33 / 55
第五章 クラス対抗戦!
第31話 無双の予感
しおりを挟む
「ほっ!はっ!でゃあ!」
「せいっ!やっ!うおりゃあ!」
時刻としては、9:30。ノーティスは校庭の中央で行われている剣舞を
遠目に見物していた。
だが、剣舞には集中していないようで心ここにあらずといった様子だ。
「……おい、大丈夫か?」
「…………ん?ああ、大丈夫だよ。ちょっとこの後の作戦考えてただけ」
少し間を開けながらも俺はマロンに返事を返した。
「作戦……この後の団体戦だな。腕が鳴る……
だが、私も作戦通り行動しなきゃいけないか?
別の事を意識しながら戦うのは苦手なんだが……」
「ははっ、安心して。そう言うと思ってたからさ、マロンは特別扱いだよ。
マロンの役割は、突撃して倒せるだけ倒す。それだけ」
俺が笑いながらそういうとマロンは目を閉じてうなづいた。
どうやらお気に召したようだ。
「いやー美しい剣舞でしたね!続いては……」
そうしてると実況を務めているカイの声が響きわたった。
どうやら剣舞は終わって次の演目らしい。
「はーい!皆注目!」
ここぞとばかりに俺は手をパチパチと鳴らしながら声を挙げ、
その場にいたメンバーの注目を集める。
「どうした?リーダー?」
「お?なんだなんだ?」
カイなど居ないメンバーもいるが、六十人程が俺の方を向く。
「この後の陣形とかの話するから良く聞いていて欲しい、
今居ない奴にも後で伝えておいてくれ。
俺の言う通りに戦えれば青組には絶対勝てるから……」
……そう、今まで俺は一対一などばかりで、
前世のゲーム知識を使う機会は有って無いようなものだった。
だが、この団体戦は違う。前世のSRPG知識がフルに使う事が出来る。
つまり俺の勝ちは約束されたようなものだ……
「この中で槍を使える奴ら!手挙げて!」
三十人程が手を挙げた。
「じゃあ君達は槍で敵の剣士と戦ってくれ。
ただし、倒すより足止めを意識してほしい」
「んー……まぁほんとは剣が良いけど……お前の言う事だし大丈夫だろ」
カイの新聞で活躍を取り上げられたおかげか、皆納得してくれてるようだ。
「じゃあ残りの皆は斧か魔法。好きな方を選んでくれ」
「私は魔法かなー……」「俺は斧だ!敵の腕へし折ってやる!」
「なぁ、ノーティス。どういう作戦なのか私はいまいち分からないんだが……」
マロンがそう聞いてきたので、おさらいも兼ねて説明しようと思う。
まず、全体的に敵には剣士が多い。
だからSRPGの基本、「相性有利な武器で戦う」を徹底するために
剣士に有利な槍兵を味方に増やす。
(今回は校庭が戦場なので地形効果等は考え無くて良いものとする)
だが、付け焼き刃で無茶しても上手くいかないだろう。
だから槍兵の皆には足止めに集中してもらって、魔法による遠距離攻撃と、
斧による一撃必殺を狙う。
全体の流れはマロンを先頭に槍兵で突撃し、敵が槍兵に気をとられている
隙をついて魔法と斧で刈り取る。
……なかなか良い作戦じゃないか?
「なるほどな。たしか何かの本に、
槍で剣に勝つには三倍の腕が要るとあった……
確実に有利に立つ良い作戦だと思うぞ」
マロンにそう言われると俺としても自信が出てくる。
「なんかよ……作戦聞いたらいける気がしてきたぜ!優勝狙うか!」
だんだんと赤組全体の士気も上がって来たようだ。
きっと勝てるさ。俺はそう信じて疑わなかった。
*
一方その頃。青組もまた、作戦会議をしていた。
「まったく……嫌だね赤組の連中は……
ノーティスなんかに乗せられて盛り上がってさ……
おい!皆!俺の話も聞けよ!」
ラグロが叫ぶが、青組のメンバー達は目もくれない。
「はぁー……赤組は楽しそうだな……
うちのリーダーもノーティスくらいカリスマが有ってくれればいいのに……」
「ムキー!なんだいその言い草は!もう怒った!
おい、ライト!準備運動しとけよ!ほんとは黄組の時にお前を出すつもりだったけど……もういい!赤組との違いを見せてやれ!」
「……了解だよリーダー」
ライトは、眉一つ動かさずにラグロの急な作戦変更を了承し、剣を磨き始めた。
(ふふ……道が倒木で防がれて学園に行けなくなった時はどうなるかと思ったけど……転入そうそうこんなイベントで目立てるなんて……楽しみだなぁ……)
やはり無表情のまま、彼は心の中でそう語った。
「せいっ!やっ!うおりゃあ!」
時刻としては、9:30。ノーティスは校庭の中央で行われている剣舞を
遠目に見物していた。
だが、剣舞には集中していないようで心ここにあらずといった様子だ。
「……おい、大丈夫か?」
「…………ん?ああ、大丈夫だよ。ちょっとこの後の作戦考えてただけ」
少し間を開けながらも俺はマロンに返事を返した。
「作戦……この後の団体戦だな。腕が鳴る……
だが、私も作戦通り行動しなきゃいけないか?
別の事を意識しながら戦うのは苦手なんだが……」
「ははっ、安心して。そう言うと思ってたからさ、マロンは特別扱いだよ。
マロンの役割は、突撃して倒せるだけ倒す。それだけ」
俺が笑いながらそういうとマロンは目を閉じてうなづいた。
どうやらお気に召したようだ。
「いやー美しい剣舞でしたね!続いては……」
そうしてると実況を務めているカイの声が響きわたった。
どうやら剣舞は終わって次の演目らしい。
「はーい!皆注目!」
ここぞとばかりに俺は手をパチパチと鳴らしながら声を挙げ、
その場にいたメンバーの注目を集める。
「どうした?リーダー?」
「お?なんだなんだ?」
カイなど居ないメンバーもいるが、六十人程が俺の方を向く。
「この後の陣形とかの話するから良く聞いていて欲しい、
今居ない奴にも後で伝えておいてくれ。
俺の言う通りに戦えれば青組には絶対勝てるから……」
……そう、今まで俺は一対一などばかりで、
前世のゲーム知識を使う機会は有って無いようなものだった。
だが、この団体戦は違う。前世のSRPG知識がフルに使う事が出来る。
つまり俺の勝ちは約束されたようなものだ……
「この中で槍を使える奴ら!手挙げて!」
三十人程が手を挙げた。
「じゃあ君達は槍で敵の剣士と戦ってくれ。
ただし、倒すより足止めを意識してほしい」
「んー……まぁほんとは剣が良いけど……お前の言う事だし大丈夫だろ」
カイの新聞で活躍を取り上げられたおかげか、皆納得してくれてるようだ。
「じゃあ残りの皆は斧か魔法。好きな方を選んでくれ」
「私は魔法かなー……」「俺は斧だ!敵の腕へし折ってやる!」
「なぁ、ノーティス。どういう作戦なのか私はいまいち分からないんだが……」
マロンがそう聞いてきたので、おさらいも兼ねて説明しようと思う。
まず、全体的に敵には剣士が多い。
だからSRPGの基本、「相性有利な武器で戦う」を徹底するために
剣士に有利な槍兵を味方に増やす。
(今回は校庭が戦場なので地形効果等は考え無くて良いものとする)
だが、付け焼き刃で無茶しても上手くいかないだろう。
だから槍兵の皆には足止めに集中してもらって、魔法による遠距離攻撃と、
斧による一撃必殺を狙う。
全体の流れはマロンを先頭に槍兵で突撃し、敵が槍兵に気をとられている
隙をついて魔法と斧で刈り取る。
……なかなか良い作戦じゃないか?
「なるほどな。たしか何かの本に、
槍で剣に勝つには三倍の腕が要るとあった……
確実に有利に立つ良い作戦だと思うぞ」
マロンにそう言われると俺としても自信が出てくる。
「なんかよ……作戦聞いたらいける気がしてきたぜ!優勝狙うか!」
だんだんと赤組全体の士気も上がって来たようだ。
きっと勝てるさ。俺はそう信じて疑わなかった。
*
一方その頃。青組もまた、作戦会議をしていた。
「まったく……嫌だね赤組の連中は……
ノーティスなんかに乗せられて盛り上がってさ……
おい!皆!俺の話も聞けよ!」
ラグロが叫ぶが、青組のメンバー達は目もくれない。
「はぁー……赤組は楽しそうだな……
うちのリーダーもノーティスくらいカリスマが有ってくれればいいのに……」
「ムキー!なんだいその言い草は!もう怒った!
おい、ライト!準備運動しとけよ!ほんとは黄組の時にお前を出すつもりだったけど……もういい!赤組との違いを見せてやれ!」
「……了解だよリーダー」
ライトは、眉一つ動かさずにラグロの急な作戦変更を了承し、剣を磨き始めた。
(ふふ……道が倒木で防がれて学園に行けなくなった時はどうなるかと思ったけど……転入そうそうこんなイベントで目立てるなんて……楽しみだなぁ……)
やはり無表情のまま、彼は心の中でそう語った。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた 〜筋力Eのひ弱少年治癒士が高みを目指す!?〜
くまみ
ファンタジー
前世は空手部主将の「ゴリラ」男。転生先は……筋力Eのひ弱な少年治癒士!?
「資質がなんだ!俺の拳は魔法を超える!……と、思うけど……汗」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺は五里羅門(ごり・らもん) 35歳独身男だ。硬派すぎて女が寄り付かず。強すぎる空手愛と鍛え抜かれた肉体のせいで不本意ながら通称「ゴリラ」と呼ばれていた。
仕事帰りにダンプに跳ねられた俺が目覚めると、そこは異世界だった。だが転生した姿は前世とは真逆。
病弱で華奢。戦闘力最低と言われる職業の「治癒士」(ヒーラー)適正の10歳の少年・ノエル。
「俺は戦闘狂だぞ!このひ弱な体じゃ、戦えねぇ!
「華奢でひ弱な体では、空手技を繰り出すのは夢のまた夢……」
魔力と資質が全てのこの世界。努力では超えられない「資質の壁」が立ちふさがる。
だが、空手馬鹿の俺の魂は諦めることを知らなかった。
「魔法が使えなきゃ、技で制す!治癒士が最強になっちゃいけないなんて誰が決めた?」
これは魔法の常識を「空手の技」で叩き壊す、一人の少年の異世界武勇伝。
伝説の騎士、美少女魔術師、そして謎の切り株(?)を巻き込み、ノエルの規格外の挑戦が今始まる!
序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた
砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。
彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。
そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。
死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。
その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。
しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、
主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。
自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、
寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。
結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、
自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……?
更新は昼頃になります。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件
エース皇命
ファンタジー
前世で大好きだったファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・ヒーロー』の悪役、レッド・モルドロスに転生してしまった桐生英介。もっと努力して意義のある人生を送っておけばよかった、という後悔から、学院で他を圧倒する努力を積み重ねる。
しかし、その一生懸命な姿に、メインヒロインであるシャロットは惚れ、卒業式の日に告白してきて……。
悪役というより、むしろ真っ当に生きようと、ファンタジーの世界で生き抜いていく。
ヒロインとの恋、仲間との友情──あれ? 全然悪役じゃないんだけど! 気づけば主人公になっていた、悪役レッドの物語!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる