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第1章

第二十三話 「ナポリタンを食べたのは誰だ!」

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フフフフフーン、フフフフフーン。
今日はなんで、上機嫌かというと……。
ジャカジャカジャーン!
今日のお昼ご飯は、ナポリタンだからですっ!
自分で作ったナポリタン、早く食べたいなぁ~。
さーて、ナポリタンはーっと。
……あれっ?ない。
確か、ここにあったはず……えっ?
さ、皿が、からっぽ……。

「あー!」

私の声が、お城の外まで響いた。

「どうした、真莉亜!」

「〇‪✕‬※△□◎☆~!」

「なに言ってっか、わかんねぇよ。」

「わ、私の……〇‪✕‬☆□△◎~!」

「だから、なに言ってっか、わかんねぇよ!」

「ナ、ナポリタンが……ナポリタンがぁ~!」

「ナポリタンがどーした。」

「な……なくなってるぅ~!」

「ぬわんだとぉ~!?」

「それは、かわいそうですねぇ。」

でしょ!?
あ、まさか、ルクトさん、食べたぁ!?

「ち、ちがいます!わたくしはそのようなことはしません!」

じゃあ誰!?ジュンブライト!?

「はぁ!?俺じゃねぇよ!」

うそをおっしゃい!
あんたはナポリタンが大好きだから、私がトイレに行っている間、食べたにちがいないっ!

「ち、ちげーよ!」

「ジュンブライトはそーゆーことをする人じゃないわ!」

じゃあ、そーゆーリリアさんはどーなんですかっ!

「わ、私も食べてないわよ!今日のお昼ご飯は、コンビニのおにぎりだったから。」

ふーん。

「な、なによ!」

リリアさん、ダイエットしてるんですねっ。

「ち、ちがうわよ!ダイエットなんか、してないわよっ!」

「リッちゃんは最近、太ってて、炭水化物をひかえてるんだよ。」

「ギ、ギロぉ~!」

ん?
ギロさんの口についているケチャップは、まさか!

「ギロさん、ナポリタン、食べましたか!?」

「お、俺じゃないよぉ!」

うそつけ!
口にケチャップがついているじゃなーい!

「こ、これはオムライスのケチャップだよぉ。」

そう言って、ギロさんはティッシュで口をふいた。
えっ?あ、そうなの?
じゃあ、マドレーヌちゃん?

「ち、ちがいますぅ!」  

「マドレーヌは、そういうことをする子じゃない!」

じゃあ、ルアン様は?

「えっ?私?」

「おじさんは、ありえるなぁ。」

「確かに。」

「わ、私はそういうことをしていない!」

「あーもう、うるさいから、話をしましょう。」

リリアさんがあきれた顔で言った。


                                     ☆
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