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体が震えている
体育座りし膝を抱えて脚に顔を埋めて、頭から離れない先程の出来事を必死に忘れようとする
体中に残る卑劣な男の感触に寒心し、服についた土が私の無力さを突きつけてきて辛酸で心が苦しくなる
呼吸だって一定のリズムでは動いてない
吸って吐くができていない
ただただ流涕する私は、この気持ち悪さを消し去りたいとお風呂場に向う
洗い流したい……
あの男が触った所の不快さに嗚咽が出そうで、饐えているような鼻につく臭いを覆滅させたかった
蹌踉めきながら脱衣所に着き、鏡に映る自分を見た
その顔泣きつかれていて、殴られたことによって頬は赤紫色で広がり、口の端が切れていたようで今になって血の味がした
「ちさちゃーん?」と私を呼ぶ臼田さんの声が聞こえる
私が台所に居ないことに気づいて探しているようだ
_____こんな姿見られたらどうしよう……
勝手に家を出た結果がこれだ
見られたくなくって脱衣所の扉を閉め鍵をかけた
今お風呂に入ればその場をやり過ごせるかも、とか遁れることしか考えられなかった
(昼間のこともあるし今度こそ呆られて、クビになっちゃうかもしれない…)
せっかく買ってもらったワンピースは汚れてしまって、デザインされた可愛い服が台無しだ…
頭もボサボサ、こんな姿……見せられない…
「ちさちゃんお風呂?」
遂に見つかってしまい扉がガタンっと小さく音がなった
もちろん鍵がかかっている訳で、開けることはできない
それに不思議に思った彼はトントンっとノックし私を呼ぶ
「ちさちゃん?お風呂入ってるの?」
「…っあの、今から入るんでっ…、」
声………震えずに言えただろうか…?
今まで通りの、感じで話せていただろうか
だけど、やはりそれは声に出ていたみたいで、不審に思ったらしく「ここ開けて」と言ってくる
だけど開けたら見られてしまう…そう思っているのに何度も「開けて」と言う彼に従ってしまう
カチャッ…っと鍵のつまみを回すと臼田さんは扉を開けて私を確認し、互いに向き合う形で立っていて、私の見るに耐えない姿に愕然とした
私は彼が言う前に謝った
「ごめんなさい、ごめんなさいっ、ごめんっなさい……」
服汚してごめんなさい
怒らないでください
クビにしないでください
……そう言わなきゃ、言いたいのに…役立たずの口は"ごめんなさい"しか言えない
何があったのと聞く彼に私は最初から言おうとして、カレー…かれーをっ、っと説明になってないことを言ってしまう
「落ち着いて」と優しくて近寄る彼に一生懸命に呼吸をしながら言う
「男っ、に…う、後からっ、」
そう泣きながら片言に言う言葉で理解したのか、片眉をピクッと上げ赤くなった頬と口端から滲み出る血にを見て、昼間の時よりもドスの効いた声で「殺す」と言ってみせる
玄関に向かおうとする臼田さんの服を掴み、行動を止めた
「っジャン、さんが…」
「ジャン?」
「邪魔だって…だからっだからっ…」
ひくひくとちゃんと喋れていないながらも、ジャンさんが関わったと分かったみたいで、泣きじゃくる私を包み込むみたいに抱きしめてくれた
頭を優しく撫でてくれてたことにより、弾ませた息は徐々に落ち着きを取り戻していき、彼の温もりに縋った
体育座りし膝を抱えて脚に顔を埋めて、頭から離れない先程の出来事を必死に忘れようとする
体中に残る卑劣な男の感触に寒心し、服についた土が私の無力さを突きつけてきて辛酸で心が苦しくなる
呼吸だって一定のリズムでは動いてない
吸って吐くができていない
ただただ流涕する私は、この気持ち悪さを消し去りたいとお風呂場に向う
洗い流したい……
あの男が触った所の不快さに嗚咽が出そうで、饐えているような鼻につく臭いを覆滅させたかった
蹌踉めきながら脱衣所に着き、鏡に映る自分を見た
その顔泣きつかれていて、殴られたことによって頬は赤紫色で広がり、口の端が切れていたようで今になって血の味がした
「ちさちゃーん?」と私を呼ぶ臼田さんの声が聞こえる
私が台所に居ないことに気づいて探しているようだ
_____こんな姿見られたらどうしよう……
勝手に家を出た結果がこれだ
見られたくなくって脱衣所の扉を閉め鍵をかけた
今お風呂に入ればその場をやり過ごせるかも、とか遁れることしか考えられなかった
(昼間のこともあるし今度こそ呆られて、クビになっちゃうかもしれない…)
せっかく買ってもらったワンピースは汚れてしまって、デザインされた可愛い服が台無しだ…
頭もボサボサ、こんな姿……見せられない…
「ちさちゃんお風呂?」
遂に見つかってしまい扉がガタンっと小さく音がなった
もちろん鍵がかかっている訳で、開けることはできない
それに不思議に思った彼はトントンっとノックし私を呼ぶ
「ちさちゃん?お風呂入ってるの?」
「…っあの、今から入るんでっ…、」
声………震えずに言えただろうか…?
今まで通りの、感じで話せていただろうか
だけど、やはりそれは声に出ていたみたいで、不審に思ったらしく「ここ開けて」と言ってくる
だけど開けたら見られてしまう…そう思っているのに何度も「開けて」と言う彼に従ってしまう
カチャッ…っと鍵のつまみを回すと臼田さんは扉を開けて私を確認し、互いに向き合う形で立っていて、私の見るに耐えない姿に愕然とした
私は彼が言う前に謝った
「ごめんなさい、ごめんなさいっ、ごめんっなさい……」
服汚してごめんなさい
怒らないでください
クビにしないでください
……そう言わなきゃ、言いたいのに…役立たずの口は"ごめんなさい"しか言えない
何があったのと聞く彼に私は最初から言おうとして、カレー…かれーをっ、っと説明になってないことを言ってしまう
「落ち着いて」と優しくて近寄る彼に一生懸命に呼吸をしながら言う
「男っ、に…う、後からっ、」
そう泣きながら片言に言う言葉で理解したのか、片眉をピクッと上げ赤くなった頬と口端から滲み出る血にを見て、昼間の時よりもドスの効いた声で「殺す」と言ってみせる
玄関に向かおうとする臼田さんの服を掴み、行動を止めた
「っジャン、さんが…」
「ジャン?」
「邪魔だって…だからっだからっ…」
ひくひくとちゃんと喋れていないながらも、ジャンさんが関わったと分かったみたいで、泣きじゃくる私を包み込むみたいに抱きしめてくれた
頭を優しく撫でてくれてたことにより、弾ませた息は徐々に落ち着きを取り戻していき、彼の温もりに縋った
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