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第1章

特別編 「イケメントリオの夏物語!〜ハワイで宝探し!?〜」

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そして、俺達はいよいよ、宝探しの旅へ♪

「えっと、こっちだな。」

ちょちょ、ちょっとまっておじさん♪
ちょっとぉ、おーじーさーん♪
それあっちじゃないですのーん♪

「ラッスンゴレライすんな。てか、「おじさん」っていう言い方はやめろ。」

とーにーかくぅ、あっちに行こう!

「いーや、こっちって地図に書いてあっから、こっちなの!」

いーや、あっちの方が、近道で、早いから、あっちなの!

「こっち!」

「あっち!」

「こっち!」

「あっち!」

「こっち!」

「あっち!」

「こ……。」

「はーい二人とも、けんかはやめましょうねぇ。」

ギロが間に入って、けんかを止めた。

「ここは、じゃんけんで決めましょう!」

おぉ!ナイスアイディーア!

「じゃあ、行くぜ!」

「じゃんけんポン!」

俺はパー。オオカミヤローはチョキ。

「イェーイ!勝ったぜ~!」

「じゃ、こっちに行きましょう。」

「おう!」

ま……負けちまった……。

「せんぱーい、先、置いて行きますよぉ。」

あ、まってよぉ!
俺は二人のあとを追いかけた。


                               ☆


「わからないことは街の人に聞こう。」

「おう。」

俺達は、街の人に続々道を聞いてみた。
ふぅ。づがれたー。
おいギロ、水。

「もうないですよぉ。」

えーっ?そ、そんなぁ~。

「もう少しのしんぼうだ。がまんせい。」

そ、そんなぁ~。がくし。

「ん?」

どうしたんだ、オオカミヤロー。

「ここ、昨日泳いだ海水浴だぞ。」

あ、ほんとだ。昨日泳いだ海水浴だ!

「地図をよーく見てください。」

俺達が地図をよーく見ると……。
あ!海水浴の近くに、洞窟が!

「こりゃあ、ラッキーだぜ!」

「こんな近くにあったなんて、思いもしなかったです!」

「あぁ、まってよぉ~!」

そして、俺達は洞窟の中へ。
ピッチャン、ピッチャン。
水のしずくが落ちる音が、こだまする。

「ひぃ!」

ったく、ギロったら、俺の背中に隠れて。

「だ、だ、だ、だって、こわいんだもん!」

「こわがりすぎ。」

「う~ら~め~し~や~。」

「ギャー!」

「やめろっ。」

はい、すみません。
けど、ほんとに暗くて、こわい。

「う~ら~め~し~や~。」

「うわぁー!」

「やめろっ。」

「ごめんなさい。」

「ったくぅ、どいつもこいつも、全員ガキなんだから……お?」

うぎゃあ!
ちょっとぉ、立ち止まるなよ、オオカミヤロー!

「ほら、見ろ!」

ん?
オオカミヤローが、指をさした方を見ると……。
あ、光が!

「まちがいなく、お宝ですよ!」

よっ、まってましたぁ!
俺とギロは、喜びながら走った。

「あ、ちょっとまて!」

オオカミヤローが、俺達のあとを追いかけてくる。
この奥に、お宝が……。

「いらっしゃ~い。何名様?」

???は?
俺達、目が点。
こりゃあ、どーなってんだ?

「ようこそ!洞窟レストランへ!」

「ど、洞窟レストラン~!?」

「そ、それじゃあ、宝は……。」

すると、店員さんが、首をかしげて。

「宝?そんなの、存在しないよ。」

え~!?
そ、そんなぁ~。
俺の夢が、こわれた……。

「ん?そこのあんちゃんが持っているのは?」





店員さんが、ウルフ一郎が持っている地図を指さした。

「あぁ。こいつが昨日、海の中で、拾ったんだ。」

「あぁ!それは、店のパンフレット!ちょっと、宝の地図っぽくしたんで。どう?宝の地図っぽいでしょ?」

こ、この地図、パンフレットだったのかよ……。
この店員、遊び心がハンパすぎる……。

「さぁ、すわってすわって!日本から来たんだろ?ここに日本人が来るなんて、初めてだよ!」

お、俺達は、日本人じゃないんですけど……とはいわず。
はぁ。宝の地図じゃなくて、残念だぜぇ。

「おい、テンパヤロー、洞窟のナポリタンがあるぞぉ。」

洞窟のナポリタン!?食ってみてぇ!

「おぉ!オムライス一年分、本当にありましたぁ!」

「なぬぅ!?」

「おっちゃーん、洞窟のナポリタン、一つぅ~。」

「はいよっ。」

「あ、ついでにオムライス一年分も!」

「はいよっ。」

「あ、ついでに、ハワイの牛肉のサーロインステーキも。」

「はいよっ。」

宝はなかったけど、この、おいしい料理が、俺達の宝物だと、俺は思うぜっ。


                              ☆


「はいっ。ハワイの象徴、ハイビスカスの花飾り
ウワーオ、なかなか似合ってるぜっ。」

「なにがハワイの象徴だ!こんなもん、食ってやるっ!」

「あー!食うなーっ!」
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