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被保護編 338年
338年2月3-1
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オーサーが王宮に住む事になった。
邸に部屋は残しておくが、毎日帰ってくる事はなくなる。
私やエランも食事は王宮でとることにするが、今までのように眠る前の語らいの時間は無くなるだろう。
レイは喜んでいるが苦しそうでもある。
毎日ベッドに侵入していながら何も出来ないのは、レイらしくないと言えばいいのか。帰ってからのレイらしいと言えばいいか、オーサーらしいと言えばいいか。
オーサーは変わりがない。
本当に何も変わらない。あそこまで自分に暴力を振るった男を欲しがるなんて呆れる。だがいつもの通り正しい。
最近は大学にも入り浸っている。
作物の実験場を作る事にはなったが、他にも医療や歴史などあらゆる研究者の話を聞いているそうだ。ファリオンがついていけないとぼやいていた。
大学と師範学校の予算について相談を受けている。マクシミリアン様に報告し、彼女の申請通り執行される見込みだ。
彼女は大変多忙で、しかも移動が多い。
休みは疲れたと言って部屋に篭りきるのを見かねて、レイが彼女の休みを増やした。
皆が働いている時に休めないと言っていたが、強制的に土曜日も休みにした。
それが良かった。少し余裕ができたようだ。
夕食にオーサーが作った食事が加わることが増えた。
変わった物が多い。彼女は私達に食べさせる事で一般に受け入れられるか確かめているようだ。彼女の行動には常に理由がある。
レイは単純に喜んでいる。厨房の彼女の手伝いをしている事もある。あれには目を疑った。
指示を待つのではなく灰汁を取るかや、微塵切りにするかと聞いていて、しかも包丁の使い方が上手い。
彼女は・・・猫と同じようにしっかり躾けたようだ。
猫達はオーサーの根気強い躾で、爪とぎは決められた場所でする。
食べ物に気を配り、レイが自分の皿の肉をやろうとすると叱られていた。
彼女は本当に猫を愛している。誰にも向けない表情で猫を撫で、レイがそれを羨ましそうに見つめている。夜に彼女の部屋から猫を出すのは嫉妬だ。
その猫達は、夜は私の部屋に来る。
彼女の不満はレイだけだ。当然一人で寝て、そして早く結婚してほしいと考えている。
無理だな。
その不満に、もう一つ悩みが加わった。
邸に部屋は残しておくが、毎日帰ってくる事はなくなる。
私やエランも食事は王宮でとることにするが、今までのように眠る前の語らいの時間は無くなるだろう。
レイは喜んでいるが苦しそうでもある。
毎日ベッドに侵入していながら何も出来ないのは、レイらしくないと言えばいいのか。帰ってからのレイらしいと言えばいいか、オーサーらしいと言えばいいか。
オーサーは変わりがない。
本当に何も変わらない。あそこまで自分に暴力を振るった男を欲しがるなんて呆れる。だがいつもの通り正しい。
最近は大学にも入り浸っている。
作物の実験場を作る事にはなったが、他にも医療や歴史などあらゆる研究者の話を聞いているそうだ。ファリオンがついていけないとぼやいていた。
大学と師範学校の予算について相談を受けている。マクシミリアン様に報告し、彼女の申請通り執行される見込みだ。
彼女は大変多忙で、しかも移動が多い。
休みは疲れたと言って部屋に篭りきるのを見かねて、レイが彼女の休みを増やした。
皆が働いている時に休めないと言っていたが、強制的に土曜日も休みにした。
それが良かった。少し余裕ができたようだ。
夕食にオーサーが作った食事が加わることが増えた。
変わった物が多い。彼女は私達に食べさせる事で一般に受け入れられるか確かめているようだ。彼女の行動には常に理由がある。
レイは単純に喜んでいる。厨房の彼女の手伝いをしている事もある。あれには目を疑った。
指示を待つのではなく灰汁を取るかや、微塵切りにするかと聞いていて、しかも包丁の使い方が上手い。
彼女は・・・猫と同じようにしっかり躾けたようだ。
猫達はオーサーの根気強い躾で、爪とぎは決められた場所でする。
食べ物に気を配り、レイが自分の皿の肉をやろうとすると叱られていた。
彼女は本当に猫を愛している。誰にも向けない表情で猫を撫で、レイがそれを羨ましそうに見つめている。夜に彼女の部屋から猫を出すのは嫉妬だ。
その猫達は、夜は私の部屋に来る。
彼女の不満はレイだけだ。当然一人で寝て、そして早く結婚してほしいと考えている。
無理だな。
その不満に、もう一つ悩みが加わった。
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