18禁ゲーム初挑戦の子羊ちゃんが狼さんに食べられちゃう話

高牧 まき

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前編

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「キバ様ぁ。

 いけません!

 そんなとこ触っちゃ……!!

 あああぁぁぁぁ!!」

「そんなこと言って、ここは随分寂しそうに泣いてるけど?」

「ダメェェェ!!

 ヒヤン……くすぐった……ハン!!

 キバさ……」

「カット!!

 カット!!

 ミーナちゃん。

 そこはもっとエロくしてもらわないと!!」

 ヘッドホンから監督さんの不機嫌そうな声が聞こえてきた。

「ご……ごめんなさい」

 ああ、今日はもう5回目のNG……。

 私は泣きそうになってTAKUTO様の顔を覗き込んだ。

 だけどTAKUTO様は、優しくにっこりと励ますように微笑んだ。

 TAKUTO様は、大人気の声優さんで、声だけじゃなくて顔も凄くかっこよくて、憧れの声優さん。

 TAKUTO様って呼ばないと、罰が当たっちゃう。

 そんなTAKUTO様と仕事ができるって聞いて、私は迷うことなくこの仕事を受けた。

 もちろん声優になったばかりの私に、名指しでされたオファーを断る選択肢なんてない。

 だけど、もちろん18禁のゲームの声は難しい。

 昨日まではエロシーンじゃない収録でなんとかなったけど、今日収録してるのは本番シーンで。
 
 同じ会社の過去のゲームをしてみて勉強はしていたけど、男性とのお付き合いの経験のない私にはかなり難しいミッションだった。

 二十二歳になって遅いって思われるかもしれないけど、そもそも私、実はお嬢様だった。

 父は、それなりに知られた会社の経営者だし、幼稚園の頃から大学までエスカレーターで進学できるお嬢様学校を卒業したばかりなのだ。

 小さいころはお見合いをして、素敵な人と結婚して……なんてことを本気で考えていたんだけど。

 高校三年生の冬休み、同じ学校に通う友人から無理やり借り受けたアニメを見て、私の人生は変わった。

 それが今も続いている人気アニメ「ゴーストファイターJACK」だった。

 ジェイクの「J」、アーサーの「A」、キャサリンの「C」、コービーの「K」、4人の頭文字をあわせたゴーストファイター「JACK」が悪の組織と戦っていくのだけど。

 その中でも悪の組織のせいで5人の家族を一度に亡くしたアーサーの過去の物語は多くのファンが涙した。

 そしてそのアーサーを演じていたのがTAKUTO様だった。

 TAKUTO様の声は本来、低音で穏やかな声なのだけど、アーサーが家族の亡骸を前に涙するシーンでは声がかれるほどの激しい嗚咽を披露した。

 もちろんアーサー役以外でも、役になり切ってニューハーフ役を演じたりと多彩なTAKUTO様だけど、アーサーの声は今でも夢に見るほど大好きな声だった。

 でもそんなTAKUTO様と共演するなんて、新人で端役しか演じたことがない私には無茶ことだったのかな?

 申し訳ない気持ちで負のスパイラルに陥ってしまった私に気付いたのか、TAKUTO様は「監督、ちょっと休憩しません?」って言ってくれた。






「あ、いたいた!」

 台本を読みながらぶつぶつと読み込みをしていると、TAKUTO様が部屋に入ってきた。

 ここは、スタジオに初めてやってきた日にTAKUTO様が教えてくれた物置部屋だった。

 スタジオは狭いし、控室なんてない。

 だけど読み込みしたいときにTAKUTO様はここの場所を借りて台本を読み込んでいるそう。

「ミーナちゃん、初めてのお仕事で大変なこともあると思うけど、一人になりたいときは自由に使っていいからね?」

 ここにはちっちゃいけどテーブルもソファもあって、確かにいろいろ荷物はあるけど静かで集中できる場所だったから、TAKUTO様の申し出は本当にありがたがった。

「あ、休憩終わりですか?」

「いや?

 まだだよ?

 相手役がいるかなって、来てみたんだけど?」

 なんとTAKUTO様は、私のお稽古に付き合ってくれるらしい。

 私は嬉しくて「いいんですか?」って聞いたけど、図々しかったかな?

 でもTAKUTO様は「もちろん!」って優しく言ってくれて……。

「あ……の……TAKUTO様?」

「ん?

 なぁに?

 ミーナちゃん」

「あの……私、横に座ってもいいですか?」

「んーと、ね。

 ……ダメ!」

「……ダメですか?」

 私は今、泣きそうになってる。

 何故かっていうと、私、今TAKUTO様のお膝の上に座っている。

 それも正面から、TAKUTO様の体に足を巻き付ける感じで、密着しながら。

 何でこうなったかていうと、私、最初TAKUTO様の右隣に30センチほど離れて座りました。

 するとTAKUTO様が遠すぎるって怒って、ひょいって、私の体を持ち上げた。

 私、大人ですよ?

 確かに一五〇センチしかないから一八三センチのTAKUTO様からすると子供みたいな感じなんでしょうけど。

 そしてそのまま自分の膝の上に私を置いて、しかも私をぐっと抱き寄せたものだから、行き場の無くなった両足はTAKUTO様の体の両側に広げられて。

 いくら私が奥手だかっらて、流石に保険体育の授業でいわゆる「性教育」の授業を受けましたし、それがどんなにイヤらしいかっこなのかは分かりますし。

 こんなに男の人に密着したこともないからドキドキしてとても練習どころではなくなってしまいます。

 だから元の位置に戻りたいんですけど……。

「ねぇ、ミーナちゃん。

 羊獣人のメェちゃんは、ご主人様のキバ様のこと、とっても好きだよね?」

 私をぎゅっと抱きしめながら、TAKUTO様は私の耳元で囁いた。

 その声に蕩けてしまった私は、体に力が入らなくなって、へなへなとTAKUTO様に寄りかかってしまった。

「……は……い」

 私がTAKUTO様を見上げながら答えると、TAKUTO様は私の体をぎゅーっと、抱きしめた。

「ふふ……、かわいっ。

 そんな上目遣いでうるんだ瞳で……。

 知らない人が見たら、誘われてるって勘違いしちゃうよ?」

「え?

 さそ……っ?

 そんな心算じゃ……」

 私は驚いて否定しようとすると、TAKUTO様は「〝メエ、じゃあ何が欲しいか、ちゃんと言ってごらん?“」と答えた。

 あ、そう言えば、さっきのもセリフだった。

 この体制で続けるのは恥ずかしいけれど、TAKUTO様は「ミーナちゃん、セリフ……」って急かしてくる。

「あ……”キバ様……触って?”」

「”どこか、ちゃんと教えてくれないと、分からないぞ……?”」

 TAKUTO様は私の顎をクッと持ち上げて、ゲームの中のキバ様に抱かれるメェちゃんみたいに私を扱った。

 TAKUTO様が役になり切るって、ほんとだったんだな……そんなことを想いながら「”おっぱい、触ってほしいです……”」と答えた。

 するとTAKUTO様が、ゲームの中のキバ様みたいに、いやそれ以上に、嬉しそうに微笑んだ。

「イヤらしいおっぱい……」

 服とブラジャーを首元まで一気にたくし上げられて……ぷるんと飛び出した私のおっぱいは、TAKUTO様の目の前に晒されている。
 
 指で乳首をきゅっとつままれると、思わず「はぅん!」って声が飛び出た。

 恥ずかしくて両手で口元を覆うと、「もっと聞かせて?」ってTAKUTO様が囁く。

 ダメ……抵抗しないと……って頭ではわかっているのに、TAKUTO様が耳元で囁くと力が抜けて何もできなくなる。

 これって、ホントに練習なの……? 

 TAKUTO様、役になり切りすぎで分からなくなる……。

 思わずTAKUTO様を見上げると、そのTAKUTO様の顔がゆっくりと近づいてきて……。

 唇に温かい感触が触れた。

「あ……ん!」

 嘘……私、TAKUTO様とキスしてる??

 それも……すごく気持ちいい……。

 くちゃくちゃと舌を搦ませる長い口付けはすごく心地よくて、私はすぐに夢中になった。

「あ……ん。

 はぁん。

 たくとさまぁぁぁ……」

 キスの間も、TAKUTO様の手が私のおっぱいを優しく揉みあげていて、お腹の中が熱くきゅんきゅんして、もじもじと体を動かした。

 ……恥ずかしいけど、パンティーの中身がぐっちょり濡れているのが分かる。

 18禁ゲームをプレイ中に、ヒロインの女の子が両足を広げながら、「ご主人様ぁ、もお、お××こ、濡れ濡れですぅぅぅ……」なんてセリフがあって、女の子のそこからよだれみたいに愛液があふれてたんだけど、え……こんなに濡れちゃうの? まさか……ね? って思ってたんだけど。

 うう……まさかの大洪水ですっ……。

「ふふ……ミーナちゃん、かわいっ……。

 これ以上すると……止まんなくなる」

「ふへっ」

「でもそろそろ休憩も終わりかな?」

「えっ? もう……?」

 全然練習できなかった……。

 こんなんでうまくできるかな?

「今のミーナちゃん、すっごくエロいから、大丈夫だよ?」

 私の心を読んだみたいに、TAKUTO様は囁いた。

 そして。

「はい、カーット!!

 OK!!

 すごく良かったよ!

 ミーナちゃん!!

 最高!!」

 TAKUTO様が言った通り、無事に収録が終わった。

 ……だって。

 スタジオに戻ると、何故かTAKUTO様は用意されたもう一つのマイクじゃなくて、私のすぐ横で同じマイクで収録に臨んで。

 大人数での収録の際は複数の人でマイクを共用ってあるけど、二人っきりのシーンなのに……。
 
 とにかく近くにいるTAKUTO様にドキドキしてしまって、気が付いたらエロい声が出ていたみたい。

 ……TAKUTO様、もしかしてそれが分かって近くにいてくれたのかな?

「どうなることかと思ったけど、TAKUTOが指名するだけあるな!!

 来週もこの調子で頼むよ!!」

 無事収録が終わり、監督さんがOKを出す。

 え? ちょっと待って。

 TAKUTO様の指名??

 それって本当??

 私が驚いてTAKUTO様を見ると、バレてしまって、あちゃーって顔をしてる。

 嘘みたい。

 TAKUTO様、私のこと指名してくれたんだ!!

 そしたらTAKUTO様、「話したいんだけど時間ある?」って私の耳元で囁いた。

 もちろん私はコクコクと頷いて。

「ありがとう。

 こんなとこまで付き合ってくれて」

 TAKUTO様は部屋に着くと、私にそう微笑んだ。

 私は今、TAKUTO様の住むマンションを訪れていて……。

 何故そうなったかというと、収録のあと、私はTAKUTO様の車に乗せられ、一緒にレストランに行ったのだけどすぐにファンの子に囲まれて、ろくに話もできずに急いで食べて外に出ることになり。

「ほんとゴメンな?

 俺のの部屋に行くけど……いい?」

 申し訳なそうに、TAKUTO様は謝ってくれた。

 恋人でもない男の人の部屋に行くなんて絶対ダメだけど……さっきのレストランの状況を考えたら、ダメとは言えなかった。

 あの状況を考えたら、ほかのお店に行っても同じ事になるし、それに……私は早くTAKUTO様の話を聞きたかった。

 そもそもTAKUTO様、私のこと、どうして知ってるの??

   
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