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第二十四話 「ウルフ一郎さん、暴走する」
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私達は、バイキング屋さんで昼食をした。
おいしそ~。どれから食べようかなぁ~?
「真莉亜~♡」
ジュンブライトが、目をハートにしながら、私のところにやって来た。
「お前の大好きなナポリタン、ついで来たよーん♡」
あのう、ナポリタンはもう、あるので・・・・・・。
「えんりょしないでぇ~♡」
あなたが食べればいいんでしょう!
「真莉亜ちゅわ~ん♡」
今度はウルフ一郎さん。
「君の好きそうなお肉、取って来たよーん♡」
はぁ・・・・・・もうこの二人の相手をする気、なくしました。
「ん!?」
「ん!?」
め、目線を合わせた!
ヤ・・・・・・ヤバイ・・・・・・。
「真莉亜はナポリタンを食べるんだ!」
「んーや、真莉亜ちゃんは、お肉を食べるんだ!」
あちゃ~。ま―た、始まっちゃったよぉ。
私達のテーブルの周りには、ほかのお客さんが、ぞろぞろとぞろぞろと。
お客さんだけじゃない。店員さんも、コックさんも、みーんな。
こりゃあ、注目をあびましたね。
「真莉亜がお肉を食べたら、真莉亜の美しいボディが、ぶたみたいになっちまう!」
むかっ。失礼ですね!
「やっかましい!真莉亜ちゃんがナポリタンを食べたら、真莉亜ちゃんのセクシーなボディが、ゴリラみたいになっちまう!」
むかむかっ。私の体に腹立つこと、言わないでくれる?
もう!ゆっくり食事ができない!
私は、怒りながら、テーブルをバン!とたたいて、立ち上がって、お客さんの輪を、見事通り抜け、レジのところまで歩き始めた。
「お会計は?」
「せ、千五百円です!」
店員さんはあわてて、計算をし始めた。
「ちょっ、真莉亜!」
ジュンブライトとウルフ一郎さんが、走って来た。
「会計するの、早すぎだろ!」
「そうだよ!まだ、全部食べてないし・・・・・・。」
「いいかげんにして!」
私が怒鳴ると、二人はだまりこんだ。
「あんた達のせいで、静かに食事なんて、できなかったじゃない!もう、いや!仲良くできないなら、私、あんた達と行動しない!」
私はバイキング屋さんを、飛び出した。
「まて!真莉亜!」
「俺様達が、悪かった!だから、一緒にハンバーガーを、食べに行こう!」
二人が私のあとを追いかけて来る。
・・・・・・仕方ないな。
☆
4時になって、私達は1階の中央にある、大きなくまさんのバルーンの前に集合した。
「真莉亜、ジュンブライト、ルクト、リリア、紅葉、クリス、ウルフ一郎・・・・・・これで全員、そろったね。」
テレサさんが、人数を確認した。
「あれ?テレサ、あと4人、足りないみたい。」
紅葉が辺りを見回した。
「え?これで12人、そろってるよ。」
「全然、そろってないわ。」
「もう一回、数えてみるね。」
テレサさんが、「1、2・・・・・・。」と、ひとさし指でさしながら、数え始めた。
「7。」と数えたところで、テレサさんはひとさし指を、ウルフ一郎さんの方にさしたまま、かたまって、ぎょっとした顔になった。
「・・・・・・ほんとだ。マドレーヌちゃん達が、いない!」
「え~!?」
私達は驚いたあと、ウルフ一郎さんを見た。
「な、なんだよ、みんな。」
「あんた、真莉亜に夢中になって、あの子達を見捨てたのかい!」
「あれほど言ったのに!」
テレサさんとクリスさんが、鬼のように、ウルフ一郎さんを怒った。
「ご、ごめんなさーい!」
ウルフ一郎さんは、私達に向かって、土下座をして、謝っている。
「謝ってもムダだ。マドレーヌは、超能力ヴァンパイアだからなぁ。今ごろ、こー泣きながら、いろんな物が浮かんでたり、しているぞ。うわぁ~ん!ウルフ一郎お兄様ぁ~!どこに行ったんですかぁ~?私、さびしいですぅ~!うわぁ~ん!ってな。」
マドレーヌちゃんのものまね、お上手です。
って、感心している場合じゃなーい!
道華もまいごになったんだよ。
きっと、どこかで、私達をさがしているはず!
「マドレーヌちゃん達をさがしに行くよ!」
「はいっ。」
「おう!」
「えぇ!」
私達は、マドレーヌちゃん達をさがしに行こうとした。
すると、どこかで聞き覚えのある声がした。
「先輩ー、リッちゃ―ん!」
振り返ると・・・・・・。
「ギロ!」
ん?ギロさんと、手をつないでいるのは・・・・・・。
「お母さ~ん!」
「リリア~!」
「お姉ちゃ~ん!」
「道華!」
「マドレーヌ!」
「アキ、ソラ!」
4人はにこにこしながら、それぞれ大好きな人のところに走って行き、だきついた。
「もう、心配したんだからぁ。」
「ところで、ギロさん、どうしてここにいるんですか?」
私が聞くと、ギロさんは笑顔で答えた。
「あぁ~。買い物しようと街まで出かけたら、さいふを忘れてしまって。」
「毎週日曜日の6時30分に始まる、国民的アニメのオープニングの2番を再現してどーするっ!」
「そこ、ふつー、笑顔で答えるとこか?」
天然なギーロさんっ。
あ、つい、歌を歌ってしまった!
「満月荘に戻ろうとしたら、物が浮かんでいるのが見えて・・・・・・。」
ギロさんは、それに気づき、人ごみの中を通り抜けた。
「すみませ~ん。どいてくださ~い。」
「うわぁ~ん!」
そこには、マドレーヌちゃんが泣いていた。
「マドレーヌちゃん、どうしたの?」
「ギロ!」
「あのね、ウルフ一郎と、はぐれたの。」
「あのオオカミ、マドレーヌちゃん達をほっときやがって!マドレーヌちゃん、泣きやんで。」
「ひくっ、ひく・・・・・・。」
「みんなをさがそう。きっと、見つかるはずだよ。」
「はい!」
・・・・・・というわけです。
「おい!ウルフ一郎!」
わわわっ!ギロさん、キャラ変わった!
ウルフ一郎さん、超~ビビッてるし!
「てめぇ、子供達のめんどうを見ずに、真莉亜ちゃんに夢中になりやがって!責任を取れ、責任を!全く、空気が読めねぇオオカミだなぁ。」
ギロさんは、あきれたように、はぁとため息をついた。
「うんうん。」
ジュンブライトが納得したかのように、うなずいた。
「うなずくなっ!」
「けど、楽しかったですぅ~!」
「また行きたーい!」
そうだね。少し、ハプニングあったけど。
「リッちゃん。休暇が取れたら、二人で行こうね。」
「えぇ。」
リリアさんとギロさんの、初デートができたらいいね。
私は笑顔で、仲良くしているみんなを見つめた。
おいしそ~。どれから食べようかなぁ~?
「真莉亜~♡」
ジュンブライトが、目をハートにしながら、私のところにやって来た。
「お前の大好きなナポリタン、ついで来たよーん♡」
あのう、ナポリタンはもう、あるので・・・・・・。
「えんりょしないでぇ~♡」
あなたが食べればいいんでしょう!
「真莉亜ちゅわ~ん♡」
今度はウルフ一郎さん。
「君の好きそうなお肉、取って来たよーん♡」
はぁ・・・・・・もうこの二人の相手をする気、なくしました。
「ん!?」
「ん!?」
め、目線を合わせた!
ヤ・・・・・・ヤバイ・・・・・・。
「真莉亜はナポリタンを食べるんだ!」
「んーや、真莉亜ちゃんは、お肉を食べるんだ!」
あちゃ~。ま―た、始まっちゃったよぉ。
私達のテーブルの周りには、ほかのお客さんが、ぞろぞろとぞろぞろと。
お客さんだけじゃない。店員さんも、コックさんも、みーんな。
こりゃあ、注目をあびましたね。
「真莉亜がお肉を食べたら、真莉亜の美しいボディが、ぶたみたいになっちまう!」
むかっ。失礼ですね!
「やっかましい!真莉亜ちゃんがナポリタンを食べたら、真莉亜ちゃんのセクシーなボディが、ゴリラみたいになっちまう!」
むかむかっ。私の体に腹立つこと、言わないでくれる?
もう!ゆっくり食事ができない!
私は、怒りながら、テーブルをバン!とたたいて、立ち上がって、お客さんの輪を、見事通り抜け、レジのところまで歩き始めた。
「お会計は?」
「せ、千五百円です!」
店員さんはあわてて、計算をし始めた。
「ちょっ、真莉亜!」
ジュンブライトとウルフ一郎さんが、走って来た。
「会計するの、早すぎだろ!」
「そうだよ!まだ、全部食べてないし・・・・・・。」
「いいかげんにして!」
私が怒鳴ると、二人はだまりこんだ。
「あんた達のせいで、静かに食事なんて、できなかったじゃない!もう、いや!仲良くできないなら、私、あんた達と行動しない!」
私はバイキング屋さんを、飛び出した。
「まて!真莉亜!」
「俺様達が、悪かった!だから、一緒にハンバーガーを、食べに行こう!」
二人が私のあとを追いかけて来る。
・・・・・・仕方ないな。
☆
4時になって、私達は1階の中央にある、大きなくまさんのバルーンの前に集合した。
「真莉亜、ジュンブライト、ルクト、リリア、紅葉、クリス、ウルフ一郎・・・・・・これで全員、そろったね。」
テレサさんが、人数を確認した。
「あれ?テレサ、あと4人、足りないみたい。」
紅葉が辺りを見回した。
「え?これで12人、そろってるよ。」
「全然、そろってないわ。」
「もう一回、数えてみるね。」
テレサさんが、「1、2・・・・・・。」と、ひとさし指でさしながら、数え始めた。
「7。」と数えたところで、テレサさんはひとさし指を、ウルフ一郎さんの方にさしたまま、かたまって、ぎょっとした顔になった。
「・・・・・・ほんとだ。マドレーヌちゃん達が、いない!」
「え~!?」
私達は驚いたあと、ウルフ一郎さんを見た。
「な、なんだよ、みんな。」
「あんた、真莉亜に夢中になって、あの子達を見捨てたのかい!」
「あれほど言ったのに!」
テレサさんとクリスさんが、鬼のように、ウルフ一郎さんを怒った。
「ご、ごめんなさーい!」
ウルフ一郎さんは、私達に向かって、土下座をして、謝っている。
「謝ってもムダだ。マドレーヌは、超能力ヴァンパイアだからなぁ。今ごろ、こー泣きながら、いろんな物が浮かんでたり、しているぞ。うわぁ~ん!ウルフ一郎お兄様ぁ~!どこに行ったんですかぁ~?私、さびしいですぅ~!うわぁ~ん!ってな。」
マドレーヌちゃんのものまね、お上手です。
って、感心している場合じゃなーい!
道華もまいごになったんだよ。
きっと、どこかで、私達をさがしているはず!
「マドレーヌちゃん達をさがしに行くよ!」
「はいっ。」
「おう!」
「えぇ!」
私達は、マドレーヌちゃん達をさがしに行こうとした。
すると、どこかで聞き覚えのある声がした。
「先輩ー、リッちゃ―ん!」
振り返ると・・・・・・。
「ギロ!」
ん?ギロさんと、手をつないでいるのは・・・・・・。
「お母さ~ん!」
「リリア~!」
「お姉ちゃ~ん!」
「道華!」
「マドレーヌ!」
「アキ、ソラ!」
4人はにこにこしながら、それぞれ大好きな人のところに走って行き、だきついた。
「もう、心配したんだからぁ。」
「ところで、ギロさん、どうしてここにいるんですか?」
私が聞くと、ギロさんは笑顔で答えた。
「あぁ~。買い物しようと街まで出かけたら、さいふを忘れてしまって。」
「毎週日曜日の6時30分に始まる、国民的アニメのオープニングの2番を再現してどーするっ!」
「そこ、ふつー、笑顔で答えるとこか?」
天然なギーロさんっ。
あ、つい、歌を歌ってしまった!
「満月荘に戻ろうとしたら、物が浮かんでいるのが見えて・・・・・・。」
ギロさんは、それに気づき、人ごみの中を通り抜けた。
「すみませ~ん。どいてくださ~い。」
「うわぁ~ん!」
そこには、マドレーヌちゃんが泣いていた。
「マドレーヌちゃん、どうしたの?」
「ギロ!」
「あのね、ウルフ一郎と、はぐれたの。」
「あのオオカミ、マドレーヌちゃん達をほっときやがって!マドレーヌちゃん、泣きやんで。」
「ひくっ、ひく・・・・・・。」
「みんなをさがそう。きっと、見つかるはずだよ。」
「はい!」
・・・・・・というわけです。
「おい!ウルフ一郎!」
わわわっ!ギロさん、キャラ変わった!
ウルフ一郎さん、超~ビビッてるし!
「てめぇ、子供達のめんどうを見ずに、真莉亜ちゃんに夢中になりやがって!責任を取れ、責任を!全く、空気が読めねぇオオカミだなぁ。」
ギロさんは、あきれたように、はぁとため息をついた。
「うんうん。」
ジュンブライトが納得したかのように、うなずいた。
「うなずくなっ!」
「けど、楽しかったですぅ~!」
「また行きたーい!」
そうだね。少し、ハプニングあったけど。
「リッちゃん。休暇が取れたら、二人で行こうね。」
「えぇ。」
リリアさんとギロさんの、初デートができたらいいね。
私は笑顔で、仲良くしているみんなを見つめた。
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