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現実1 瞬の高校生の思い出。瞬と功星
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瞬と功星が教室で、テスト勉強をしている。
「河本ちゃん、コレどーすんの?」数2の問題プリントを持ってくる。プレテストを返してもらったが、バツだらけである。ちょっと待ってと、プリントを眺めてノートにまとめる瞬。瞬が、功星を呼ぶ。
「んーと。(問題集の公式に丸をつける)これは、ここに代入」
「へえ」
「こうこうこう。わかった?」自分のノートに解いてみせる。
「うん」
「やってみ」瞬にノートを開いて、と言われ、自分で解き始める。スラスラと、式を書いてサッサカと数字を暗算し始める。
功星「えーと。こうこうこう!」答えが出る。合っている。
「お前、出来んじゃん!」
「え。コレは?」次のバツの問題。
「それは、こっちの公式にはめてみ」シャーペンで問題集の公式に丸をつける。
サッサとシャーペンで式を書いて解く。答えが出るが間違えている。瞬が、隣にきて式と数字を見比べる。
瞬が、計算間違いに気付く。
「ここ、数字よくみてみ?」
「あ。2かー」途中で、数字の写し間違いをしている。
「もったいナイ」
「出来たーー!!」
「お前、ケアレスミスが多いんだよ。(飲み込み早いし、計算早いから) 頭は、相当イイと思うわ」
「30点(赤点ギリギリライン) 取れたらいいかな」
「オイ! 50点目指せ?」
「ねー。50点取れたら、つきあって」
「いーよ。てか、お前、取る気ねーだろ」
功星が、笑う。
功星「バレた?」
中間テストが終わり、授業終わりに返却されたテストを帰りに見せ合う。
功星「河本ちゃん! 数2、49点だった!」
瞬「おう、スゲーー! 平均が41だし、そんだけ取りゃ充分だろ」
「河本ちゃんは?」
「俺72点」
「えー? ブーブー」
「いや、俺、世界史ボロボロ」
「俺72点」
「え。凄えじゃん。俺、12点」
「えっ、ヒドっw」思わず笑ってしまう功星。
「笑うなって。つーか、捨ててたしな。ハァー。どうしよ、2付いたら。留年に片足突っ込んでんじゃん」
「フフ。留年したら、チューしてあげよっか」
「いらねーー! 次、絶対頑張る!!」
期末テスト期間で、部活が休みになる。瞬が、功星を誘う。
「いっつん。一緒にテスト勉強しない?」
「あ。ゴメン。先輩と約束してて」
「へー。え?誰?」
「(女子の名) 先輩」
「じゃ、明日は?」
「明日も」
「明後日は?」
「……」
「もしかして、ずっと?」
「うん。__あのさ、河本ちゃん。俺、先輩と付き合ってる。他の人に言わないで」
「言わないけど。え? 先輩のこと、好きなの?」
「__まだ。付き合い始めたばっかだから」
「告られたの?」
「__うん。スキな人に告ったけど、ダメっぽいから、慰めてもらおっかなーってw」
「好きな人? いっつん、そんな人いたの?__俺、聞いてないよ」
「言ったよ」
「え? いつ」
「もうイイよ!!__バカ!!」急に怒り出す功星。瞬は、え、と傷つく。
「河本ちゃんには、もう絶対に言わない!!バカ!大っキライ!!」功星は、走って帰ってしまう。ダメージを受け、動けない瞬。
……。ちょ。いっつん。__酷いじゃん。俺は、スキだよ? いっつんのこと。
一人で、帰りながら考える。
__なんか……ショックかも。いっつんが、先輩と。
えーー?? エロとかすんの?__するんだよね?
え。ヤだ!!絶対嫌!!__けど。なんで。俺にそんなこと言う権利ない。
©️石川 直生 2023.
「河本ちゃん、コレどーすんの?」数2の問題プリントを持ってくる。プレテストを返してもらったが、バツだらけである。ちょっと待ってと、プリントを眺めてノートにまとめる瞬。瞬が、功星を呼ぶ。
「んーと。(問題集の公式に丸をつける)これは、ここに代入」
「へえ」
「こうこうこう。わかった?」自分のノートに解いてみせる。
「うん」
「やってみ」瞬にノートを開いて、と言われ、自分で解き始める。スラスラと、式を書いてサッサカと数字を暗算し始める。
功星「えーと。こうこうこう!」答えが出る。合っている。
「お前、出来んじゃん!」
「え。コレは?」次のバツの問題。
「それは、こっちの公式にはめてみ」シャーペンで問題集の公式に丸をつける。
サッサとシャーペンで式を書いて解く。答えが出るが間違えている。瞬が、隣にきて式と数字を見比べる。
瞬が、計算間違いに気付く。
「ここ、数字よくみてみ?」
「あ。2かー」途中で、数字の写し間違いをしている。
「もったいナイ」
「出来たーー!!」
「お前、ケアレスミスが多いんだよ。(飲み込み早いし、計算早いから) 頭は、相当イイと思うわ」
「30点(赤点ギリギリライン) 取れたらいいかな」
「オイ! 50点目指せ?」
「ねー。50点取れたら、つきあって」
「いーよ。てか、お前、取る気ねーだろ」
功星が、笑う。
功星「バレた?」
中間テストが終わり、授業終わりに返却されたテストを帰りに見せ合う。
功星「河本ちゃん! 数2、49点だった!」
瞬「おう、スゲーー! 平均が41だし、そんだけ取りゃ充分だろ」
「河本ちゃんは?」
「俺72点」
「えー? ブーブー」
「いや、俺、世界史ボロボロ」
「俺72点」
「え。凄えじゃん。俺、12点」
「えっ、ヒドっw」思わず笑ってしまう功星。
「笑うなって。つーか、捨ててたしな。ハァー。どうしよ、2付いたら。留年に片足突っ込んでんじゃん」
「フフ。留年したら、チューしてあげよっか」
「いらねーー! 次、絶対頑張る!!」
期末テスト期間で、部活が休みになる。瞬が、功星を誘う。
「いっつん。一緒にテスト勉強しない?」
「あ。ゴメン。先輩と約束してて」
「へー。え?誰?」
「(女子の名) 先輩」
「じゃ、明日は?」
「明日も」
「明後日は?」
「……」
「もしかして、ずっと?」
「うん。__あのさ、河本ちゃん。俺、先輩と付き合ってる。他の人に言わないで」
「言わないけど。え? 先輩のこと、好きなの?」
「__まだ。付き合い始めたばっかだから」
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「__うん。スキな人に告ったけど、ダメっぽいから、慰めてもらおっかなーってw」
「好きな人? いっつん、そんな人いたの?__俺、聞いてないよ」
「言ったよ」
「え? いつ」
「もうイイよ!!__バカ!!」急に怒り出す功星。瞬は、え、と傷つく。
「河本ちゃんには、もう絶対に言わない!!バカ!大っキライ!!」功星は、走って帰ってしまう。ダメージを受け、動けない瞬。
……。ちょ。いっつん。__酷いじゃん。俺は、スキだよ? いっつんのこと。
一人で、帰りながら考える。
__なんか……ショックかも。いっつんが、先輩と。
えーー?? エロとかすんの?__するんだよね?
え。ヤだ!!絶対嫌!!__けど。なんで。俺にそんなこと言う権利ない。
©️石川 直生 2023.
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