ヴァンパイア♡ラブどっきゅ〜ん!

田口夏乃子

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第四十七話 「道華、ヴァンパイア界に行く」

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うわぁ~。たくさん店が並んでるぅ!
 
「君のお父さんは、どんな人なんだい?」
 
「え―っと、イケメンで、背が180cmぐらいあって、優しいの!でも、わがままで、自分勝手なところもあるの。」
 
「へぇ―。ちょっと、誰かさんにそっくりだね。」
 
誰かさん?
 
「あ、いや、なんでもないっ。アハハハハ!」
 
・・・・・・あやしい。
この人、なんか、お父さんを知っているみた―い。
 
「君、名前はなんていうんだい?」
 
あ、あたし?
あたしは黒月道華、10歳。身長は140cm。好きな食べものは、ナポリタン!
 
「誰かさんに似ているなぁ。」
 
んもう、誰かさんって誰よぉ!
 
「俺はアルマ。よろしく。」
 
アルマ・・・・・・いい名前だね!
 
「あ、ありがとう。ところで、お城へなにしに行くんだ?」
 
ん?泊まりに行くの!
 
「泊まり?」
 
そう!おじいちゃんちに!
 
「おじいちゃんちにぃ?は、バカ言え。ヒアン様には孫がいないし、それに、あいつはまだ、結婚していない。」
 
あいつって?
 
「あ~、なんでもないっ。」
 
またぁ。なにかあるんでしょ、本当は。
 
「まるで、前のあたしみたいだね。」
 
「へっ?」
 
「前のあたしは、本当のことを言えなかったの。けど、お母さんのおかげで、本当のことが言えるようになったんだ!」
 
あたしは、アルマの方に向かって、ニッと笑った。
 
「その笑顔、誰かさんにそっくりだなぁ。」
 
誰かさんって、誰なのよぉ!
 
「さあな。」
 
アルマは、舌を出した。
さあなって、なんなのよ、一体!
 
 

 
 
「う~ん。う~ん。」
 
「どうしたんだ?兄さん。」
 
「道華は一体、いつ来るんだ!」
 
「し、知らないよぉ。おとなしく待ってれば、来るんじゃないの?」
 
「それにしても、おそすぎる!リアン、道華を迎えに行って来い!」
 
「え~?でも、私、道華がどんな人なのか、知らないしぃ・・・・・・。」
 
「そうかぁ。」
 
「兄さん、さっきからそわそわしてない?」
 
「あたり前だろ!かわいい孫が、人間界から遥々泊まりに来るんだぞ!しかも一人で!こんな機会、めったにないぞ!」
 
「こんな兄さん、見たことない。」
 
「おじいちゃ―ん!」
 
「!?その声は!」
 
「道華!」
 
「おじいちゃ―ん!」
 
あたしは、おじいちゃんの方に向かって走って、だきついた。
 
「大きくなったなぁ。元気か?」
 
うん!元気だよ!
おじいちゃんも元気?
 
「元気に決まっとるだろう。この日を楽しみにしてたよ。」
 
えへへへへ。
その様子を、アルマが口をポカーンと開けて、あたしの大きなバックを二つ落として、見ていた。
 
「おい・・・・・・どういうことなんだ、これは!」
 
口をポカーンと開けて、驚いているアルマがいることを、おじいちゃんは、はっと気付いた。
 
「あ、アルマくん。君が孫の荷物を運んで来てくれたのかぁ。」
 
「ヒアン様!どういう意味なんだ!おじいちゃんって!教えてください!」
 
「仕方ない。教えるか。誰にも話すんじゃないぞ。道華は、ジュンブライトと真莉亜さんの未来の子供なんだ。」
 
「じぇ!じぇ!じぇ!じぇ!」
 
『あまちゃん』だね、それは。
おじいちゃんはアルマに、あたしが未来からやって来た理由と、あたしがヴァンパイアと人間のハーフだってことを話した。
 
「なるほどぉ。ほかに知っているやつらは?」
 
「アンクさんと、テレサちゃんと、リナンちゃんと、ソアンくんと、ジャンくんだけだ。アクアちゃんとギラ様は、まだ知らない。知っているのは、ルクトと、マドレーヌと、リリアと、紅葉さんと、クリスさんと、アキちゃんと、ソラちゃんと、ネルさんと、ギロくんと、ウルフ一郎くんだけだ。もちろん、真莉亜さんとジュンブライトも知っている。アルマくん、アクアちゃんとギラ様以外の国民にこのことを話さないでくれるかい?」
 
「はい。誰にも話しません。」
 
「よろしい。」
 
ところでおじいちゃん、なんでアルマのこと、知ってるの?
 
「あぁ。まだ、話してなかったな。アルマくんは、ジュンブライトの幼なじみだ。」
 
えぇ~!?幼なじみぃ~!?
じゃあ、誰かさんっていうのは・・・・・・。
 
「あぁ。君のお父さんのことだよ。」
 
やっぱり・・・・・・そうと思った。
すると、おじいちゃんは、あたしを降ろした。
 
「道華、お前のために、専用の部屋を用意したぞぉ。」
 
えぇ!?うっそ―ん!うれし―い!
あたしはまた、おじいちゃんにだきついた。
 
「こらこら。そんなにだきつくな。ルアン、ルアン!」
 
「は―い!」
 
白髪で、頭の上に王冠をかぶっている男の人が走って来た。
 
「この人は、マドレーヌの父親でもあり、私の弟でもある、リアンだよ。」
 
「初めまして道華。リアンです。」
 
マドレーヌおばちゃんのお父さん!?
 
「初めまして!黒月道華だよ!」
 
あたしとルアン大叔父さんは、あくしゅした。
 
「マドレーヌは元気かい?」
 
「うん!とっても元気だよ!」
 
あたしが笑顔で答えると、おじいちゃんの顔が、ニタァとなった。
 
「やっぱ、うちの孫は、かっわい~♡」
 
「ちっ、なにがうちの孫はかっわい~♡だ!私の娘の方がかわいい!」
 
「い―や、うちの娘の方がかわいい!」
 
「孫!」
 
「娘!」
 
「孫!」
 
「娘!」
 
「孫!」
 
「娘!」
 
ありゃりゃ・・・・・・。けんかになっちゃったよぉ。
 
「ほっとけ。いつものことだから。」
 
あ、そ。
あの二人、いっつもけんかするんだぁ。
すると、家来が二人のところにやって来た。
 
「二人とも!けんかはやめてください!」
 
家来が止めると、二人はけんかをやめた。
 
「ゴホン!すまん、悪かったなぁ。」
 
「ちっ、うちの娘の方が、芦田愛菜よりかわいい!」
 
そう言って、ルアン大叔父さんは、怒りながら、怪獣のように、ズシンズシンと歩いて行っちゃった。
 
「すまなかったなぁ。みっともない姿を見せて。」
 
ううん、気にしないで、おじいちゃん!
あたしがまた、笑顔で言うと、おじいちゃんはまた、顔をニタァとした。
 
「やっぱ、かわいい♡」
 
「ヒアン様、顔。」
 
「あっ、すまん!おい、召し使い!道華を部屋へ案内してくれ!」
 
「かしこまりましたぁ。さぁ、道華様。お部屋へ案内しましょう。」
 
召し使いが笑顔で2つのバックを持った。
 
「うん!」
 
あたしは召し使いに付いて行った。
 
 

 
「う~ん、う~ん。」
 
どうしたの?ジュンブライト。部屋の中をうろうろして。
 
「道華、大丈夫かなぁ?」
 
「大丈夫だよ、きっと。もう、ヒアン様のところに着いてるはずだよ。」
 
「でも、心配だぁ。無事にたどり着いているかなぁ?」
 
大丈夫だって!
もう、あんたはどんだけ、心配性なのよぉ!
 
「心配性じゃねぇ!」
 
「心配性じゃねぇか。」
 
「やっかましいわ、ボケ―ッ!」
 
うふふふふ。
 
 
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