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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!
3-285. J.B.(143)ballad of easy rider(イージーライダーのバラード)
しおりを挟むそこからの半日ほどのアレコレは基本的に俺たち「よそ者」にとっちゃ無縁な話。情報漏れはいずれ起きるだろうが、それでも口外禁止のその前王の崩御から、前王の側近、取り巻きの中の不穏分子を様々な口実で集め、軟禁、場合によっては逮捕拘束と、とんでもない強権独裁っぷりとも言えるが、何せその中には先日討伐された海賊との内通者なんぞも居たわけだから、そりゃ厳しくもなる。
予想はされてたがこっからは何より時間との戦い。リカトリジオス軍に王の崩御を隠し通すのは難しい。そしてそれに乗じて奴らが攻勢を強めるのも明白。
現状からすりゃ、数押しだけでも城壁城門を破れる可能性は低くない。だがここじゃあまだ多分それはしない。ボバーシオ攻めは奴らにとって今後の対クトリアの前哨戦。準備を重ねてきたであろう食屍鬼兵の運用テストがまだ済んでない以上、こちらが見るべきはそれをいつ、どう動かすか。そこを見極める必要がある。
□ ■ □
繰り返される城壁での攻防。膠着は相変わらずだが、やはり徐々にボバーシオ側が押されている。
俺たちの上空からの牽制で持ち直しても、すぐ別の場所が危うくなる。
梯子兵は数が多すぎるのが問題で、とは言えそれを突き落とすのはさほど苦じゃあねぇ。だが以前はあった水堀も既に埋められて、でかい攻城塔なんぞも来てやがるから、そいつはかなり厄介だ。塔の上の投石機で攻城塔をなんとかボロボロにし、岩や丸太を落として火と油とでさらに追い討ち。それでも城壁上にまで入り込むリカトリジオス兵が出てくる。
まだ城壁そのものを壊そうとしてこないのは、占領後に拠点として使いたいからだろう。
にしてもここに来て、じりじりと押されては居るが、何だかまた妙な流れではある。
「……一体、いつ動かす気なんだ?」
しびれを切らすかにそう吐き捨てるレイシルドだが、実際そうだ。
食屍鬼犬獣人兵の存在は既に分かっているし、その超人的能力を戦術に利用してくるだろう事も予想しているが、ここに来てもまだ動かす気配がない。
「だが、危ういぞ。このまま行くと、食屍鬼犬獣人兵を使われるまでもなく突破されるやもしれん」
現在、最も城壁上での攻防最前線に居るボーノは、疲労の色も隠せずため息を吐く。
「ああ、ムカつくがその通りだ。特に今、なんとか誤魔化しちゃあ居るが、実際に防衛に当たれる兵の数は減ってるからな」
顔面×字傷で片目眼帯の銀毛猿獣人、ファーディ・ロンは正門の防衛を担当し、例の炎を吹き上げる鉄鎖錘で大活躍はしているが、それでもやはり状況は悪い。
「食屍鬼犬獣人兵の動きに合わせる予定だったが、それより早くに出さねばならなくなるか……」
鹿人のレイシルドが言う「出さなきゃならない」部隊は、実際使いようによっちゃあなかなか効く連中だ。
□ ■ □
初手は引き際の呼吸に応じて、その日の攻撃が一段落し陣へと引き上げる所へと撃ち掛かる。
大軍への特攻は無謀も無謀。しかしその部隊は、本来なら得意とするはずの突撃ではなく、遠距離からの騎射を仕掛ける。
ボバーシオ国軍、精鋭ラクダ騎兵部隊は、リカトリジオスとの初戦で一旦は引き上げる背後へと突撃を仕掛けるが、それを見越しての伏兵により敗れた。侮りと過信が敗因だが、それにより戦力は半減し、また籠城による防戦一方へと追い込まれ今に至るワケだが、ラクダ騎兵の全てが失われたワケじゃない。
全軍の指揮権を持てず、ごく一部の近衛兵のみを持っていただけの新王イングェ・パンテーラだが、以前からなんとかこのラクダ騎兵部隊を再編出来ないかと考え、引退していた元ラクダ騎兵や、それらに訓練された新兵を中心に秘密裏に鍛えていた。そこに今回はカーングンス遊牧騎兵を一部編入。騎兵突撃ではなくカーングンス流の騎射を覚えさせ、リカトリジオスに対してヒット&アウェイの射撃戦を仕掛ける策に出た。
もちろんカーングンスとは正式な協力、同盟関係にない。ラクダ騎兵に偽装した隠し玉。その中心に居るのは、以前プレイゼスのボス、ベニートに雇われた“荒くれ者”のカーングンスの若手衆、マクマドゥルとその一派。ついでにと言うかなんと言うか、何故か同じくベニートに雇われていた用心棒、『牛追い酒場』のデーニスまで紛れ込んでやがる。
カーングンス流の騎射は、それこそ生まれてからずっと馬に乗って育つカーングンスだからこその高等技術。そうそう簡単には習得出来ない。と同時に、馬術に長けたカーングンスとは言え、ボバーシオ精鋭ラクダ騎兵のラクダによる戦闘騎乗術はやはり勝手が違う。どちらもそれぞれに得意と不得意があり、それぞれに教え合い学び合う事で補って、なんとか一つの部隊として動けるまでにはなった。
確かに上から見ていても、一糸乱れぬ完璧さには遠いいが、しかしこいつは厄介だ。
10騎を一部隊とした部隊が複数。それぞれ円を描くように周りながら、それらもまた全体で円を描く陣形。常に動き周り適切な距離を保って、そこからの射撃が撤退し始めているリカトリジオスの背後を撃つ。
足を止めての射撃戦なら、リカトリジオス得意の軽装歩兵の突撃戦法でも、また突撃と同時に行う槍投げでも反撃が出来る。帝国流の規律だった運用を貫くなら、方陣か円陣を保ちながら盾で矢を防ぎじりじりと接敵し、号令一下に撃ち掛かるって手もある。特に瞬間的な突撃能力は帝国人より犬獣人の方が高い。盾で陣を維持しつつ接敵からの突撃戦法は、むしろリカトリジオス軍にはうってつけだ。
だがこの騎兵による騎射は、リカトリジオスの突撃戦法でも簡単には追い付けず、飛距離の足りない投石、投げ槍でも効果は低い。盾兵の方陣で守りを固めて接敵しようにも、距離を保たれ的になるだけだ。
つまり、兵力にどれだけ差があっても、リカトリジオス側には有効な対処法がない。
当たり前だが、総勢200程度の新生ラクダ騎兵部隊それだけで、三十倍以上のリカトリジオス軍を打ち破る力はない。だがつかず離れず、隙を見ては現れて一方的に射撃を加えて逃げ去る新生ラクダ騎兵部隊には、かなり乱されるハズだ。
イングェ・パンテーラ新王体制下で全軍権を任されたレイシルドが狙っていたのは、食屍鬼犬獣人兵の侵攻に合わせてそれを運用する事で、戦局を分散させリカトリジオス軍の指揮系統を乱すことだった。だが未だ食屍鬼犬獣人兵を動かす気配がないことから、むしろこの新生ラクダ騎兵部隊により食屍鬼犬獣人兵を引きずり出すことも視野に含めている。
大局的な戦況に変わりはないが、このわずかな変化を次の手へどう繋げられるか。
□ ■ □
数日の新生ラクダ騎兵隊による散発的な攻撃。それに対してリカトリジオス軍は、200のラクダ騎兵に対して2000、十倍の盾兵を割いて差し向けた。じりじり追うかたちのそれは、早期殲滅ではなく小うるさいラクダ騎兵隊を本陣から確実に追い払うのが主目的のようだ。
補給線への攻撃も効果を発揮していて、シーリオからの輸送隊を燃やしても居る。火矢だけじゃなく、これにはデーニスの持つ投擲、射撃武器に魔力を乗せる魔術の効果もデカい。遠くから荷車の車輪をピンポイントで爆発粉砕するなんてな、そう簡単に出来る戦術じゃあねぇわな。精度と破壊力がただの矢とは違う。
それらを前線から離す為の2000は、多いと言えば多い。だが少なすぎれば圧力にならず、また本気とも思われない。十倍の2000は、ただ追い払うだけではなく、確実に追い払いつつも出来れば殲滅も視野に入れた数字だろう。
と同時に、城壁の守りがかなり少なくなっているのを見越した数字でもある。
お互いに、敵兵力の読み合いがタイトな戦局になってきている。
□ ■ □
シーリオ駐屯のリカトリジオス軍の総数は万に近いとは言うが、その内の半数は奴隷兵で、リカトリジオス軍の中では精鋭とは言えない者たちだ。真っ先に梯子の先頭で登ってくるのもこの奴隷兵で、中にはかつての俺のような、攫われ奴隷とされた南方人の連中も居る。そいつら相手に上から攻撃をしていくのは、心情としちゃ嫌なもんだ。
「まったく、やってられねーぜ」
「ハッ! かつてのお仲間相手じゃやりにくいってか?」
ボヤく俺へとからかい混じりにそう返すのは、新生ラクダ騎兵隊に混ざっているデーニス。デーニスを中心とした50騎ほどは、リカトリジオス軍が一部部隊を切り離してボバーシオ遊軍の新生ラクダ騎兵隊への追撃を始めた後、さらに遊軍の中の別働隊として密かに別れていて、俺はその繋ぎ役でもある。
クトリア、南地区の『牛追い酒場』の用心棒だが、勝手に放浪してばかりいる悪たれ野郎、又の名を“我らが性悪なる隣人”。
邪術士専横時代に居た山賊野盗の“金貨団”の中で生まれ育ち、後に分裂しシャロンファミリーへと吸収された一派の1人。
腕前に関しちゃかなりのものだが、性格人品は最低。気に入らなけりゃ殴る、他人の不幸でゲラゲラ笑い、裏切り上等で無軌道に暴れたがるチンピラだ。
そのデーニスが、貴族街三大ファミリーのひとつ、劇場を支配しているプレイゼスのベニートに雇われて、ボバーシオから残り火砂漠方面で、「クトリアを支配する事の出来る六つの“シャーイダールの仮面”を探す旅」に出たのは半年以上前。マクマドゥルを中心としたカーングンスの“やんちゃ”な若手集団まで引き入れての探索行だったが成果はなし。というよりも、ベニートと数人がリカトリジオス軍の別働隊に捕らわれ捕虜とされる有り様だったが、そこへ魔導船造りの船大工、イスマエルを探しに来た俺たちとデーニスが合流し救出へと繋がる。それによりリカトリジオス軍の「船を使って港側から潜入する」と言う策を潰したのが、数ヶ月前。
その後紆余曲折あってこの作戦へと繋がるワケだが、一旦はクトリアへと戻ったデーニスとカーングンスの若手集団が、どういう経緯でか新生ラクダ騎兵隊に参加する事になった。仔細はよく分からねぇ。俺はその頃、“毒蛇”ヴェーナ領に行ってたしな。
カーングンスの若手連中は、前回仲間をリカトリジオス軍に殺されている。アンダスと言う名のそいつはマーゴと同じ見習いの呪術騎兵だったそうだが、鬼の角岳の隠し砦でリカトリジオス軍の捕虜となり、見せしめとして磔にされての衰弱死だ。同じ状況で辛うじて生き延びたマクマドゥルは、カーングンス若手の“やんちゃ”連中じゃあちょっとした顔、リーダー格。クトリアに戻って外交官であり族長の長子でもあるアーロフと色々話し合い、その後赤壁渓谷へと戻ってから、さらに別のグループの若手らも引き連れてボバーシオのラクダ騎兵隊へと合流したと言う。
元々カーングンス遊牧騎兵とボバーシオラクダ騎兵とは交流もないし友好的でもない。カーングンスの武名は伝わってはいるが、伝聞の伝聞みたいなもんだ。
ボバーシオラクダ騎兵隊は確かに初戦で大敗し、多大な被害が出た。だが歴戦の強者であるのは間違いないし、また経験もある。
カーングンス遊牧騎兵はその騎馬術に騎射の腕前は高い。しかし“滅びの七日間”以降、赤壁渓谷へと流れ着いた今のカーングンス達は、野盗山賊、魔獣の群れとの散発的な戦闘はあったものの、かつてような大規模な集団戦の経験はない。
それぞれに長じている部分と欠けている部分があり、その上それは補完しあえるものだ。
ここがかみ合えばデカいのだが、どちらもプライドも高く、易々と他の勢力に組みしたりしない。
そこをなんとかしたのが、カーングンス外交官のアーロフと、ボバーシオ王太子、現新王のイングェ・パンテーラだと言う。
言うなりゃ、新世代同士の密約だ。
もちろん、リカトリジオスへの怒りがプライドを上回った、てのもある。カーングンス達は仲間を殺され、また騙され同盟を組もうとさせられたこと。ラクダ騎兵隊は初戦での大敗への雪辱。だがそれでも、それだけじゃあこの両者が結びつきはしなかったのも確か。
何にせよこの密約で、ボバーシオラクダ騎兵隊はカーングンス流の戦術と騎射術を、カーングンス達はラクダの騎乗法をなんとか学び、少数、不完全ながらもこの強力な遊軍部隊を急ピッチで作り上げた。
「とっつかまって奴隷にされるだげならまだしも、服従して奴隷兵になるような情げねえ連中に遠慮なんかいらねぇ。犬頭の手先になるぐらいなら、自分で岩に頭ぶづげで死ねってんだ」
そう聞き捨てならねぇ事をほざくのはマクマドゥル。
「リカトリジオスは10年以上も前からじわじわ勢力を広げて、各地で奴隷狩りをしてる。村が襲われ俺が連れ去られたのは10才のガキの頃だ。中には生まれたときからリカトリジオス軍内の奴隷って奴らも居る。
想像出来るかよ? ただの殴りっこなんかじゃねぇぜ。そう言う連中に殺し合いまでさせられて支配される環境で育つって事をよ」
俺としちゃあかなり抑えたつもりでも、出て来た言葉は刺々しい。
奴隷とされた者達の扱われ方や境遇は、それを管理する者によりある程度の差はある。「人間嫌い」だった“不死身”のタファカーリは、人間を奴隷兵として利用するより、より惨めで弱々しく隷属させる事を好んだ。通り一遍の奴隷兵としての訓練もさせられはしたが、他の部隊であったと聞かされている「奴隷兵同士で殺し合いをさせる過酷な訓練」のようなものはあまり行われなかった。“血の決闘”の駒にされる事はあったが、それもそう多くはない。
それでも、かつての俺のように、機会に恵まれて反乱、逃亡出来るようなのは万に一つの幸運だ。
それを知らねえモンに、軽々しくは語られたかねぇ。
「ハッ! 磔にされてたのを俺たち助けだされてるオメーに、とやかくは言えねぇわな」
笑ってそう付け加えるデーニスに、マクマドゥルは顔を赤くし眉根を寄せて睨み付ける。その件もあるにはあるが、それ以前からもどうやら、マクマドゥルはデーニスには頭が上がらないようだ。
別にデーニスも俺の心情や考えを尊重したってワケじゃあねぇだろう。単にチョーシこいてるマクマドゥルをからかいたかっただけだ。
そのデーニス、マクマドゥル等を中心とした新生ラクダ騎兵隊の別働隊の役回りは何か、と言うと、これは当初の計画にもあった、食屍鬼犬獣人兵への警戒もある。もちろんそれだけじゃねぇ。デーニスを中心としたこの50は、少数でも侮れない戦力。特にデーニスの奴は、やっぱりなんだかんだで一騎当千……は言い過ぎにしても、百人隊規模の戦闘なら、やりようによっちゃ1人で戦局を覆し得る戦力だ。
少数だが遊軍としてリカトリジオス軍を側面から掻き回した新生ラクダ騎兵隊へと、殲滅も可能な2000もの歩兵を差し向けた。その分当然、ボバーシオ包囲の兵は減っている。そもそも寡兵のボバーシオ側からすれば、200……現在は150程のそれで、その十倍の2000を包囲から引き剥がせたのはそれだけでもたいしたもんだ。
その上で、密かに隊を分けて、さらなる遊軍とする。
全ての新生ラクダ騎兵隊を追い詰めているつもりの2000にとっても、また包囲軍本隊にとってもこりゃ効くだろう。
しかもデーニスにカーングンスの呪術騎兵も含むこの50は、新生ラクダ騎兵隊の中の異物、騎射以外の奇手も持つまさに隠し玉だ。
その上で───まだ他にも“ありえねぇ”駒がある。
その1つが……、
「空ゥーーーー前絶後のォーーーー……!」
……何がなんだか分からない事を絶叫しながら、文字通りに空から舞い降りて来たのは、さらに数日後の夜戦のときだ。
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