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19 「行かせないぞ!」
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このままじゃ雪さんが地獄に落とされてしまう
今私にできることはひとつだ
「待ってください。」
揉めている2人を止める
雪さんの顔を見て思わず泣きそうになる
でも、泣かない、とッグっと押さえる
「お前、…どういうつもりだ…」
「花穂?」
「…行きます…」
一呼吸し言った
「嬉しいよ花穂。」
「!?お前、何バカなことを」
雪さんは私の手を掴み問う
「守護神さんと一緒に居た方が安全そうですし、12年間も私のこと想い続けてくれてるなんて、…ロマンチックで素敵じゃないですか。」
私は嘘をついた
うまく言えていただろうか
声は震えていなかっただろうか…
雪の顔を見ることができなくなってしまった
「それじゃ、早速結婚の支度をしよう花穂。もうほとんど準備はできているんだ。」
「行かせないぞ!」
掴んだ手を引き寄せようとする
「やめてください。出会ってすぐ、…私を殺そうとしたくせに。」
食い下がる雪さんに、お願いだから身を引いてと願う
お願いだからそれ以上は何も言わないで
心が揺らいでしまいそうで
貴方の所へ飛んで、戻ってしまいそうで
必死に押さえられているうちに終りにしたい
いつまでも繋がれたままの手を私は思いっきり引き離した
(ごめんなさい雪さん…)
「花穂行こうか。」
「あのっ、みなさんにお別れしてもいいですか?」
「花穂は優しい子だね。いいよ。」
「…ありがとうございます。」
私は最後にお礼以外の気持ちを全部隠して扉を背にみんなの方を向いた
クロさん
眼鏡さん
コレットさん
ヒロさん
私と同い年くらいの女の人
大柄の男性
そして…雪さん
「色々お世話になりました…」
深く深くお辞儀し、雪さんと目を合わせず部屋を出る
「っ花穂!」
「っ…。」
(今さら名前呼ぶなんて…、ずるいよ…。)
雪さん
彼の名前を呼びたい気持ちを押し殺し足を動かす
(雪さん…)
心の中で呼ぶのが精一杯で、私は泣いてしまった
「花穂…僕も嬉しいよ、ついに君と一緒になれるんだ。」
「今日は疲れたろ。ゆっくり休むといいよ。明日は結婚のことで忙しくなるだろうから。」
「…はい。」
連れてこられたのは白を基調とした部屋で1人で使うには広すぎる大きさだった
「自由に使って良いからね。それか僕のことはシュンって呼んで。」
「シュンさん…」
「うん。」
僕の花穂と、ぎゅっと抱き締められる
優しく抱きしめられたその感触にまたもや泣きそうになる
同じように優しかったはずなのに雪とは全く違くて、膝から崩れ落ちそうになる
ベッドに座り雪さんの家のベッドとの違いを考えてしまう
(ふかふかだ…。雪さんの家のベッドは少し硬めだったな…。)
このベッドはふかふかすぎて飲み込まれてしまいそう
(この部屋も雪の家の部屋より何倍も広い。)
この部屋は広すぎて1人ぼっちな現実を告げられているみたい
(この椅子…施設のに似ている)
雪さんの家にはこんな椅子はなく地ベタに座ってご飯も食べていた
何を見ても雪さんを思い出す
自分がどれだけ彼を好きだったかを今さら知ることになる
どれだけシュンさんに触れられても少しも体は反応しなかった
どれだけシュンさんに優しくされても心はときめかなかった
「もう、…会えないのね…。」
今私にできることはひとつだ
「待ってください。」
揉めている2人を止める
雪さんの顔を見て思わず泣きそうになる
でも、泣かない、とッグっと押さえる
「お前、…どういうつもりだ…」
「花穂?」
「…行きます…」
一呼吸し言った
「嬉しいよ花穂。」
「!?お前、何バカなことを」
雪さんは私の手を掴み問う
「守護神さんと一緒に居た方が安全そうですし、12年間も私のこと想い続けてくれてるなんて、…ロマンチックで素敵じゃないですか。」
私は嘘をついた
うまく言えていただろうか
声は震えていなかっただろうか…
雪の顔を見ることができなくなってしまった
「それじゃ、早速結婚の支度をしよう花穂。もうほとんど準備はできているんだ。」
「行かせないぞ!」
掴んだ手を引き寄せようとする
「やめてください。出会ってすぐ、…私を殺そうとしたくせに。」
食い下がる雪さんに、お願いだから身を引いてと願う
お願いだからそれ以上は何も言わないで
心が揺らいでしまいそうで
貴方の所へ飛んで、戻ってしまいそうで
必死に押さえられているうちに終りにしたい
いつまでも繋がれたままの手を私は思いっきり引き離した
(ごめんなさい雪さん…)
「花穂行こうか。」
「あのっ、みなさんにお別れしてもいいですか?」
「花穂は優しい子だね。いいよ。」
「…ありがとうございます。」
私は最後にお礼以外の気持ちを全部隠して扉を背にみんなの方を向いた
クロさん
眼鏡さん
コレットさん
ヒロさん
私と同い年くらいの女の人
大柄の男性
そして…雪さん
「色々お世話になりました…」
深く深くお辞儀し、雪さんと目を合わせず部屋を出る
「っ花穂!」
「っ…。」
(今さら名前呼ぶなんて…、ずるいよ…。)
雪さん
彼の名前を呼びたい気持ちを押し殺し足を動かす
(雪さん…)
心の中で呼ぶのが精一杯で、私は泣いてしまった
「花穂…僕も嬉しいよ、ついに君と一緒になれるんだ。」
「今日は疲れたろ。ゆっくり休むといいよ。明日は結婚のことで忙しくなるだろうから。」
「…はい。」
連れてこられたのは白を基調とした部屋で1人で使うには広すぎる大きさだった
「自由に使って良いからね。それか僕のことはシュンって呼んで。」
「シュンさん…」
「うん。」
僕の花穂と、ぎゅっと抱き締められる
優しく抱きしめられたその感触にまたもや泣きそうになる
同じように優しかったはずなのに雪とは全く違くて、膝から崩れ落ちそうになる
ベッドに座り雪さんの家のベッドとの違いを考えてしまう
(ふかふかだ…。雪さんの家のベッドは少し硬めだったな…。)
このベッドはふかふかすぎて飲み込まれてしまいそう
(この部屋も雪の家の部屋より何倍も広い。)
この部屋は広すぎて1人ぼっちな現実を告げられているみたい
(この椅子…施設のに似ている)
雪さんの家にはこんな椅子はなく地ベタに座ってご飯も食べていた
何を見ても雪さんを思い出す
自分がどれだけ彼を好きだったかを今さら知ることになる
どれだけシュンさんに触れられても少しも体は反応しなかった
どれだけシュンさんに優しくされても心はときめかなかった
「もう、…会えないのね…。」
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