転生令息の、のんびりまったりな日々

かもめ みい

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○ 僕と家族

◆ 15

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「ルークとシアはちゃんと仲直りしない限り、ユーリとは遊ばせませんからね」
「そうだぞ。ユーリと遊びたければ、仲良くしなければならない」
「何よ、父様なんかさっきまでいじけていた癖に……」
「シーアー?」
「さあ兄様。私達は別室で話し合いましょう!」
「まあ、色々と言いたい事はあるけど、ユーリと遊ぶ為だしね」

 僕がかあ様のお胸にぐりぐりしている間に、にい様とねえ様はお部屋から出て行っちゃった。

「では、ユーリ。母様に教えてくれる?」

 う?
教えるって何を?そんなお話全然してなかったよ。

「ユーリは起きた時、泣いていたでしょう? どうして泣いていたのか母様に教えて欲しいの」

 僕が泣いていた理由……?
うー……。
僕、泣いてたかなぁ?
ちょっとがんばって思い出してみる。
……。
う?
 思い出したら悲しくなっちゃった……。

「あらあらユーリ。涙さんが、こんにちはって出てきちゃうわよ?」
「ゔー……」
「ユーリには笑顔が似合う。俺にユーリの可愛い笑顔を見せてほしいな」

 大きくて安心する手が、僕の頭を撫で撫でする。

「ゔー。とうしゃま……」
「んー。そうねー……。母様が涙さんとお話しをして聞いてみようかしら?」

 うっ?なみださんとお話できるの?
ふぉー!
 かあ様すごいっ!
僕がびっくりしちゃったからか、なみださんが少し引っ込んじゃった……。

「かあしゃま。なみだしゃん、ちょっとかくえたよ? おはなちできう?」
「ふふふ。大丈夫よー。涙さんに聞いてみるわね」

 かあ様はコホンッてすると、僕のお目々をじっと見た。
 にゅ?
僕のお目々に何かあるの?
あっ!なみださんのお家が僕のお目々だからだ!

「涙さん、こんにちは」

 う?
なみださん、お口あるのかなー?お口ないとお話し出来ないよ?

「困ったわ。今日の涙さんは恥ずかしがり屋さんみたいね。
 そうだわ! ユーリ、涙さんの代わりにお話ししてくれるかしら?」
「ふえっ? 僕でしゅか?」

 僕、なみださんと今までお話しした事ないから、出来るか分かんない。

「ええ。涙さんも、ユーリなら出来るって言ってるわよ」
「ふおっ!? ほんとでしゅか!?」
「ええ。ユーリにしかお願い出来ないって言ってるわ」

 ふぉおー!!
なんて、たいやくっ!
僕、がんばるよー!
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