213 / 365
被保護編 339年
339年1月5-1
しおりを挟む
抱えられて私の部屋に連れてこられた。
ベッドに置かれたので起き上がって、立ち上がろうとしたら、レイサスが私の手を取って跪いた。うわぁ王子様だな。
「私と結婚してくれ」
「無理です」
「では付き合ってくれ」
「無理です」
「なぜ? 私が嫌いだからか?」
嫌いって言い切れれば簡単なんだけどね。言い切ってみるか。
「そうです」
「それは嘘だ」
そうだよね。それはわかるだろうな。
「嫌いになったというか、うるさくなりました」
どうだ。これなら一部本心だ。だけど心が痛む。
「あなたを愛している」
いやぁ全てを粉砕してくれる破壊力だわ。初めての告白が異世界の王子様か。年下イケメンの。現実感はゼロだけど、現実感も思考力もなぎ倒される威力があるわ。
しかし私は大人。深呼吸。
「レイサス、ちょっと座って冷静になろう」
イスまで移動して座ろうと思ったら、レイサスがベッドの隣に座った。まずいな。もっと距離を取りたかった。
「感情は状況を整えれば、ある程度コントロールできる。年頃の男女を学校や職場のような狭い空間に入れて生活させれば、必ず恋愛感情は生まれる。恋愛感情は一定範囲内にいないと起きない」
ここまではいいよね。
「それから、実際にあったことなんだけど、究極の状態にある人間は、自分の生死の決定権がある人を愛する。自己防衛本能らしいんだけど、たとえ自分に剣を突きつけている人間でも、その状況が長期間続けばその人を愛する。恐怖し続けると耐えられないから愛していると思うらしい」
これは私も体験していないからな。だけどレンツォーリを信頼する裏にはあるのかもしれない。
ベッドに置かれたので起き上がって、立ち上がろうとしたら、レイサスが私の手を取って跪いた。うわぁ王子様だな。
「私と結婚してくれ」
「無理です」
「では付き合ってくれ」
「無理です」
「なぜ? 私が嫌いだからか?」
嫌いって言い切れれば簡単なんだけどね。言い切ってみるか。
「そうです」
「それは嘘だ」
そうだよね。それはわかるだろうな。
「嫌いになったというか、うるさくなりました」
どうだ。これなら一部本心だ。だけど心が痛む。
「あなたを愛している」
いやぁ全てを粉砕してくれる破壊力だわ。初めての告白が異世界の王子様か。年下イケメンの。現実感はゼロだけど、現実感も思考力もなぎ倒される威力があるわ。
しかし私は大人。深呼吸。
「レイサス、ちょっと座って冷静になろう」
イスまで移動して座ろうと思ったら、レイサスがベッドの隣に座った。まずいな。もっと距離を取りたかった。
「感情は状況を整えれば、ある程度コントロールできる。年頃の男女を学校や職場のような狭い空間に入れて生活させれば、必ず恋愛感情は生まれる。恋愛感情は一定範囲内にいないと起きない」
ここまではいいよね。
「それから、実際にあったことなんだけど、究極の状態にある人間は、自分の生死の決定権がある人を愛する。自己防衛本能らしいんだけど、たとえ自分に剣を突きつけている人間でも、その状況が長期間続けばその人を愛する。恐怖し続けると耐えられないから愛していると思うらしい」
これは私も体験していないからな。だけどレンツォーリを信頼する裏にはあるのかもしれない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
104
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる