決戦の朝。

自由言論社

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第2奮

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 おれは便座に腰を下ろし下っ腹に力をこめた。


 ふんっ!

 ふんっ!

 ふふんっ!!


 やっぱり出ない。
 でも、あきらめてはダメだ。
 あきらめたらそこで試合終了だとアンザイ先生もいっていたではないか!

 ものの本には5分座って便が出なかったらあきらめましょう、とどこかに書いてあった気がするが、おれには30分座りつづけてやっとひねり出したという成功体験があるのだ。

 個人差を無視した健康本なんかに従う理由はない。
 過去の成功体験にとらわれてはいけないというが、もう二日も出していないのだ。
 ここらで出しておかなければヤバい。
 なにがヤバいかというと……。


 脱糞時の糞が異様に硬くなるのだ。

 みしっ……と音がするときがある。

 あのときは思わずイタタ……と声をあげたことがある。
 そしてトイレットペーパーで尻を拭いたとき……


「なっ、なにィ!!」


 鮮やかな血痕がついていたのである。
 硬い石のような糞が肛門を傷つけたのだ。
 あの恐怖を忘れることはできない。


 ふんっ!
 
 ぐふぅ!

 むっ……ぐふぅ!!

 言語表記するのが難しいほどの唸り声がおれの口から漏れ出る。
 そうしているうち……


 波がきた。
 直腸の末端部に手応えならぬ尻応えを感じる。


 ふんっ!

 ぐぐ……んん……ふふぅ!

 むむ………むおお……!!

 がっ……でっ…ぎぎぎっ………!!

 うぐ……むむ……どっ…どりゃあ!!!


 最後の唸り声はまさにヤケクソだ。
 ヤケクソでクソを出すという笑えないコントみたいなことをやっている。



 だが……
 無情にも波はひいていった。
 また、次の満ち潮を待たなければならない。

 脱糞の道はまだ遠い。



   第3奮につづく

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