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第1章

第二十七話 「紅茶を飲みながら、2年前のエピソードを話そう!」

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              (2年前)


「ほい、ギロ。誕生日おめでとう。」

「うわぁ~。俺の誕生日、覚えてくれたの!?」

「あぁ。だって俺様達、ダチだからなぁ。」

「うわぁ~。ありがとう、ウルフ一郎!」

「ちょっ……おい!離れろ!俺様はそういう趣味はねぇ!」

「ごめん。ところで、プレゼントの中身、開けていい?」

「あぁ。もちろん。」

「なにが入っているのかなぁ?フフフーン♪……あれっ?こ、これは……。」

「肩たたき券3枚。たまには、俺様の肩、たたいてくれよなっ。」

「小学生かっ!」


                                      ☆


そ、それは、悲しいプレゼントでしたね。

「あぁ。その肩たたき券、マドレーヌちゃん達にやっちゃった。」

「その方がもっとかわいそうだけど!?」

「次は私ですー。私はですね、ネルお姉様の料理が……。」


                                    ☆

                              (2年前)


「……。」

シュッ、シュッ、シュッ!

「ふつーに切れっ!」

「うっせぇ!あたしにはあたしなりの切り方があるんだよぉ!」

「あぁ!そう言っている間に、もう鍋が沸騰してる!」

「わっ!沸騰しすぎた!」

「ちょっとあなた!それはピーナッツバター!」

「あーもー!うっせぇんだよぉ!」

                      ー1分後ー

「できたっ♪あたしなりのみそしるっ♪めしあがれ♪」

「こ、これは食べたくないですぅ。」

「文句言わずに食え。さもないと、首、切るぞ。」

「ひぃぃぃぃぃぃ!で、では、いただきま~す!ズー……!?」

「ど、どうした!?」

「オェー!」

「うわぁぁぁぁぁぁ!マドレーヌちゃんが、大量の嘔吐をぉ~!」

「うっさい。だまれ。」


                                      ☆


ネルさん、ジュンブライトの次に、不器用だからねぇ。

「悪かったな。ネルの前に不器用で。」

「あの子、まず料理から勉強させないと。花嫁、失格だわ。」

みんな、それぞれ、忘れられない思い出を持ってるね。

「あぁ。」

私の一番の思い出は、ジュンブライトに会えたこと。
会って、どんなに厳しい訓練を乗り越えたから、結婚したんだ。
それに、新しい命にも出会えた。
あと2ヵ月。
それまで、頑張らないと。

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