聴かせてよ、ラブソング。

めぇ

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LOVE2.TOMORI/惑わしてよ、Sick song

Song1.)-2

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―ガラガラガラッ 


大きな物音を立ててドアが開いた。

「また廊下に楽譜落ちてましたよ!」

ピラッと1枚の紙を持ってふぅっと息を吐きながらやって来たのは…

「あー、藍ちゃんありがと~!奏また落としたな!」

鮎森先輩が楽譜を受け取って奏くんに渡した。


藍ちゃん、なんて呼ぶ関係なんだ…?


もしかして軽音部なの?
でも2人しかいないって言ってたし…

私はというとなぜだか気まずくて、でも目が合っちゃったから何か言った方がいいのかなって軽く会釈でもしようかと思った。

「あの、折原さん…っ」

「望月さん…」

キリッとした瞳にちょっとだけ怯みそうになる。背も高いから緊張しちゃうんだよ。

「今日から灯璃も軽音部に入ったんだ」

奏くんが折原さんに紹介するように右手を私に向けた。

「灯璃…?」

さらにドライになった目でじっと見られた。

え、何!?何か…っ

「って言うんだ、望月さんって」

「は、はい!そうです!!」

あ、そうだよね!?
名前知らないよね、私の下の名前なんか誰も知らないよね!?

「藍ちゃんたち同い年じゃん!え、そこ敬語なんだ!」

鮎森先輩がキャッキャ笑ってる。 

やめて、事立てないで余計気まずくなるから!

「灯璃と藍はクラスは違うの?」

何気なく奏くんが聞いた。

ただ会話の流れで聞いたことだとは思う…
んだけど。


“藍”って呼ぶんだ。


鮎森先輩は“藍ちゃん”だったのに。


私だって、“灯璃”って呼ばれてるけどなんか…っ


「同じクラスよね」

「え、あ、うん!」

折原さんに話を振られるとは思ってなくて緊張が声に出てしまった。絶対不自然だった。

「そうなんだ、じゃあいいね!」

何がいいのかわからなかったけど、鮎森先輩がそう言ったからとりあえず「はい」とだけ返した。

「藍ちゃんは軽音部じゃないけど、まぁだいたい軽音部みたいな感じで」

「説明下手過ぎませんか」

「俺らのスペシャルアドバイザー的な存在ね!」

「絶対違うと思いますけど」

鮎森先輩がホワイトボードにスペシャルアドバイザーと書いた。グループ名を決める話はもういいのかな。

「俺らの演奏を聞いてくれて、意見くれたり、行事のあれこれ手伝ってくれたり、まぁマネージャーみたいな役かな」

スペシャルアドバイザーの隣に矢印が引かれ、その先にマネージャーと書いた。

そっか、運動部にもマネージャーってあるもんね。軽音部にもあるんだ。

「あ!ちなみに何で藍ちゃんは軽音部じゃないかと言うと壊滅的に歌が下手だからね、奏以上に」

「それ別に言わなくてよくないですか!?」

くすくすと奏くんが笑って、ここは笑うとこなんだってなんとなく思ってた。

「まぁまぁまぁ友情出演みたいなもんだよね」

もちろん私は笑えなかったけど、次の言葉を聞いたら…


「奏と藍ちゃんは幼馴染だからね!」
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