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第三話 「道華!学校は遊ぶところじゃありません!」
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「ねぇお母さん。あたしも学校に行きた~い。」
そう言われても・・・・・・。だって、あんた、勉強道具持ってないし、机も持ってないし、ランドセルなんて持ってないんだもん。
満月荘で、お父さんとルクトさんとリリアさんと一緒に、留守番しな。
「満月荘にいるのはあきた!学校に行きた~い!」
わがまま言うなって、昨日の昨日の昨日の昨日から言っとるやろーがぁ!
「お母さんのいじわる!ぶぅ!」
道華は怒りながら、ほっぺをふくらませた。
えっと・・・・・・402号室は・・・・・・あっ、あった!
ピンポーン。
インターホーンを押すと、ドアが開いた。
「おはよう、真莉亜。」
おはよう、ジュンブライト。道華、よろしくね。
「あぁ。」
「真莉亜、行くわよ。」
「早くしないと、遅刻しちゃうよ。」
「ジュンブライト様♡いってきまーす♡」
「道華、ちゃーんとジュンブライトお兄様の言うこと、聞いてくださいねっ。」
「はーい。」
なーんか、今日の道華、ご機嫌ななめだなぁ。
☆
「この問題、テストに出るぞぉ。」
はいはーい。わかってますよぉ。
道華、相当、学校に行きたがってたみたい。
今日はご機嫌ななめだったし、ジュンブライト達を困らせてないかな・・・・・・ん!?
廊下に人が4人いる!
きょ、今日は、授業参観だったっけ?
はっ!授業に集中しなくちゃ!もうすぐテストが始まるし・・・・・・。
「お母さーん。」
その声は・・・・・・。
道華!
なんでここに来てるの!?
「こら!声、出すなっ!」
「ジュンブライト様~♡あたしを見に来たんですかぁ~?」
クリスさん!立ち上がらないで!授業中だよ、授業中!
あっ、ルクトさんも、リリアさんもいるし・・・・・・。相当、困らせたんだね。
って、そういう場合じゃなーい!
なんで学校に来てるの!?
「春間、猫田。どうしたんだ。急に立ち上がって。」
数学の先生が、メガネを上げながら、私とクリスさんの方を向いている。
「あ・・・・・・。ちょっ、ちょっと、お腹が痛くなってぇ。保健室、行っていいですかぁ?」
そのとたん、紅葉が急に、「あ―!」と声を上げて、立ち上がった。
「わ、私も、お腹が痛くなりましたぁ!クリス、ついて来てくれるぅ?」
「は~い♡」
「・・・・・・わかった。気を付けて行きなさい。」
先生があきれた顔で言うと、私と紅葉とクリスさんは、教室を飛び出した。
☆
私達は、ジュンブライト達を連れ出し、相談室に入った。
そして、私は道華をしかった。
「道華!なんで学校に来たの!あれほどだめって、言ったのに!」
道華は泣きそうな顔になってる。
こ・・・・・・これはヤバイよ・・・・・・。
「うわーん!」
予想通り、泣いちゃいました。
「真莉亜、少し、しかりすぎじゃない?」
紅葉はだまってて!私は道華の母親なんだから、だめなものはだめって、教えなくちゃ!
「真莉亜、ごめん。急に行きたい!って言い出して・・・・・・。だめって言ったけど、言うことを聞かなくて・・・・・・。」
ジュンブライトは悪くないよ。
「もお!自分勝手でわがままなところが、ジュンブライトにそっくりなんだから。」
そうですよね、リリアさん。
「悪かったな。自分勝手でわがままなところがそっくりで。」
「ジュンブライト様ぁ~♡」
「わっ、くっつくなっ。」
「とりあえず道華様、泣くのをやめてください。」
ルクトさんに言われて、道華は泣きやんだ。
「相当、学校に行きたかったんだね。」
道華はしゃくり上げそうな顔で、大きくうなずいた。
ごめんね、道華。あんたの気持ち、わかってあげなくて。
私、母親失格だよ。
「母親失格じゃないよ!あたし、お母さんのこと、世界一大好きだよ!」
道華・・・・・・。
すると、道華がまた泣き出した。
道華、もう泣かないでよ。
「ひくっ・・・・・・ひくっ・・・・・・。」
「道華。授業が終わるまで、おとなしくまっててね。」
「うん。」
と、道華がうなずいた、その時。
ガラッ。
相談室のドアが開いた。
振り返ると、そこにはテレサさんが立っていた。
「道華のめんどう、あたしが見るよ。」
え!?
「でもテレサ、授業はどうすんの?」
「授業は実習にしといた。ジュンブライト達は、ここでおとなしくまってな。」
「お。サンキューな、テレサ。」
テレサさん、道華をよろしくお願いします。
「まかせな。道華、ひまだろ?図書室で本で読んであげる。」
「やったぁ~!」
二人は手をつないで、相談室を出た。
☆
「あっ、白田先生。」
「あっ、保健室の出雲先生。」
「あれ?白田先生、その子は・・・・・・。」
「あっ。あたしの友達の子供です。」
「かわいいわねぇ。名前はなんていうの?」
「黒月道華。10歳。小学4年生。」
「道華ちゃんっていうのかぁ~。かわいいわねぇ。白田先生、授業はどうなさるんですか?」
「この子のめんどうを見なければならないので、自習にしときました。」
「そっかぁ~。じゃあね、道華ちゃん。」
「バイバーイ。」
「道華。12時になったら、コンビニに行こうか。」
「うん!」
☆
そう言われても・・・・・・。だって、あんた、勉強道具持ってないし、机も持ってないし、ランドセルなんて持ってないんだもん。
満月荘で、お父さんとルクトさんとリリアさんと一緒に、留守番しな。
「満月荘にいるのはあきた!学校に行きた~い!」
わがまま言うなって、昨日の昨日の昨日の昨日から言っとるやろーがぁ!
「お母さんのいじわる!ぶぅ!」
道華は怒りながら、ほっぺをふくらませた。
えっと・・・・・・402号室は・・・・・・あっ、あった!
ピンポーン。
インターホーンを押すと、ドアが開いた。
「おはよう、真莉亜。」
おはよう、ジュンブライト。道華、よろしくね。
「あぁ。」
「真莉亜、行くわよ。」
「早くしないと、遅刻しちゃうよ。」
「ジュンブライト様♡いってきまーす♡」
「道華、ちゃーんとジュンブライトお兄様の言うこと、聞いてくださいねっ。」
「はーい。」
なーんか、今日の道華、ご機嫌ななめだなぁ。
☆
「この問題、テストに出るぞぉ。」
はいはーい。わかってますよぉ。
道華、相当、学校に行きたがってたみたい。
今日はご機嫌ななめだったし、ジュンブライト達を困らせてないかな・・・・・・ん!?
廊下に人が4人いる!
きょ、今日は、授業参観だったっけ?
はっ!授業に集中しなくちゃ!もうすぐテストが始まるし・・・・・・。
「お母さーん。」
その声は・・・・・・。
道華!
なんでここに来てるの!?
「こら!声、出すなっ!」
「ジュンブライト様~♡あたしを見に来たんですかぁ~?」
クリスさん!立ち上がらないで!授業中だよ、授業中!
あっ、ルクトさんも、リリアさんもいるし・・・・・・。相当、困らせたんだね。
って、そういう場合じゃなーい!
なんで学校に来てるの!?
「春間、猫田。どうしたんだ。急に立ち上がって。」
数学の先生が、メガネを上げながら、私とクリスさんの方を向いている。
「あ・・・・・・。ちょっ、ちょっと、お腹が痛くなってぇ。保健室、行っていいですかぁ?」
そのとたん、紅葉が急に、「あ―!」と声を上げて、立ち上がった。
「わ、私も、お腹が痛くなりましたぁ!クリス、ついて来てくれるぅ?」
「は~い♡」
「・・・・・・わかった。気を付けて行きなさい。」
先生があきれた顔で言うと、私と紅葉とクリスさんは、教室を飛び出した。
☆
私達は、ジュンブライト達を連れ出し、相談室に入った。
そして、私は道華をしかった。
「道華!なんで学校に来たの!あれほどだめって、言ったのに!」
道華は泣きそうな顔になってる。
こ・・・・・・これはヤバイよ・・・・・・。
「うわーん!」
予想通り、泣いちゃいました。
「真莉亜、少し、しかりすぎじゃない?」
紅葉はだまってて!私は道華の母親なんだから、だめなものはだめって、教えなくちゃ!
「真莉亜、ごめん。急に行きたい!って言い出して・・・・・・。だめって言ったけど、言うことを聞かなくて・・・・・・。」
ジュンブライトは悪くないよ。
「もお!自分勝手でわがままなところが、ジュンブライトにそっくりなんだから。」
そうですよね、リリアさん。
「悪かったな。自分勝手でわがままなところがそっくりで。」
「ジュンブライト様ぁ~♡」
「わっ、くっつくなっ。」
「とりあえず道華様、泣くのをやめてください。」
ルクトさんに言われて、道華は泣きやんだ。
「相当、学校に行きたかったんだね。」
道華はしゃくり上げそうな顔で、大きくうなずいた。
ごめんね、道華。あんたの気持ち、わかってあげなくて。
私、母親失格だよ。
「母親失格じゃないよ!あたし、お母さんのこと、世界一大好きだよ!」
道華・・・・・・。
すると、道華がまた泣き出した。
道華、もう泣かないでよ。
「ひくっ・・・・・・ひくっ・・・・・・。」
「道華。授業が終わるまで、おとなしくまっててね。」
「うん。」
と、道華がうなずいた、その時。
ガラッ。
相談室のドアが開いた。
振り返ると、そこにはテレサさんが立っていた。
「道華のめんどう、あたしが見るよ。」
え!?
「でもテレサ、授業はどうすんの?」
「授業は実習にしといた。ジュンブライト達は、ここでおとなしくまってな。」
「お。サンキューな、テレサ。」
テレサさん、道華をよろしくお願いします。
「まかせな。道華、ひまだろ?図書室で本で読んであげる。」
「やったぁ~!」
二人は手をつないで、相談室を出た。
☆
「あっ、白田先生。」
「あっ、保健室の出雲先生。」
「あれ?白田先生、その子は・・・・・・。」
「あっ。あたしの友達の子供です。」
「かわいいわねぇ。名前はなんていうの?」
「黒月道華。10歳。小学4年生。」
「道華ちゃんっていうのかぁ~。かわいいわねぇ。白田先生、授業はどうなさるんですか?」
「この子のめんどうを見なければならないので、自習にしときました。」
「そっかぁ~。じゃあね、道華ちゃん。」
「バイバーイ。」
「道華。12時になったら、コンビニに行こうか。」
「うん!」
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