ヴァンパイア♡ラブどっきゅ〜ん!

田口夏乃子

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第十九話 「ルクトさんが熱を出した!」

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夏休みまで、あと十一日。早いもんですねぇ。
 
「なーに言ってんだい。夏休みの宿題が、たっぷりあるし、2学期の始業式がおわってすぐに、実力テストがあるんだよ。」
 
えーっ?
 
「あたし、ジュンブライト様と花火見に行きたーい。」
 
「俺、真莉亜と花火見に行きたーい。」
 
「二人とも、これも高校に入るためよ。」
 
「俺、高校、もう卒業した―。」
 
「わかってるわよ。」
 
ギロさん、夏休み、勉強、教えてくださーい。
 
「真莉亜。ギロにたよってばっかじゃ、だめよ。」
 
だってぇ、ギロさんは医者だしぃ。
 
「言い訳は無用よ。」
 
「リッちゃん、いいじゃないか。真莉亜ちゃん、夏休み、一緒に頑張ろうね。」
 
やったぁ~!
 
「あたしにも教えて!」
 
「あたしにも!」
 
「私もですぅ~!」
 
「お前ら、ギロはお前らの先生じゃないんだぞっ。」
 
「おや?にぎやかですねぇ。」
 
ルクトさんが、お茶を持って来た。
 
「ルクト、顔、赤いよ。」
 
アキちゃんの言う通りだ。ルクトさんの顔、りんごみたいに赤くなってる。
 
「休んだ方がいいかも。」
 
「アキ様、ソラ様。心配してくれて、ありがとうございます。わたくしは、こー見えて、元気ですから・・・・・・。」
 
そのとたん、ルクトさんがばたりとたおれた。
 
「ルクトさん!」
 
「じいや!」
 
私達は、ルクトさんのところへ、かけよった。
 
「ギロお兄様!ルクトじいや様が!」
 
「ルクトさん、大丈夫ですか!?」
 
ギロさんは、聴診器を首からさげて、ルクトさんの心臓の音を聴いた。
 
「・・・・・・。」
 
「ギロ、じいやは大丈夫なのか?」
 
ジュンブライトが聞くと、ギロさんは、ジュンブライトの方を振り向いた。
 
「かなりの高熱です。急いで治療しないと・・・・・・。」
 
でも、ヴァンパイアって、人間の薬は、効かないんでしょ?
 
「だから、今から材料を集めに行くんだよ。」
 
材料集めって、まさか・・・・・・。
 
「そう。青虫と、カエルと、カブトムシの幼虫と、ありと、ダンゴムシを使って、錠剤にするんだ。」
 
そう来るかと思った・・・・・・。
 
「俺もついて行くぜ!真莉亜、マドレーヌ、紅葉、クリス、テレサ、アキ、ソラ、道華!行くぞ!」
 
え~?私、行くって言ってないのに・・・・・・。
 
「これもじいやのためだ!じいやが死んじまったら、どーする!」
 
そうだよね。これもルクトさんのためだもんね。
今日のジュンブライト、ルクトさんのために、がんばってるもん。
 
 

 
 
森に出かけた私達は、早速、材料集めに取り組んだ。
ゔぅ、青虫、気持ち悪くて、つかまえにくいよぉ。
 
「真莉亜お姉様!なにモタモタしてるんですか!青虫くらいで、そんなにビビッて、どーするんですかっ!」
 
トホホホホ・・・・・・。マドレーヌちゃんから怒られました。
 
「こーするんですよ。」
 
簡単につかまえたー!しかも、素手で!
 
「ジュンブライト様ぁ~♡きれいなひまわりのお花、摘んで来ましたよぉ~♡」
 
クリスさん、遊びに来たんじゃないですよ。
 
「あ、そ。」
 
ジュンブライトが、材料を探しながら言うと、クリスさんは、ひまわりを落とした。
 
「今日のジュンブライト様、シカトするぅ!」
 
材料集めに集中しているからですよ。
 
「あんた、なにさぼってんだい。あたしと一緒に、行動するよ。」
 
テレサさんは、クリスさんの服を、ぐいぐいひっぱった。
 
「あたし、ジュンブライト様と行動したーい!」
 
クリスさんは、足をじたばたさせている。
 
「これで青虫、捕獲完了です~。」
 
よくつかまえたね、マドレーヌちゃん。
 
「い―やぁ―!」
 
向こうから、大きな悲鳴が聞こえた。
 
「行きましょう!」
 
私とマドレーヌちゃんは、向こうまで走ると、池のところでおびえている、紅葉のすがたがあった。
どうしたの?紅葉。
 
「真莉亜~。助けてよぉ~。私、カエルをつかまえるの、いや!」
 
私も苦手だよ。てか、紅葉がおびえる姿、初めて見た。
 
「私、こー見えて、カエルが大の苦手なのよ!」
 
へぇー。そうだったんだぁ。
 
「感心しないでよ!」
 
ごめん、ごめん。
 
「ゲロッ。」
 
ん?紅葉の頭の上にいるのは・・・・・・。
 
「え?」
 
紅葉が、自分の頭の上を見ると、そこにはカエルがいた。
紅葉は、顔が真っ青になって・・・・・・。
 
「ギャャャャャア!」
 
思わずさけんじゃった。
 
「アハハハハ~。ひっかかったぁ。」
 
道華!なんでこんなことをするの!
 
「だってぇ、おもしろいからぁ。」
 
謝りなさい!
 
「ごめんなさい。」
 
道華は紅葉の方に向かって、謝った。
全くもう、道華はいたずらっ子なんだからぁ!
 
「ゲロッ。」
 
・・・・・・。
いやぁぁぁぁぁ!私の左手に、カエルがぁぁぁぁ!
一体、誰がやったの!?
 
「キャハハハ~。バカ女の悲鳴、超~うるさーい。」
 
アキちゃん!アキちゃんのしわざだったのね!
 
「そうだよーん。」
 
アキちゃんは、顔をニヤニヤさせながら、私を見つめた。
 
「アキちゃん!真莉亜お姉ちゃんに、謝って!」
 
ソラちゃんが、アキちゃんをしかると、アキちゃんは、顔をそむけた。
 
「ふん!やだねー。」
 
「ゲロッ。」
 
「う、うわぁ・・・・・・。」
 
「き・・・・・・気持ち悪い・・・・・・。」
 
すると、ギロさんが、2匹のカエルを、両手でがっしりつかんだ。
 
「大丈夫?真莉亜ちゃん、紅葉ちゃん。」
 
ギ、ギロさ~ん。
 
「こ、こわかった~。」
 
私と紅葉が、ギロさんにしがみつくと、ギロさんは、道華とアキちゃんの方を向いた。
 
「道華ちゃん、アキちゃん。材料で遊んだら、だめだよ。遊びに来てるわけじゃないから、材料集めに取り組んでねっ。」
 
「はーい。」
 
道華とアキちゃんは、反省したみたい。
 
 
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