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第1章

特別編 「イケメントリオの夏物語!〜ハワイで宝探し!?」

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まぶしい太陽に、青い空。それに、もくもくと広がる、白い雲。
そう、ここは空の上!
そして俺達は飛行機の中!
そう!
俺達イケメントリオ、海外デビューですっ!
ん?どこに行くのかって?
服装を見ればわかるだろ、服装を。
青色で、ハイビスカスが、いっぱい、プリントされている服!
そう!ハワイだぁ~!
はぁ、海外に行くのは、初めてだなぁ。

「俺様達もだ。」

あ、そーだったな。

「いやあ、夏にハワイに行くなんて、いいねぇ~。」

「あぁ。こんなこと、めったにないし。」

なぁなぁ、着いたあと、なにするなにする?
海?それとも観光?

「まあ、そうあせるなって。まず、ホテルに着いて、それから、海水浴だ。」

イヤッホー!

「待ってました!」

「そのあと、観光をする。あと、お土産も、買わないとなっ。」

あたり前だろ?
着いたら早速、海で遊ぶぜぇ~!

「その前にホテルだっ!」

ちっ、むかつくやつだなぁ。


                                  ☆


やっと着いた!ホノルル国際空港!
そして、ハワイ!

「先輩、テンションMAXですね。」

「ちっ、調子に乗りやがって。」

アロハ、アロハ、アロハ、アロハ、アロハ、アロハ、アロハ、アロハ!

「あのヤロー、早速調子に乗って、あいさつしやがる。」

「先輩らしいですね。」


                                 ☆

俺達は、ワイキキのホテルに行った。

「ヤッホ~!ベッド、ふっかふか~!」

「見て!青い空!青い海!そして、ハワイ~!」

「全く、ガキだなぁ、お前ら。さーて、水着に着替えるかぁ……って、あれっ?あいつら、いねぇー!」


                              ☆


「先輩、見てください!ハワイの海、超~でかいですよ!」

「日本のより大違いだぜぇ。」

「早速入りましょう!」

おう!
俺達が、海に行こうとした、その時。

「どぅわぁれが、勝手に行っていいって言ったかなぁ?」

「!?」

おそるおそる、振り返ると……。
ビシ、バシ、ボカーン!
痛ってぇ~。オオカミヤローからたたかれたぁ。
しかも、たんこぶ、付いちゃったしぃ。

「自由行動はなしって言ったろぉ!」

「はい、すびばでん。」

「ったくぅ、世話が焼けるやつらだぜ……って、あれっ?またいなくなってるし!」

「ヤッホー!」

ザッバーン!

「ふぅ、気持ちい~!」

「ハワイサイコー!」

「おいギロ、お前、まだうきわを付けてるのかよぉ。」

「う、うるさい!」

「ったくぅ、また調子に乗りやがってぇ。ん?ハイビスカスの花だぁ。」

(これ、ネルにお土産に持って帰ろう。)

「ねぇ、そこのお兄さん。」

「ああん?誰だ、てめぇ。」

「ハイビスカスの花飾りが欲しいなら、ここの近くにある雑貨屋さんに行けば買えるよ。」

「へぇー。情報、ありがとう。」

「どういたしまして。」

「おーい、ウルフいちろ~う!お前も来いよぉ!」

「あ、うん!」

ウルフ一郎は、海の方に向かって走って、中に入った。

「ふぅ、気っ持ちいなぁ。日本の海より、サイコーだぜぇ。」

「だろ?」

「ん?ギロはなにやってる。」

ん?魚を探してる。

「おいおい。サバイバルじゃないんだぞ。」

「うわぁ~。きれいな魚が、いっぱ~い!」

「ん?うわわわわ!サ、サメ~!」

「いや、人だし。」

「ギロ、なにかいいもん、あったかぁ~?」

「はい!おいしそうな魚が、いっぱい!」

「って、食べるのかよっ!」

「もう一度、見てみますねぇ。」

ギロはもう一度、海に顔を付けた。

「ん?なんだこれ。」

ギロは紙みたいなのを見つけて、潜った。

「ぶはぁ!」

「ギロ、なにか取ったか?」

「はい。白い紙みたいなのを。」

ギロが俺達に白い紙みたいなのを見せた。
ん?なんだれ。

「ラブレターか?」

ラブレターじゃないだろ、どーしても。

「じゃ、なんだ?」

ん?破られたマンガのページ。

「がくっ。それもちがうだろどー見ても。」

「じゃあ、新聞?」

「新聞でもないしぃ……ん!?」

どうしたのか、ウルフ一郎!

「こ、これ、地図っぽくね?」

地図?ああ、確かに。
建物の絵があって、線が書いてあって、それと、洞窟の絵が……ん!?

「先輩、どーしたんですか!?」

この洞窟に、星マークが書いてある!

「!?ひょっとすると!」

「あぁ。宝の地図だ。」
 
「え~!?」

二人は驚いた。

「じゃ、じゃあ、宝はこの洞窟の中にあるってこと!?」

ギロが目をキラキラさせた。

「あぁ。」

「ふっ、そんな子供らしいことがあるわけない。よし、向こうまで泳ぐぞぉ。」

ほんとの本当にあるんだよ、宝が!
あ、もしかしなら、その宝で、お土産いっぱい、買えるかもしれねぇぞぉ?
そのとたん、ウルフ一郎はぴたっと止まって、俺の方を振り向いた。

「じゃ、じゃあ行こう!」

「やったぁ~!」

よし!それじゃあ明日、宝探しに行くぞぉ~!

「ちょっとまて!明日は観光するんだぞ!?明後日でいーじゃねぇか!?」

えー?観光するの、おもしろくないしぃ、つまんないからやーめたっ。

「ちっ、自分勝手なヤローめ!せっかくカメラを持って来て、写真を撮ろうと思ってたのに。」

「先輩、どんな宝がねむっているんでしょーね!」

「きっと、オムライス1年分かもしれないぞぉ。」

「うわぁ~。それ、楽しみですぅ~。」

「いや、なにかもしれんぞ?」


                                ☆


ひゃーっ!明日が楽しみだぜ!
はぁ。楽しみすぎて、ねむれないぜ!

「おい。お前、うっさい。読み聞かせでもしてやろーか?」

うっさいバカオオカミ。
はぁ。明日になってくれ、明日になってくれぇ!


                             ☆


翌日。
ガブガブ、ムシャムシャ!
ズー、ズー!
あわてて食べる俺を、二人はじーっとかたまって見ていた。

「おい……そんなにあわてなくて、いーだろ。」

うっせぇ!
バクバク、ムシャムシャ!

「はぁ。先輩らしいですね。」

「あぁ。」


                             ☆
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