか。
大変だ。
「ラブホテルは料金が安いし、数時間なら部屋を抑えるのも楽なので助かりましたよ」
南郷さんは笑った。
そういえば。
日本のラブホについて、ずいぶん下調べをして、好みのホテルを探したようなことは言ってたけど。
これ、思いつきの突発的な行動だった訳じゃなく、全て予定通りの行動で。
このホテル、丸ごと貸しきり状態だったの!?
道理で誰にも会わないと思った!
ヴィットーリオと視線が合って。微笑まれる。
なんて綺麗な笑顔なんだろう。
何度見ても、目を奪われてしまう美貌。
こんな美しい男が。
僕だけを死ぬほど愛しているだなんて。
本当に、夢のようだ。
上からも、横からも。
色々な角度から、ヴィットーリオに貫かれている姿を見せ付けられた。
自分が誰に抱かれているかを、ちゃんと自覚しろ、というように。
こうして見せられなくても。
もう、嫌と言うほど理解してるのに。
この世の誰でもない。
ヴィットーリオ以外に、こんな。
自分の全てをさらけ出すような、恥ずかしいことをさせるなんて、ありえないって。
*****
「すっかりここも感じるようになったね? 私が、そうなるようにしたのだが。美味しそうな色だ」
くにくにと乳首を捏ねられて。
その度に、中に入ってるものをきゅっと締め付けてしまっているのがわかる。
「ひ、あっ、あ、……ん、ああ、」
鏡の壁に手をついて。
立ったまま、後ろから、貫かれてる。
ヴィットーリオは動いてないのに、勝手に腰が揺れてしまう。
悦い場所に当たるよう、求めて。
「ほら、俯かないで。顔を上げて、私によく見せなさい。快楽に蕩けた君の顔を」
……鏡で、ぜんぶ見えてるくせに。
それはお互い様だけど。
もう、体重を支えている手にも足にも力が入らなくなってきた。
内股が、がくがくと震えて。
「あぁ、も、おねがい。こっちじゃなくて、」
胸を弄っている手を、僕の腰に回して、しっかり掴んで欲しい。
嵐のような激しさで。
めちゃくちゃに揺さぶって、突き上げて欲しい。
ねだると、すぐに願い通りにしてくれた。
焦らすつもりだったけど、自分も我慢できなくなってしまった、という。
焦らすなっての!
*****
お湯で濡らし、絞ったタオルで身体を拭われて。
シャワーを浴びてくるから、ここで見ていて、と言われた。
「……?」
ベッドから動く気力はないけど。
何だろう。
ヴィットーリオが浴室に入って、風呂場の電気が点いたら。
鏡だったのが、向こう側が丸見え状態に。
ああ。マジックミラーって、こんなはっきり見えるもんなのか。
ヴィットーリオは、するりとバスローブを脱いで。
こちらを向いて、シャワーを浴びはじめた。
口元は薄く笑みを浮かべてるけど。
また何かろくでもないこと考えてるんだろうな。
……何だか手つきが妙にいやらしいんだけど。
どういうつもりだろう。
こちらが見えてるのかと思うくらい正確に、まっすぐ僕のほうに視線を向けながら。
まるで見せ付けるみたいに、自分の手で身体を洗ってる。
手が動くたびに、筋肉が隆起して。
天才彫刻家の彫り上げた最大傑作の如く完璧な肉体。
全身が芸術品と言ってもいいくらいだ。
思わず、見惚れてしまう。
ヴィットーリオの手は、見事に割れた腹筋から、下腹部へ。
通常時でも大きな性器を持ち上げた。
ああ、剥けてるから洗いやすいだろうな、と思ってしまう火星人。
ボディソープって、割りとしみるよね。
*****
宗司、と言ったのは。
唇の動きでわかった。
自慰するように、性器を握っている手を動かしている。
……何を見せられているんだろうか。
内心は、ヴィットーリオの謎の行動に呆れてるのに。
何故か、身体は勝手に熱くなってきている。
中が、疼いてる。
あれで、貫かれたいと。
抱き締められたいと。
身体が切望している。求めている。
すっかり男に……、いや、ヴィットーリオに抱かれる身体にされてしまったから。
「……ヴィック、」
名前を呼んだら。
身体を拭くのもそこそこに、こっちに戻ってきた。
「それ、……入れて?」
足を抱え上げると。
熱い身体が覆い被さってきた。
*****
僕はもう、ぐったりした状態で。
指一本動かせない状態だというのに。
ヴィットーリオは、手早く着替えて、僕に服を着させると。
ひょいと抱き上げて、自分の上着を僕の腰に掛けた。
ああ、上着でスカートの中が見えないようにガードするのか……。紳士だね。
使用済みのコンドームはゴミ箱に捨てず、小さな袋に入れていた。
僕の精液は、持って帰るらしい。
その後、それをどう処置するつもりなのかは、恐ろしくて聞けない。
「可愛い私の宗司。日本に来る用事は、この先もまだ何度かあるはずだな。その後はまた、こうして愉しもうか」
ヴィットーリオは、やたら上機嫌だ。
ああ、一周忌とか三周忌とかあるんだっけ?
それで日本に来るから?
法事のすぐ後にラブホ直行って、バチ当たりな気もするけど。
そういうの、外国にはない行事みたいだし。
イベントみたいに考えてるのかな?
故人の死を悼むより、生きてる者はこの世を謳歌して人生を楽しめ、みたいな感じか。
ラテンのノリで。
「プール付きというのもあるそうだが。盆の後にでもどうだろう」
いや、ラブホテル体験はもう充分。
お腹いっぱいだよ!
*****
ヴィットーリオは、料金の支払いを済ませて。
スキップでもしそうな軽い足取りで部屋を出て、出口に向かっている。
あんなに精力と体力を使った後なのに。
何でこんなに元気なんだろう……。
本当は人類じゃないって言われても、信じられる自信がある。
駐車場に戻ると。
恭しく一礼した南郷さんが車のドアを開けてくれた。
「ありがとう」
お礼を言うと、にっこり笑った。
「対象、無事到着。じゃ、皆撤収してくれ。ごくろうさん」
インカムで、誰かに指示をした。
今回に限り、領収書の名前は上様でも受領するぞ、とか言ってる。
何かと思ったら。
このホテルの全部屋に、南郷さんの部下が前もって控えていたらしい。
セキュリティの都合上、それが一番簡単だったとか。
普通にホテルを取る場合も、警備をするには最上階の端が望ましく。
近接の部屋は関係者が確保。できれば真下の部屋も抑えておきたいとか。
VIPの警備って、ホテルに泊まるのすら、色々考えないといけないのか。
大変だ。
「ラブホテルは料金が安いし、数時間なら部屋を抑えるのも楽なので助かりましたよ」
南郷さんは笑った。
そういえば。
日本のラブホについて、ずいぶん下調べをして、好みのホテルを探したようなことは言ってたけど。
これ、思いつきの突発的な行動だった訳じゃなく、全て予定通りの行動で。
このホテル、丸ごと貸しきり状態だったの!?
道理で誰にも会わないと思った!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
286
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる