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11 大好きなあいつに見せてあげなよ※

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「ほらちゃんと気持ちよくなってるところ見せてあげないと」

「ぁっあっ、ごめんなさいっあっ…っっ」

「大嫌いな僕に気持ちよくされてるところ、大好きなあいつに見せてあげなよ」

 俺は窓に両手をつきながら、ガクガクする足でなんとか立っている。

 くちゅっ。ぐちゅっと背後から音がする。レオは俺の腰を掴み、後ろから何度もペニスを突っ込んだ。

「あっぁぁ…っうぅっ」

「クロ、前見ろっていってるだろ」

 王子は俺の口に指を突っ込むと舌を引き出した。

「んんっあっあんっぁんっ」

 何度も何度も奥に熱い精液を吐き出され、頭がくらくらしてきた。

びゅーっっ…っびゅ。

「あっんんんんんっんんっぐっ」

「イってるところ見られて興奮してるの」
 
「あっ」

 レオは後ろから俺の首を思い切り噛んだ。

「いだっいだぃいたぃ…っ」

「そんなにあいつが好き?」

「違うっ好きじゃないっ」

「へぇーじゃあ嫌い?」

「…っ」

「嫌いなら今後関わらなくていいよね?クロは当分あの部屋には出入り禁止だから」

「ぁっぁあ…っ」

「僕が結界を張った、誰一人として入れないあの部屋でずーっと誰とも関わらず過ごしてね」

「…っ、やだっ」

 あの部屋で今後も監禁されて続けるなんて考えただけでゾッとした。

「君には僕がいれば十分だよ」

「はぁ、はぁっ…はぁぁ…っ」

「もう一回出すよ」

びゅるるるるっ。びゅっびゅっ。

「あっああああっんんんん」

 どぷどぷと中にいつもよりたくさんの熱い液が注がれた。

「ははっ…クロ…やっぱり閉じ込めておくべきだったね」

「…っ」

俺は耐えきれなくなってその場に膝をつく。

「クロ、ほら立て」

「まって…っ」

「待たない。クロは誰のペットなの?」

 王子は顔をぐっと近づけると、真っ赤な瞳でこちらを見つめた。

「ぁぅ…ぁあ…れおっれおのっ」

「そうだよね。じゃあ他の男に懐かないで」

「ぁっあ…」

 ガブッと首筋を噛まれて痛みと興奮で体が熱い。そこで俺は意識を手放した。










 次に目が覚めた場所はベッドの上だった。窓の外を見ると夕方になっている。
 
 あれ…?俺なんでここに。

 そうだ。一瞬で頭の中にさっきの光景がフラッシュバックしてきた。キレた王子に拐われて…それから…。

 体は回復魔法かけてもらったのか別にどこも痛くなかったが、精神的な疲労がドッと押し寄せた。

「くそあいつ…」

 あんなところで無理やりされたこと、噛み付つかれたことに腹が立ってきた。自分のペットが他人に懐いたことが相当気に食わなかったのか、なかなか離してもらえずひどい目にあった。

「寝坊助だね」

 聞き慣れた憎らしい声がして、顔を向けると案の定そこには王子がいた。彼は壁にもたれかかりながらこちらをニヤニヤ見つめていた。長めの銀髪が鼻にさらっとかかって金色のピアスが煌めいた。

「誰のせいだと思ってんだよ」

「僕のせいならすごく嬉しいな」

 不機嫌をあらわにして睨みつけるが、それに怯む様子はなく、むしろ男は楽しげだった。

「君が気絶したあと兄さんと話したんだ」

「はあ」

 さっき突然消えたこと、お兄さんとリアラはどう思っているのだろうか。

「そしたらこれの作り方教えてもらえたよ」

 こちらの心配をよそに王子はポケットから謎の瓶を取り出した。

「なんだそれ」

 王子が取り出したのは水色の丸い瓶だった。中にはキラキラした粉が入っている。彼はカポッと蓋を開けると粉を手のひらに取った。

 するとその瞬間、懐かしくなるような優しい日だまりの香りがあたりに充満した。これ、さっき嗅いだ匂いだ。レオのお兄さんと同じ匂い…。

 なんだか頭がぽけーっとしてきた。

「これはね獣人が好む匂いらしいよ。どう?」

 甘い香りだった。たださっきの匂いよりももっと強く、濃い香りでめまいがする。

…ぼふっ。

 俺はベッドに再度倒れた。

「んー…っ」

「クロ、大丈夫?あーやっぱり原液はだめだったかな」















★王子視点

 クロはベッドに横たわるとはぁはぁと浅い呼吸を繰り返した。頬はピンク色に染まっており色気がすごい。瞳孔がハートになっている。

「クロ」

 さっきまで怒っていたのに、名前を優しく囁くと彼はぎゅっと僕の手を掴んだ。そしてそのまま起き上がると抱きついてくる。

 僕は想定外の出来事に目を見開いた。今までこちらから強要しない限りこんなことしてくれなかったのに…。
 クロから愛情表現してくれるなんて…。

 感動とドキドキが混ざって心臓がうるさい。自分の世界一愛しい人を強く抱きしめた。

 さっき、兄がクロに擦り寄られているのを見てひどく嫉妬した。殺してやろうかと思った。この瞳に映るのは僕だけでいいんだ。

 僕だけじゃないといけない。

「どうしたの?」

 クロがじーっとこちらを見つめるので尋ねると、今度は軽くキスまでしてくれた。

 ちゅっ。と唇と唇が触れ合う感触が心地良い。

「ん…はぁ、かわいい」

「んんっ」

ちゅっ…っ。ちゅっ。

 一生懸命舌をだして唇を求める姿に理性が効かなくなっていく。
 さっきあれだけしたのに、また下半身が熱くなってきた。本当にクロを前にすると僕は理性が効かなくなるらしい。

 かわいい。かわいい。もっと求められたい。

「クロ、好き…」

「俺もレオが好き。好き…だから」

 その言葉に一気に顔が赤面した。一番聞きたかった言葉だ。匂いのせいだとはいえ喜ばずにはいられなかった。

 今はまだこれでいい。この言葉が薬のせいだったとしてもかまわない。近い将来絶対に彼を僕のものにするのだから。

「好きだから…さ、あの…」

「ん?」

 クロは顔を真っ赤にしてまっすぐこちらを見つめている。

「気持ちいいことたくさんしよ…?」

 僕はその瞬間、彼を抱きしめた。


 指先で頬を撫でるとスリスリ顔をこすりつけてくる。もっと触ってとねだる姿がとても可愛い。いつもの挑戦的に睨みつけてくるクロもデレデレのクロも気持ちよくて可愛く鳴くクロも全部好きだ。

 彼はキスマークつけようと首に唇を近づけるが、なかなかうまくつかないらしい。ちゅっちゅと音を立てながら首を吸っている。なんだかくすぐったい。

 そんな仕草すら愛おしかった。僕は優しく髪をなでた。

「つかない…っなんでぇ…」

「もう少し強く吸ってごらん」

ぢゅっ…。

「んっ…っできた」

 赤い跡をつけて喜ぶ姿はとても愛おしくて、たったそれだけで我慢弱い僕の下半身は熱くなってしまう。

 クロは僕を押し倒し、馬乗りになると第一ボタンを外そうとした。しかし複雑な装飾が施されている服だからなかなかボタンが外れないのだろう。

 震える指でカリカリとボタンを引っ掻いている。ムスッとした顔で不満そうにする姿も愛おしい。

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