59 / 170
第1章
第二十五話 「スイーツ大会!」
しおりを挟む
こんにちは。真莉亜です。
私は今週、ある大会の審査員に選ばれました。
その大会は……そう、スイーツ大会ですっ!
ん?スイーツ大会とはなにかって?
その名の通り、スイーツをつくって、競う大会ですっ。
年齢は、8歳から70歳までだったかな?
優勝した人はなんと、パティシエになれるんですっ!
あと、私はヴァンパイア界の食べ物は食べられないんで、ジュンブライトが私の代わりに食べるんです。
「いやぁ、楽しみだなぁ、スイーツ大会!」
うん、そうだね。
私、初めてだから、緊張しちゃう。
「大丈夫だって!はぁ、早く青虫のババロアが食べてぇ~。」
あんた、それが目的で、私の代わりに食べようと言ったんだね。
「侵入者!侵入者発見!」
えっ!?侵入者!?
「まてーっ!」
「ひぃぃぃぃぃぃ!」
家来が追いかけてるのは……ええ!?お、女の子!?
8歳ぐらいの女の子で、パティシエの服を着ていて、黄色い髪をぐるぐる巻いていて、目がくりくりしている女の子。
「誰か助けてぇ~!」
って、私の方に向かってるぅ~!
と、女の子は私の後ろに隠れた。
「侵入者はどこだ!」
「おい、お前ら!」
ジュンブライトが怒ると、家来はビクッと震えた。
「こんなガキをつかまえようとするなんて、バッカだぜ。もう少し、家来らしくしろよ!」
「は、はい、すみませ~ん!」
家来達は、ジュンブライトに怒られて、その場を去っちゃった。
もう、大丈夫だよ。
「はい……ありがとうございますっ。助けてくれて!」
いいえ、どういたしまして。
「あっ、名前、言ってなかったですねっ。私はプリン!よろしくですっ!」
「プ、プリン!?ハハハーン、おいしそうな名前だなぁ~。」
ジュンブライト、よだれ!
「私はこう見えて、パティシエなんですっ。」
えっ!?パティシエなの!?
「はいっ!まぁ、パティシエっていうより、その見習いなんですけど。」
へぇー。
「ところで、なんでお前、この城に侵入してきたんだ。だめじゃないか。」
そうだよ。
門番さんにたのめばよかったじゃない。
そしたら、プリンちゃんは、顔をしゅんとした。
「実は私、人見知りなんです。門番さんのところに来た時、ビビって、それから、お城の裏から入りました。」
そうなんだ……。
プリンちゃん、昔の私にそっくりだね。
「で、このお城に何の用だ。」
「実は私、一週間後に行なわれる、スイーツ大会に出るんですっ。」
プ、プリンちゃんも!?
「はいっ!」
プリンちゃんは笑顔でうなずいた。
「けど、私、ヘタなんです。」
なにが?
「……スイーツをつくるのが。」
えーっ!?
「私、有名なパティシエのところに弟子入りしてるんです。そこではいっつも、失敗ばかり。師匠からは、「お前にはパティシエという道を歩かせない。」と言われたんです。」
プリンちゃん、パティシエになりたいんだ。
「はいっ!ヴァンパイア界一のパティシエになりたいんですっ!けど、そのためにはお菓子作りを頑張らないと……そこで、このお城にある、スイーツにくわし~いお方がいると聞いて、駆けつけたんですっ!」
スイーツにくわし~いお方……。
「ん~!このドーナッツ、おいしいですぅ~!」
「マドレーヌ、そんなに食べると、太っちゃうわよ?」
「うるさいですぅ!私はスイーツが大好きだから、あまり太らないんですよっ!」
マ、マドレーヌちゃん!?
「えっ?」
「王女様!」
プリンちゃんはマドレーヌちゃんのところへ行き、マドレーヌちゃんの両手をぎゅっとにぎった。
「こ、これ、どーなってるんですかぁ~!?」
「王女様、私においしいスイーツをつくれる方法を、教えてくださいっ!」
プリンちゃんの目、キラキラしてる……。
本当に、マドレーヌちゃんがたよりなんだね。
「私、スイーツ作りがヘタクソで、このままじゃ来週にあるスイーツ大会に間に合いません……マドレーヌ様!どうか、私に力をくださいっ!」
プリンちゃんは、マドレーヌちゃんに向かって、お辞儀をした。
「顔を上げてください。」
プリンちゃんは、顔を上げた。
「いいですよ。その代わり、ビシバシ鍛えてやりますからねっ。」
「あ……ありがとうございますぅ、マドレーヌ様ぁ!」
プリンちゃんはマドレーヌちゃんにだきついた。
「わぁ!もう、びっくりするじゃありませんかぁ。」
「えへへへへ。」
☆
私は今週、ある大会の審査員に選ばれました。
その大会は……そう、スイーツ大会ですっ!
ん?スイーツ大会とはなにかって?
その名の通り、スイーツをつくって、競う大会ですっ。
年齢は、8歳から70歳までだったかな?
優勝した人はなんと、パティシエになれるんですっ!
あと、私はヴァンパイア界の食べ物は食べられないんで、ジュンブライトが私の代わりに食べるんです。
「いやぁ、楽しみだなぁ、スイーツ大会!」
うん、そうだね。
私、初めてだから、緊張しちゃう。
「大丈夫だって!はぁ、早く青虫のババロアが食べてぇ~。」
あんた、それが目的で、私の代わりに食べようと言ったんだね。
「侵入者!侵入者発見!」
えっ!?侵入者!?
「まてーっ!」
「ひぃぃぃぃぃぃ!」
家来が追いかけてるのは……ええ!?お、女の子!?
8歳ぐらいの女の子で、パティシエの服を着ていて、黄色い髪をぐるぐる巻いていて、目がくりくりしている女の子。
「誰か助けてぇ~!」
って、私の方に向かってるぅ~!
と、女の子は私の後ろに隠れた。
「侵入者はどこだ!」
「おい、お前ら!」
ジュンブライトが怒ると、家来はビクッと震えた。
「こんなガキをつかまえようとするなんて、バッカだぜ。もう少し、家来らしくしろよ!」
「は、はい、すみませ~ん!」
家来達は、ジュンブライトに怒られて、その場を去っちゃった。
もう、大丈夫だよ。
「はい……ありがとうございますっ。助けてくれて!」
いいえ、どういたしまして。
「あっ、名前、言ってなかったですねっ。私はプリン!よろしくですっ!」
「プ、プリン!?ハハハーン、おいしそうな名前だなぁ~。」
ジュンブライト、よだれ!
「私はこう見えて、パティシエなんですっ。」
えっ!?パティシエなの!?
「はいっ!まぁ、パティシエっていうより、その見習いなんですけど。」
へぇー。
「ところで、なんでお前、この城に侵入してきたんだ。だめじゃないか。」
そうだよ。
門番さんにたのめばよかったじゃない。
そしたら、プリンちゃんは、顔をしゅんとした。
「実は私、人見知りなんです。門番さんのところに来た時、ビビって、それから、お城の裏から入りました。」
そうなんだ……。
プリンちゃん、昔の私にそっくりだね。
「で、このお城に何の用だ。」
「実は私、一週間後に行なわれる、スイーツ大会に出るんですっ。」
プ、プリンちゃんも!?
「はいっ!」
プリンちゃんは笑顔でうなずいた。
「けど、私、ヘタなんです。」
なにが?
「……スイーツをつくるのが。」
えーっ!?
「私、有名なパティシエのところに弟子入りしてるんです。そこではいっつも、失敗ばかり。師匠からは、「お前にはパティシエという道を歩かせない。」と言われたんです。」
プリンちゃん、パティシエになりたいんだ。
「はいっ!ヴァンパイア界一のパティシエになりたいんですっ!けど、そのためにはお菓子作りを頑張らないと……そこで、このお城にある、スイーツにくわし~いお方がいると聞いて、駆けつけたんですっ!」
スイーツにくわし~いお方……。
「ん~!このドーナッツ、おいしいですぅ~!」
「マドレーヌ、そんなに食べると、太っちゃうわよ?」
「うるさいですぅ!私はスイーツが大好きだから、あまり太らないんですよっ!」
マ、マドレーヌちゃん!?
「えっ?」
「王女様!」
プリンちゃんはマドレーヌちゃんのところへ行き、マドレーヌちゃんの両手をぎゅっとにぎった。
「こ、これ、どーなってるんですかぁ~!?」
「王女様、私においしいスイーツをつくれる方法を、教えてくださいっ!」
プリンちゃんの目、キラキラしてる……。
本当に、マドレーヌちゃんがたよりなんだね。
「私、スイーツ作りがヘタクソで、このままじゃ来週にあるスイーツ大会に間に合いません……マドレーヌ様!どうか、私に力をくださいっ!」
プリンちゃんは、マドレーヌちゃんに向かって、お辞儀をした。
「顔を上げてください。」
プリンちゃんは、顔を上げた。
「いいですよ。その代わり、ビシバシ鍛えてやりますからねっ。」
「あ……ありがとうございますぅ、マドレーヌ様ぁ!」
プリンちゃんはマドレーヌちゃんにだきついた。
「わぁ!もう、びっくりするじゃありませんかぁ。」
「えへへへへ。」
☆
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる