彼は死神

こあら

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37 「あんま近くにいないでもらえますかー?」

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「じ、自分っ、パッピーエンドに弱いですっ…。」






「パッピーエンド…ねぇ…。」


「ん?シノちゃん?」


この時はシノの顔が少し曇っていたことを私は気づいていなかった



「あの守護神野郎ももう手は出してこねぇーだろうし。ようやく落ち着けるな」





「ところで眼鏡。あのいけ好かない奴が根回ししていた施設はどうなったんじゃ?」



「あの孤児院は、普通の孤児院ではありませんでした。女児の人数が多く、男児が10歳になる前に必ず施設を後にするのが、少し引っかかりましたね。」



「普通、じゃない?」



「女児の割合が多すぎるんです。いくら、女性が多い世の中でも9:1の割合は不自然です。また、あの孤児院はどこからか巨額のお金が行き来していました。」



「何かと謎が多い施設ですが、議会から手を引くように釘を刺されまして。あちらのことに首を突っ込むなと。」
















「またセツさんやみんなと一緒に居られるなんて…」


嬉しさで涙ぐむ私に頭を優しく撫でてくれたのはセツさんだった









花穂カホさんの、頑張りが認められたんですよ。良かったですね、主。」



「ああ。」




目を合わせる視線が熱く、心がグッと暖かくなっていく

大好きなセツさんと一緒に居られるなんて、私にとって償いどころかご褒美だ









「お嬢ちゃん達はあっつあっつだね~。」


「っ!せ、青路セイジさん!」





出合ってすぐ私を殺そうとした彼は、相変わらず一瞬ビクつく見た目でこちらに歩いて来る





「話は聞いたよ、お嬢ちゃん。あん時は悪かったな、いきなり切りつけようとして…。」


「!?そ、そんな、青路セイジさんのせいでは…」



地面に膝と手の平をつき、すまなかったと謝ってきた

顔を上げてくださいと駆け寄るも、頑なに謝ることをやめない




「ケジメはしっかりつけねぇと。」



「眼鏡、ハゲが騒いでおる。止めに行け。」

「お願いしますは?コレット。」

「早よ、行け。」


「つれないですねー、コレットは。青路セイジさん、お嬢さんもこう言ってますし、困っていますよ。」


「しかし、殺ろすところだったんです…。」




謝って済むことじゃないと一向に顔を上げようとしない




青路セイジは俺に勝てないから、初めからこいつを殺ろすなんてできねぇけどな」

「だけど…」

「…。あんましつこいと、シノに頼んで仕事増やさせるぞ」


「っ、…それは、困るな。」





ようやく顔を上げ再度謝る




青路セイジさんは仕事をしようとしただけです。それに、もう何とも思ってませんから、そんなに気に病まないでください。」


「お嬢ちゃんっ、…ありがとな。」



手を差し出し青路セイジさんを引き上げる

タトゥーで怖く見えていた顔は近くで見たら怖いどころか、優しい目をしていた




この人は、意味もなく誰かを傷つける事はしない

本当に仕事をしようとしていただけなんだな






「あんま近くにいないでもらえますかー?」

後ろからギュッと抱きしめられ、青路セイジさんから離される


口を尖らせて甘えるように密着して来る





「主、今ので嫉妬はみっともないですよ。」

じぃっと青路セイジさんを、なんとも言えない目で見ていた




「ラブラブだね。」

「初々しいのう。」

「コレットもしたいのですか?なら私と」

「話し中で申し訳ないですが、彼女にやってもらうことがあります。」


シノさんは封筒から別の書類を取り出し、手渡す




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