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第1章

第四十話 「ネルさんのおじいさんの霊、現る」

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次の日。

「やぁ、こんにちは。」

お義父さん!お久しぶりですぅ~。

「ヒューリ!元気にしてたか!?」

スッ。

「あ……あれっ?」

「ゔぅ、なんだか、寒くなった。」

「大丈夫か?」

「あぁ。」

……おい、幽霊なんだから、だきつこうとしても、透き通るだけだぞ。

「はい、すみません。」

「ん?」

「どーした、親父。」

「……なんか、父さんがいるような……。」

「なに言ってんだ、バカ親父。じーちゃんはもう、死んだんだぞ?」

「あ、そっか。いやあ、最近、ボケ始めてねぇ。気のせいかなぁ?」

お義父さん、あなたのお父様は、俺様のとなりにいますよ、とは言わず。

「はあ、なぜだ!なぜ、幽霊になったんじゃ!」

死んだからだよ。


                                 ☆


「う、う~!」

「ガオーン、こっちにおいでぇ~。」

「う、う!」

スッ。
だから、透き通るから、無理って言ったろ?

「がくし。」

「ハイハイ、上手になったなぁ。さっすが、私の孫!」

「あい、あい!」

「……わしも、生きとけば、あんな風に、曾孫と笑顔で接したかもしれんなぁ。」

じいさん……。

「それに、孫にたくさん、溺愛しとったかもしれんなぁ。」

う~ん、なにかいい方法、ないのかなぁ~?
漫画みてえに、幽霊が見える道具なんて、持ってねぇしぃ……。

「そういえば親父。」

「ん?どーした、ネル。」

「あたし、じいちゃんに隠し事をしてたんだよねぇ。」

「!?」

「!?」

「それを伝えず、じーちゃんはポックリと逝ってしまった。もし、生きていたら、ちゃんと話せたのに。」

「そうだな。そのころのお前は、思春期だったからな。」

「あぁ。」

ネルはうなずいた。
おい、じーさん!

「なんじゃい!」

今、隠し事があるって、言ってたよな!?

「あぁ。それが?」

俺様にいい考えがある。

「えっ!?ほんとーか!?」

あぁ。あーやって、こーやって……。

「うんうん。わかった!」

じゃあ早速、アンクのじじいの発明所へ向かおう!

「うん!」

じいさんは笑顔でうなずいた。


                               ☆
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